深作ヘススの発言 (本会議)

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○深作ヘスス君 国民民主党・無所属クラブ、深作ヘススです。
 会派を代表して、石破総理大臣の帰朝報告に対して御質問をいたします。全て総理に御質問をいたします。(拍手)
 まず冒頭、日本時間未明に行われました米ロ首脳会談におきまして、報道では、トランプ氏がロシアのプーチン大統領と一時間半にわたって会談をし、その直後にウクライナのゼレンスキー大統領とも会談、両国の戦闘を停止し、平和的手段による解決を目指すと語ったことを明かしています。昨日十二日にはベッセント財務長官、明日十四日にはバンス副大統領、ルビオ国務長官がゼレンスキー大統領と会談予定で、約三年間にわたって続いた戦いが新たな局面を迎えています。トランプ氏は大統領就任前に、自分ならば二十四時間以内に戦いを止めることができると話していましたが、実際に、アメリカの仲介により停戦の可能性が出てきました。
 日米首脳会談の中でロシアについても議論をされたことと思いますが、日本政府は、今回の停戦、仲介に向けたアメリカの動きを事前に承知をされていたのでしょうか。また、平和的解決の前進に向け、我が国はどのような立場で、どのような役割を担うとお考えでしょうか。
 事態が急転をする中で、現状の把握に努め、分析、評価の過程であると推察をいたしますが、積極的に和平プロセスに関与し、平和国家として平和を希求するその思いを総理には行動でお示しをいただきたいと思います。
 今回の日米首脳会談は、不変で強固な日米同盟を再確認し、両国間の関係深化は当然のことながら、マルチの枠組みを重要視しないと言われてきたトランプ大統領が多国間の連携に言及をし、二国間関係のみならず、日米を軸とする多国間連携が今後も安定して継続することを内外に示すことで、日米間や両国を軸とした枠組みに綻びを見出そうとする国々に明確なメッセージを示すことができたとも前向きに捉えています。
 隣国や周辺諸国との歴史的な関係性よりもディールを優先するトランプ氏の政治手法に、我が国も高い要求を突きつけられるのではないかといった不安は杞憂に終わり、両首脳間の関係構築の第一歩として、まずは順調な船出を見届けることができたと評価をしています。また、共同声明には当局間の積み重ねてきた努力の成果がかいま見え、首脳間のみならず、日米両国の国家間の連携が強固であることが明らかになった点も今回の成果であったと考えます。
 今回の会談はおおむねこれまでの外交方針を確認をする形となりましたが、新たな懸案事項、かつ、今回の会談でも持ち帰りとなったUSスチール買収問題についてお伺いをいたします。
 昨年のバイデン政権の買収阻止命令から、トランプ氏の就任後、大幅に米国の態度が軟化し、日本製鉄とUSスチール連携の可能性が見えてきたことは評価ができますが、今後行われるとされるトランプ氏と日本製鉄幹部との面会に日本政府はどのように関与するのか、お答えください。
 政府はこれまで民間のことは民間に委ねるという趣旨の発言をされていますが、本件に関して、アメリカ側は政権が積極的に意思決定に関与しており、既に民間同士の対話というレベルを超えています。対等な交渉ができるよう側面支援をすることが重要であると考えますが、政府の具体的な取組をお示しください。
 自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的価値の共有が、日米間の揺るぎない関係を構築する礎となっています。
 令和三年に米国主催で行われた民主主義のためのサミットで、当時の岸田首相は、自由、民主主義、人権、法の支配といった基本的価値観を損なう行動に対して、有志国が一致してワンボイスで臨んでいかなければならないと発言をされています。この方針は石破政権においても維持をされているのでしょうか。
 日米首脳会談直後に、トランプ大統領は、メキシコ湾をアメリカ湾と呼称変更をする大統領令に署名をいたしました。この名称変更は一方的な現状変更を試みるものと考えられますが、本事案に対し、政府はどのような立場を取るのでしょうか。
 我が国では、国際的に確立をされた呼称、そして表記である日本海の呼称を変更しようとする試みに直面をしており、一方的な現状変更には断固たる姿勢で臨まなければなりません。そして、この原則は、同盟国であるアメリカに対しても徹底をすることが必要であると考えます。同盟国のこのような現状変更の試みを黙認をすれば、我が国が直面をする課題に対して向き合う際の正当性が問われることとなります。
 メキシコ湾の呼称問題だけではなく、トランプ氏は、カナダを五十一番目の州にすることを考えていると発言し、就任前の一月七日の記者会見では、グリーンランドの購入に向け軍事力や経済的な手段の行使も排除しないと表明をしています。パレスチナのガザ地区についても、平和のための手段としてアメリカが長期的に所有をし再建をすると発言をしています。
 どれも法の支配や自由の尊重といった基本原則から逸脱をするもので、民主プロセスを経ずに現状変更を進めようとしていると国際社会は捉えています。これら基本的価値に対する挑戦とも取れる行動に、我が国はどのように向き合い、どのような具体的行動を取るのか、総理にお聞きしたいと思います。
 トランプ氏は、首脳会談後の記者会見で、日本が今後記録的な量のLNGを輸入すると発言し、アラスカにおける日米の共同事業についての言及がありました。これは、日米間の経済的連携を更に強めることはもちろん、アラスカからの輸入となれば、地理的側面から運搬にかかる時間やコストを抑えることができる可能性があり、何よりも地政学リスクの回避ができること、そして同盟国からエネルギーを輸入することとなり、安全保障の観点からも歓迎をしたいと思います。
 他方で、一千三百キロ以上にわたるパイプラインの敷設や港湾の整備、LNG基地建設など、莫大なインフラへの投資が必要となり、それら費用の価格が転嫁をされ割高になる可能性もあります。購入する際の価格やその量など、今後の契約が大変重要となります。
 今回の首脳会談では大まかな方向性が示されましたが、今後、我が国はこの共同事業に対しどのように参画をしていくのか、現在の見込みと今後の輸入が開始をされるまでのロードマップをお示しいただくとともに、日本にどのような負担が求められるとお考えか、総理にお伺いいたします。
 今回、総理は、米国と経済的な連携を強めるために、日本が米国への投資を拡大することをトランプ大統領に約束をしてこられました。総理御自身も、会談の端々で、交渉はウィン・ウィンであるべきだと発言をされていました。私もそのとおりだと思います。今回、日本の民間投資がアメリカのウィンとなったのであれば、今回のこの首脳会談における日本のウィンは何だったのでしょうか。
 日米首脳会談冒頭、記者を交えた会談の中で、総理は、忘れ去られた人々、フォーガットンピープルに光を当て、夢と希望を見出せる社会をつくろうとしていることが両首脳の共通点であると語られました。私も、その総理のお考えに賛同し、忘れ去られたと感じている人々の光となるためにも政策実現に全力を尽くしていきたいと考えています。
 総理は、地方の過疎化が進み、そこに取り残された人というコンテクストでお話しになりましたが、忘れ去られた人は過疎化が進む地域だけにいるわけではありません。
 私は、川崎市の宮前区で育ち、現在は横浜市の都筑区に在住をしています。今回立候補した神奈川十九区は、日本で唯一、政令指定都市をまたぐ小選挙区であり、私が育った川崎市宮前区、そして子供たちの故郷となる横浜市都筑区、これらを包含した、私にとって国家の原風景です。令和に入ってからも微増ではあるものの人口増が続く地域ではありますが、この地域にも、忘れられている、私たちは忘れられていると感じている人たちがいます。
 就職氷河期時代に生まれ、時の経済状況によって正規雇用という選択肢が取れなかった現役世代。生まれたときから失われた時代の中だけで暮らし、経済の成長、発展という言葉を実感したことがない世代。人口ピラミッドで圧倒的マイノリティーとして、声を上げたって私たちの声は届かない、政治は私たちの方を向いていない、そう感じながらも、日々の当たり前の生活を、その生活の中にあるささやかな幸せを紡いでいきたいと懸命に生きる多くの人々にも私は光を当てたいと考えています。
 今、国民民主党に現役世代を中心に支持が集まっていることを実感をいたします。それは、純粋に私たちの政党を支持しているということではなく、忘れ去られた多くの現役世代の悲痛な叫びです。政局のはざまで駆け引きにされるような政策ではなく、真に私たちが求める政策実現をしてほしい、そんな悲痛な叫びが多くの皆さんからの支持となり、今、私はここに立っていると考えています。
 日本は、実質消費が二年連続でマイナスに陥り、物価高は三年以上にわたって続いています。
 現在、米国が貿易相手国にしかけている関税により輸入物価が上昇をし、今後、米国のインフレが加速することが考えられます。そして、そのインフレの対応として金利が引き上げられ、それが更なるドル高を誘発すると、金利の高いアメリカに世界中からお金が集まることになります。
 その結果、円安は加速し、今度は日本の輸入物価が上昇することでアメリカのインフレが日本に輸出される形となると考えますが、総理は、現在アメリカが進めようとしている政策の余波をどのように認識し、どのように対応されるのか、お答えください。
 円が安くなれば、現在もウナギ登りに増えているインバウンドは加速するかもしれません。これまで政府もインバウンド促進のための施策を実施し、これは成功していると評価をします。ただし、インバウンド消費がGDPに占める割合は一%程度です。我が国においてGDPの約六割を個人消費が占めており、仮にインバウンド消費が倍増しようとも、個人消費の微増の方がはるかに大きなインパクトをもたらします。GDPの六割を個人消費が占める我が国は、主要国の中でも極めて内需主導型の国であり、国民の手取りを増やすことが国内産業の生産力を高めることにつながり、それが経済の発展につながります。
 この個人消費の原資となる手取りを増やす方法として、昨年十二月、自公国三党間の幹事長合意で、百三万円の壁を百七十八万円を目指して引き上げることが合意をされました。基礎控除を引き上げ、手取りを増やすことは、家計に対する支援でもありますが、内需主導型の経済の我が国においては同時に生産能力を高めることにもつながります。もし仮に、今後、米国主導の保護主義が台頭する時代が来ても、それに対応できる体力をつけることにもつながります。昨日、この百七十八万円を目指すとした三党合意に関し新たな報道がありました。国民の皆さんも固唾をのんでこの進展を見守っています。
 総理は、今回の訪米で防衛力の抜本的強化を表明をされ、トランプ氏からも歓迎されたと共同声明にも記されています。
 防衛と経済という両輪を強化していくことが、我が国の国力、そして外交力を高めると考えますが、総理のお考えをお聞かせください。
 また、現在、百二十三万円まで広げられた壁を三党合意で合意された百七十八万円まで広げていくことが手取りを増やすことにつながり、ひいては、内需主導型の我が国の経済、産業政策を後押しし、国力を上げることにつながると考えますが、総理は、どのように考え、忘れ去られたと感じる多くの人たちの声に応えていただけるのでしょうか。
 今回の日米首脳会談は、当初の様々な不安を解消し、まずはこれまでどおりの日米関係が維持をされることが明らかになった点においては評価ができますが、新たな懸案事項に対してどのように我が国が向き合うのか、特に、我が国の根幹にある普遍的価値に対する向き合い方など、今後、日本の出方、我が国の一挙手一投足が国際社会からの評価につながり、我が国の価値を定義していきます。
 共同声明にも記されているように、武力や威圧による現状変更を認めないとする我が国の確固たる姿勢、プリンシプルに忠実な主権国家としての矜持を是非お示しいただきたいと思います。
 本日未明、米ロ首脳会談とほぼ同じタイミングで、米国国家情報長官に指名されていたギャバード氏の任命が承認をされました。私は、ギャバード長官が米国下院時代に、彼女の外交政策担当として連邦議会で勤務をし、現在も友人として交流をしています。
 私たち国民民主党は、政争は水際までの精神で、主張すべきは主張しつつも、殊に外交、安全保障においては、与野党関係なく、国は一枚岩での姿勢で、国益最大化のために、オール・ジャパンでリソースと知恵を最大活用して取り組んでまいりますことをお約束を申し上げまして、総理の日米首脳会談帰朝報告に対する質疑とさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣石破茂君登壇〕

発言情報

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発言者: 深作ヘスス

speaker_id: 29978

日付: 2025-02-13

院: 衆議院

会議名: 本会議