大野敬太郎の発言 (財務金融委員会)
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○大野委員 ありがとうございます。
まさにおっしゃるとおりだと思います。価格転嫁が進まなければ企業部門の負担、賃上げなき転嫁が進めば家計部門の負担、賃上げを伴った転嫁が進めばバランスということになるんだと思います。例えば、過去の一次オイルショックのときに、ここは転嫁が進まなかったので主に企業が負担した、こういう分析がありますが、いずれにせよ、交易条件の悪化に対しては、価格転嫁というものが全体像を決定づけるというのは間違いない構造だと思います。
そこで、部門別に見ていきますと、まず、政府部門についてでありますが、これは各党も御指摘あるように、コストプッシュインフレでは単純に税収が増えます。ただ、その分だけ歳出も増やさないと、物価に対して財政中立にはならずに、交易条件の変化の波に乗って政府が民間から富を吸収する構図になります。
では、歳出をどこに出すべきかですが、大方針として、少なくとも、政府が元請になっているようなそういう部門、すなわち公定価格や政府調達についてでありますが、これは政府も取り組んでいただいておりますが、もう少し明確にコミットするべきだと考えます。民間に転嫁をしろと言いながら自分は転嫁に応じない、これは理屈は通らないわけでありますので、そこは対応いただければと思います。もちろん、どれだけ出すのかは別問題で、財源があるのだから単純に大盤振る舞いしていいのかというと、日本の経済、産業構造を考えると、私はしっかりとした戦略を持って措置すべきだと考えています。
それでは、その構造とは何かについて触れたいと思います。
今、トランプ関税がなくても、ただでさえ国民の負担は深刻です。家計部門の特に中低所得者層と、企業部門の特に中小企業、小規模事業者の層は、価格転嫁が十分に進んでおらず、賃上げも道半ばなので、本当に疲弊をしていると思います。その意味で、例えば、さきに通りました所得減税、これは、当然、物価上昇分程度は措置すべきでありますし、その意味では政府の対応を評価しますが、これ以上に更なるスライドというのをこの部門にかけますと、一見、経済的には、消費が拡大するのでプラスに見えますが、現状の日本の経済構造の本質的な課題、これからは逃げることができないように思います。
そこで、お伺いをいたします。
今、日本は、人不足、サプライチェーンの脆弱性で産業の供給力や生産性が低下する一方で、加えて、企業部門は、国内投資より海外投資を優先して、配当をそのまま海外に積み上げている。更に言えば、これから金利のある世界に突入してまいります。構造的に日本国内の付加価値を生めない構図にあります。これは、国際収支の構造や需給ギャップからも読み取れます。
そこで、財務省にお伺いいたします。
財務省としては、日本のこの経済、財政の構造、経済、産業の構造をどのように御覧になっておりますでしょうか。副大臣、お願いします。