平岡秀夫の発言 (憲法審査会)

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○平岡委員 立憲民主党の平岡秀夫です。
 私は、死刑と憲法について発言をいたします。
 日本では古くから死刑制度が存在しておりますけれども、日本国憲法の下でも死刑は合憲であると解釈されて、制度が維持され続けています。他方、世界の潮流としては、現在、死刑廃止国は、事実上の廃止国も含めますと世界の七割を超える百四十四か国に及んでいる中で、日本も国際的には死刑廃止を求められています。
 日本国憲法と死刑制度の関係については、次の二つの最高裁大法廷の判決が有名であり、今でも判例として生きています。
 まず、昭和二十三年三月の判決は、生命に対する国民の権利についての憲法十三条と三十一条の文理的解釈を基にして、「憲法は、現代多数の文化国家におけると同様に、刑罰として死刑の存置を想定し、これを是認したものと解すべきである。」と判示しています。また、昭和三十年四月の判決は、憲法三十六条が禁じる残虐な刑罰に関して、「現在各国において採用している死刑執行方法は、絞殺、斬殺、銃殺、電気殺、瓦斯殺等であるが、これらの比較考量において一長一短の批判があるけれども、現在わが国の採用している絞首方法が他の方法に比して特に人道上残虐であるとする理由は認められない。」と判示しています。
 他方、国連の人権理事会は、国連加盟国百九十三か国の全ての国の人権状況を普遍的に審査する仕組みとして、約四年半のサイクルで、UPR、普遍的・定期的レビューを行っていますが、我が国に対して、二〇一七年十一月、二〇二三年一月に行ったUPRでは、例えば、ドイツが、直ちに死刑執行モラトリアムを正式に導入し、死刑廃止を目指して自由権規約第二選択議定書を締結することを勧告し、イギリスが、被害者及び被害者家族への最適な支援に向けて取り組む一方で、死刑執行のモラトリアムを導入し、死刑廃止に関する公共の議論を促進することと勧告し、そのほかにも多くの国々が我が国に対して立て続けに死刑廃止に向けての勧告を出しています。
 今や世界の多くの文化国家が死刑制度を廃止している中では、仮に死刑執行方法が最も苦痛を与えないと言われている薬物殺であったとしても、死刑囚に与える精神的苦痛や肉体的負担並びに死刑執行人の心理的苦痛を考えますと、現代社会では、残虐ではない死刑執行方法などあり得ません。
 現行日本国憲法は死刑制度のない刑罰制度とより親和的であると考えられるところであり、速やかに死刑存廃の国民的議論を行うべきと考えます。
 以上です。

発言情報

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発言者: 平岡秀夫

speaker_id: 19347

日付: 2025-06-05

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会