五十嵐えりの発言 (憲法審査会)
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○五十嵐(え)委員 立憲民主党・無所属の五十嵐えりです。
私は、今回初めて憲法審査会の委員となりましたけれども、国会議員の任期延長改憲を主張される方々は、議論は尽くした、条文起草委員会を設置せよと繰り返されるばかりで、正直、任期延長の主張の根幹たる選挙の一体性についてはほぼ議論がなされず、全く理解できませんでした。
改憲派はこう主張されています。災害等により一部の被災地で選挙ができない、それは選挙の一体性を害する、だから全国会議員の任期を延長して、全国の選挙を全て延期すべきというものです。
しかし、そこまでして守ろうとする選挙の一体性なるものに憲法上の価値はあるのでしょうか。仮にあるとして、そこまで重要な利益なのか、よく分かりません。
選挙が延期されると、私たち国民は、憲法で保障された選挙の機会を一律に制限されることになります。
在外邦人選挙権制限違憲判決で最高裁は、国民の代表者である議員を選挙によって選定する権利は、国民の国政への参加の機会を保障する基本的権利として、議会制民主主義の根幹を成すものであり、国民の選挙権又はその行使を制限することは原則として許されず、例外的にそのような制限をしなければ選挙の公正を確保しつつ選挙権の行使を認めることが事実上不能ないし著しく困難であると認められる場合にのみ制限できる、この例外要件に当たらないのに選挙権を制限することは、憲法十五条一項及び三項、四十三条一項並びに四十四条ただし書に違反すると判示しています。
民主主義の根幹を成す選挙権の保障より、なぜ選挙の一体性が優先するのでしょうか。それはこの例外要件を満たすのでしょうか。仮に選挙の一体性がそこまで重要なら、なぜ補欠選挙や繰延べ投票、選挙の一部無効判決が可能なのでしょうか。疑問は尽きません。
五月七日の参議院憲法審査会での参考人質疑では、災害時に選挙を実施してきた選挙管理委員会の方々から、災害時にこそ自分たちの代表者を選ぶという民主主義における選挙の重みがあったとの力強いお言葉がありました。立法府に求められていることは、災害が起きても選挙できる体制の整備です。
なお、本日、幹事会で五会派案が提示されておりますけれども、どんなにこれを議論したところで、現状、我が党及び反対する野党の議席の数を考慮しますと、衆議院での三分の二以上の賛成は得られず、任期延長の改憲発議は絶対にあり得ませんが、そうだとしても、この選挙一体性についての理解を深めずに、今後これ以上の議論は進められません。
よって、憲法上、選挙の一体性なるものについて議論を深めるため、参考人を招き、意見を聴取することを御提案いたします。
以上です。