山本圭司の発言 (経済産業委員会)
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○山本参考人 本日は、貴重な機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
自動車用先端SoC技術研究組合、ASRAの理事長を拝命しております山本でございます。
本日は、ASRAの取組と半導体関連法案への期待を御説明させていただきます。
二ページを御覧ください。
皆様よく御存じのように、CASEの進展により車の知能化、情報化、電動化が大きく進み、さらには昨今ではAIの車への適用も始まっております。それを支えるのが半導体であり、今では一台の車には千個以上ものの半導体が使われております。その中でも、SoCと呼ばれる高機能ロジック半導体は、自動運転やAIエージェントなど、これからの車の進化を担う重要な半導体であり、このSoCの性能が車の性能を左右する、こういう状況にもなっております。
三ページを御覧ください。
日本国内では、国の支援もあり、先端半導体の生産を支える様々な施策が提案され、ラピダスやJASMのように、半導体業界の物づくり力を底上げする大規模生産工場の建設も進められています。一方では、自動車会社が必要とする仕様や性能を兼ね備えた先端半導体を実現するために、物づくり力に加え、企画力、設計力が重要となります。
四ページをお願いいたします。
残念ながら、現状は欧米の半導体メーカーに優位性があることは否めず、今回、自動車産業の総意として、様々なステークホルダーの知恵を集め、日本の自動車用先端半導体の設計力を強化することを目的にASRAを設立いたしました。ASRAは、アドバンスト・SoC・リサーチ・フォー・オートモーティブの略ですが、今後、日本の半導体業界の底上げにも貢献をしてまいりたいというふうに思います。
五ページを御覧ください。
これまでの大規模、高機能半導体は、一つのチップに全ての機能を織り込む、いわゆるモノリシック構造でしたが、これだとチップサイズが大きくなり、製品の歩留りや設計変更の柔軟性に難がございました。また、開発のリードタイムがどうしても長くなりますので、自動車会社が必要な機能、性能を備えたSoCをタイムリーに入手しにくいという、そういう事情がございます。そこで、萌芽的な技術である、機能や微細化が異なる複数のチップを組み合わせるチップレットという技術で、チップサイズの最適化と設計変更の柔軟性を高めた次世代SoCの国産化を進めてまいります。
六ページをお願いします。
これまでの車造りにおきましては、左の図のように、機能や対象技術ごとに各業界や企業が作業を分担する、いわゆる水平分業の形で進められていましたが、半導体の進化が日進月歩な今日は、右の図のように、それぞれの機能や技術が効率的に連携し合い、一つのチームとして開発を進める必要があると思っております。ASRAでは、様々なステークホルダーの知恵を集め、オープンでフェアな活動を進めてまいりたいと思います。
七ページに現在の組合員を示しております。
御覧のとおりで、自動車会社、ティア1、半導体メーカー各社から参画をいただいております。
八ページをお願いします。
現在、NEDOから補助金が給付されており、チップレットの試作開発を始めております。チップ間の通信と車用の各種耐久信頼性に必要なノウハウ習得を進めて、二〇三〇年を目指して製品化に道筋をつけてまいりたいと思っております。
最後に、九ページ。
既に御案内の半導体関連法案に関しましては、チップレットSoCの国産化を実現する上では、またBCPの観点でも、極めて重要な法案と理解をしております。とりわけ、チップレットSoCに使われることが想定される先端半導体のウェハー生産やチップレットの組立てそのものが例えばラピダスにより国内での地産地消が実現できれば、経済安全保障上も、また日本の半導体技術力の底上げにも有益だというふうに思っております。
一方では、先端半導体に限らず、車には、汎用マイコンやアナログデバイスなど、レガシーな半導体も多く使われております。また、電動化の進展でパワー半導体の重要性もますます高まっております。これらに対しても日の光を当てて、技術、人材、国内生産の強化は、自動車業界として、私どもASRAといたしましても大変重要だと思っています。
私からの御説明は以上でございます。ありがとうございました。(拍手)