河西宏一の発言 (憲法審査会)

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○河西委員 公明党の河西宏一です。
 本日のテーマであります今国会の振り返りと今後の進め方として、私の方からは、国民投票法、また選挙困難事態における国会機能維持条項について申し上げます。
 まず、国民投票法です。
 令和四年に我が党を含む四会派が提出をした国民投票法改正案、いわゆる三項目案につきましては、公職選挙法並びの改正案であり、投票環境の向上などの観点から、各会派、異論のない内容でありましたけれども、昨年の衆議院解散で廃案となった経緯がございます。結果として、現在、国民投票法の投票環境整備は公職選挙法よりも遅れている状態にあります。
 憲法九十六条に規定された国民投票は、主権者たる国民が国の政治の在り方を最終的に決定するとの国民主権の原理を顕現させた国民の権利でございます。したがいまして、その手続を規定する国民投票法の必要な整備を行うことは、改憲派、護憲派などの立場を超えて、国会議員として当然の責務であるため、速やかに三項目案を再提出し、成立させるべきだと考えます。
 なお、国民投票法に関するCM規制やフェイクニュース対策をめぐる議論もなされておりますが、これを理由に投票環境整備のための三項目案の提出を遅らせるべきではないことを付言をいたします。
 今触れたネットCMを含めたCM規制の在り方につきましては、今国会でも議論がなされました。
 まず、基本的な考え方として、国民投票運動はできるだけ自由に行われるべきであるという理念は今後も堅持していくべきであります。
 国民投票における放送CMについては、民放連が、従前の放送基準に加えて、国民投票運動の放送対応に関する基本姿勢、考査ガイドラインを示し、事業者が一定の自主規制を行うことが公表されております。
 また、ネットCMに関しましては、事業者団体であるJIAAが、国民投票には特化はしていないものの、広告掲載基準ガイドラインを策定し、広告主体者の明示や広告であることの明示等を定めております。特にネットCMにつきましては、主体の多様さ、また出稿の複雑さなどを踏まえますと、法規制は容易ではないというふうに考えます。
 まずは、こうした事業者団体による自主規制を尊重すべきであります。そして、出稿者である政党等の自主的取組も必要であります。いずれにしましても、CM規制に関しましては、こうした自主規制等を中心に対応すべきと考えます。
 次に、フェイクニュース対策についてであります。
 その方策の一つとして、広報協議会によるファクトチェックの是非が議論されましたが、各会派、また参考人の意見等を踏まえると、表現の自由等の観点から、ファクトチェックは民間に委託すべきとの方向性が確認をされたのではないかと思っております。
 他方、鳥海参考人、また平参考人も指摘をされたように、フェイクニュース対策においても広報協議会が果たすべき役割は極めて重要であります。フェイクニュース対策は、ゼロフェイクよりもウィズフェイクを前提として考えるべきであり、鳥海参考人や慶応義塾大学の山本龍彦教授らが提唱されたいわゆる情報的健康の観点から、自分とは反対の意見も含めバランスよく情報に触れる機会を充実させることが求められます。
 このような観点から、私は、オンライン空間の諸対応に加えまして、オフライン空間の、いわゆるリアルな空間での対話の価値も見直されるべきであり、広報協議会が公開討論会等を活発に行うべきとの意見を述べてまいりました。広報協議会によるオンライン、オフラインのハイブリッドな広報を充実したものとすべく、その具体的な在り方につきましては、次国会において議論を詰めていくべきと考えております。
 そして、広報協議会が実際に機能するためには、事務の内容や事務局の組織の在り方等を具体化し、関係する規程を整備する必要があります。今国会では幹事会メンバーの皆様を中心に議論が進められておりましたけれども、引き続き、速やかに規程を整備するという明確な方向性の下に議論を進めるべきだというふうに思っております。
 次に、選挙困難事態における国会機能維持条項についてであります。
 本日の幹事会では、我が党を含む五会派の幹事、オブザーバーによる骨子案が配付をされ、先ほど自由民主党の船田幹事からその概要についての御発言がございました。
 これは、衆議院憲法審査会の現場における議論を踏まえたものでありますし、条文案の一歩手前のものとなっております。既に論点が出尽くしているにもかかわらず具体案のない状態では、延々とブレーンストーミングが続くだけでありますので、今秋の臨時会では、起草委員会を設置し、条文案のたたき台を基に賛否を交わし、生産的な議論へと移行すべきではないかというふうに考えております。
 以上、本日は、国民投票法と選挙困難事態における国会機能維持条項をめぐる今国会の振り返りと今後の進め方について意見を申し上げました。次国会におきまして建設的な議論が進められることを期待をいたしまして、私の発言を終わります。

発言情報

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発言者: 河西宏一

speaker_id: 20336

日付: 2025-06-12

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会