橋本幹彦の発言 (安全保障委員会)
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○橋本(幹)委員 橋本幹彦でございます。本日は初めてのオンラインによる出席ということで、この実現に尽力された遠藤委員長を始め、各位の御尽力に敬意と感謝を申し上げます。
私は、この質問において、日本国の政治が、無政府状態の世界政治においていかに主体的に国民のために働くことができるか、現状と今後の課題を明らかにしたいというふうに考えています。
まず、マイク・モチヅキ参考人と小谷哲男参考人に、日本の物語について質問します。日本国がよって立つ国民国家の共同幻想、あるいは日本国が同盟国、同志国と共有する価値が、国際政治の荒波を、あるいは国際企業が闊歩する時代を乗り越えることができるのかという問いです。
ケビン参考人からは、日本の集団的自衛権の一部容認ですとか安保三文書の制定によって、日米の連携が大きく進んだという発言がありました。確かに、政府同士や政府内の認識は進んだかもしれませんが、しかし、肝腎の日本国内においては課題が山積している状況だというふうに考えます。例えば、政府と国民、あるいは政府と野党、政府と多くの学者の皆さんの間に世界認識の分断があるように私は感じています。
黒江参考人からも、核抑止論と、核廃絶、核軍縮論の議論が全く交わらない、水と油という話がありましたけれども、このことは決して核の議論に限らず、安全保障全般に言える話ではないかなというふうに思います。
この分断を乗り越える一つの手段が、国民が共有できる物語であると考えます。例えば、中国には中国の夢があります。一帯一路を通じて投資家を巻き込んだ物語があります。あるいは、ロシアにはプーチン大統領が持つ旧ソビエト連邦の栄光を復活するという夢があります。日本国政府は自由で開かれたインド太平洋戦略というのを打ち出しました。TPPと連接して、同盟国、同志国と共有する価値となることを想定したわけですけれども、しかし、トランプ大統領による米国の方針の転換というのは、これに水を差したように私は思います。あるいは、この自由で開かれたインド太平洋戦略というのが、日本国民が広く、そして深く理解するところかと言われると、そうではない状況だというふうに思います。こういった国内の課題があろうかと思います。
モチヅキ参考人が言及された日本の主体的な外交の実現のためには、日本人が国内で共有できる、あるいは共有しようとする価値ですとか物語が必要だというふうに考えますけれども、この点について、現下の課題、モチヅキ参考人、小谷参考人の順でお答えいただければというふうに思います。