石破茂の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(石破茂君) 斎藤アレックス議員の御質問にお答え申し上げます。
納税の必要性、重要性についてでございます。
税とは、御指摘のように、国民の生活と財産を守るために必要な公的サービスの費用を皆で分かち合って負担する、いわば社会共通の費用を賄うための会費であって、社会に必要不可欠なものでございます。
政府といたしましては、今後とも、納税に対します国民の皆様方の御理解、納得感が得られますように、丁寧な説明に努めてまいります。
政治資金に関する議論についてでございますが、自民党における収支報告書の不記載事案につきましては、検察による厳正な捜査が行われ、法と証拠に基づき、刑事事件として取り上げるべきものは立件されてまいりました。
党といたしましても、可能な限りの調査を行い、その結果を国民の皆様方に御説明をいたしてまいりました。このような事案を二度と繰り返しませんよう、政治資金に関する研修を定期的に行うなど、コンプライアンスの徹底を進めており、引き続き、国民各位の信頼の確保に努めてまいりたいと考えております。
平成の政治改革の際に、政党に対する企業・団体献金の禁止が与野党間で合意されたという事実はないものと承知をいたしておりますが、企業・団体献金を含む政治資金の透明性の確保は極めて重要でございます。
我が党といたしましては、禁止より公開という考え方により様々な取組を進めており、今国会にも、透明性の更なる向上のため、企業・団体献金公開強化法案を提出をしています。国民の皆様方から更なる御理解をいただくべく、引き続き、この課題につきまして各党各会派との真摯な議論を行ってまいります。
社会保険料の負担についてお尋ねを頂戴いたしております。
社会保険料は安心のための拠出であり、全て必要な給付として再分配されるものでございます。これまでも必要な改革を継続してきており、社会保険料が健全な企業の経済活動を阻害し、日本経済の好循環を妨げてきたとの御指摘は、適切でないものと考えております。
一方、国民所得に対する社会保険料負担の割合はコロナ禍以前の水準に低下をいたしておりますが、少子高齢化が進む中で、社会保険料負担の抑制に取り組むべきという問題意識は議員と共有をいたしておるものでございます。
このため、年齢にかかわらず適切に支え合うことを目指す全世代型社会保障の理念にのっとり、改革工程に沿って、医療DXによる効率化や医療提供体制の改革なども含む取組を着実に実行し、保険料負担の抑制につなげてまいります。
働き控え対策、第三号被保険者制度についてのお尋ねでございます。
社会保険の適用に関するいわゆる年収の壁につきましては、当面の対応策として、年収の壁・支援強化パッケージの活用に取り組んでおり、御指摘のキャリアアップ助成金につきましては、昨年十二月末時点で、二万を超える事業所、三十二万人を超える労働者の皆様への活用が予定をされております。
第三号被保険者につきましては、育児や介護などの様々な御事情により働くことのできない方のほか、被保険者の配偶者のみならず、両親や子といった多様な属性の方がおられまして、廃止、縮小して保険料を求めていくことには課題がございます。
まずは、働き方に中立的な制度の構築の観点から、被用者保険の更なる適用拡大などを含みます年金改正法案の取りまとめに向けまして、丁寧に対応してまいりたいと考えております。
マイナンバー制度を活用したデジタル歳入給付庁についてでございますが、マイナンバー制度は、公平公正な社会を実現するデジタル社会の公的基盤でございます。
御指摘のデジタル歳入給付庁のような新たな組織をつくるということではございませんが、マイナンバー制度の利活用を進め、より正確に所得を把握し、適正、公平な課税につなげますとともに、正確な所得情報などを基に給付すべき方を特定し、迅速かつきめ細やかに給付をお届けできますよう、今後とも努めてまいります。
金融所得課税についてのお尋ねでございます。
金融所得課税の検討に当たりましては、税負担の公平性を確保することは重要であります一方、貯蓄から投資への流れを引き続き推進し、一般の投資家が投資しやすい環境を損なわないようにすることも重要でございまして、これらを総合的に考えていく必要があるものと考えております。
教育無償化における所得制限についてでございます。
議員が御指摘なさいましたように、経済的な理由で教育が受けられないということがあってはなりません。
一方で、所得制限なく無償化することにつきましては、十分な所得がある御家庭とそうでない御家庭との間の格差是正の効果を薄めてしまうことにはならないのか、十分な所得がある御家庭も対象にすることになりますが、これが多くの国民の御理解が得られるかといった論点も整理する必要があるものと考えております。
自民党、公明党と維新の会との間で実務者によります協議を行っておるところでございまして、そのような論点を含めまして、政党間で協議が進められるものと政府といたしては考えておるところでございます。
租税特別措置についてでございますが、令和七年度税制改正におきまして、令和六年度末に適用期限が到来するなどにより見直しの対象となりました二十九の法人税関係の租税特別措置のうち、御指摘の租税特別措置等に係る政策評価の点検結果なども踏まえ、二十三につきまして廃止又は縮減を含む見直しを行うことといたしております。
今後とも、必要性や政策効果を見極め、不断の見直しを行ってまいります。
今後の法人税の在り方についてでございますが、我が国の法人税につきましては、世界的な法人税率の引下げ競争が展開されます中、二〇一〇年代に、投資や雇用、賃上げの促進等を図るため、税率を二三・二%まで引き下げ、経済界にはその趣旨を踏まえた国内投資の拡大や賃上げを求めてまいりましたが、企業部門では、収益が拡大したにもかかわらず、現預金等が積み上がり続けておりまして、このような状況をどのようにして転換させていくかが課題となっております。
令和七年度与党税制改正大綱におきましても、斎藤議員御指摘のような評価が下されておりまして、今後の法人税の在り方について、法人税率を引き上げつつターゲットを絞った政策対応を実施するなど、めり張りのある法人税体系を構築していくこととされておるところでございます。
政府といたしましては、このような与党税制改正大綱で示されました考え方や、経済情勢の変化、国際的な動向等を踏まえながら、不断の見直しを行っていく必要がある、このように考えております。
国際課税の取組についてでございますが、斎藤議員御指摘のグローバルミニマム課税は、国際的な法人税引下げ競争を防止するため、各国とも最低一五%以上の課税を確保しようという制度でございまして、国際的に議論してきた仕組みでございます。グローバルに活躍する日本企業を後押しする観点からも、引き続き、国際的な議論を踏まえた制度の導入を進めるべきものと考えております。
今回の首脳会談におきまして、国際課税に関するやり取りはございませんでしたが、今後の国際課税の在り方につきましては、引き続き、米国を含めました各国政府とよく議論をいたしてまいります。
以上でございます。(拍手)
〔議長退席、副議長着席〕
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