本庄知史の発言 (本会議)

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○本庄知史君 立憲民主党・無所属の本庄知史です。
 私は、会派を代表して、ただいま議題となりました令和七年度一般会計予算外二案について、反対の立場から討論をいたします。(拍手)
 昨年十月の総選挙の結果、与党、自民党、公明党は衆議院で過半数を割り込みました。三十年ぶりの少数与党という状況の中、野党から安住予算委員長が就任したことも相まって、緊張感ある予算審議に様変わりしました。
 私たち立憲民主党は、野田代表を先頭に、熟議と公開を旨とする国会を掲げ、国民から見えづらい与党審査や政党間協議よりも、ガラス張りで議事録も残る国会審議を重視して臨みました。
 その象徴が、立憲民主党の提案によって初めて実施をされた省庁別審査です。三日間にわたり、各省別に予算案の細部に至るまで集中的に審議しました。
 立憲民主党では、総勢七十人規模の本気の歳出改革作業チームを立ち上げ、各省庁の予算案を徹底的に精査し、必要性の乏しい予算、優先順位の低い予算、活用されていない基金などを洗い出しました。
 とりわけ、基金は財源の宝庫でした。
 例えば、年間必要額の倍額以上の一千八百億円が積まれたコロナワクチン生産体制等緊急整備基金は、私たちの指摘を踏まえ、与党の予算修正でも財源とされました。
 私も取り上げたグローバル・スタートアップ・キャンパス基金、これは補正予算で計六百三十六億円も積み上げながら、二年以上全く事業が進展せず、支出僅か二千四百七十万円、執行率〇・〇四%という、とんでも基金の代表格です。
 昨年の臨時国会でも議論した宇宙戦略基金は、二年連続、補正予算で計六千億円を積み上げましたが、来年度末でも残高見込みが五千億円を超える膨張基金です。
 防衛装備移転円滑化基金は、五年間で計二千億円の計画で、毎年、機械的に四百億円ずつ積み上げています。令和七年度予算案で累計一千二百億円となりますが、これまで僅か一件、一億円の支出しかないことが明らかになっています。
 過大な予備費についても厳しく指摘しました。平時の歳出構造に戻すとしながら、平時の一般予備費五千億円の倍額、一兆円が計上されましたが、最後までその根拠が示されることはなく、結局、与党修正で二千五百億円が減額されました。
 こうした省庁別審査を経て、私たちが発掘した財源は計三・八兆円にも上ります。極めて短期間かつ野党の立場で情報が十分でない中での三・八兆円です。与党、財務省は、これまで一体何をしていたのでしょうか。猛省を促したいと思います。
 この省庁別審査の成果が結実したものが、立憲民主党の予算修正案です。
 発掘した三・八兆円の財源を裏づけに、新たな国債発行や国民負担増に頼ることなく、国民の命と暮らしを守り、子供たちの未来を開くための政策パッケージを打ち出しました。ガソリン、軽油の暫定税率廃止、学校給食の無償化、高校授業料無償化の拡充、介護や保育の現場で働く方々の処遇改善、年収百三十万円の崖対策、高額療養費の負担上限額引上げ凍結など、直ちに実施すべき重要政策のラインナップです。
 これに対し、与党の修正案は、百三万円の壁の複雑怪奇な引上げと、高校授業料十一万八千八百円の所得制限撤廃という、極めて小粒の修正にとどまっています。
 これまで一円たりとも変えられなかった政府予算案を二十九年ぶりの国会修正に持ち込んだことは、一定の成果とも言えます。しかし、本予算案は、与党修正を経てもなお、賛成できる代物ではありません。
 以下、その理由を端的に申し述べます。
 反対理由の第一は、国民の命を軽視する予算案であるということです。
 政府は、今年八月から二年をかけて高額療養費の自己負担上限額の引上げを予定しています。当初案は、最大で七割引上げとなるなど、余りにも影響が甚大で、がんなどの重病、難病に罹患している方々の命を脅かすものでした。
 高額療養費制度は、医療保険制度においては、いわば最後のセーフティーネットです。しかし、政府は、当事者である患者の皆さんや医療関係者の声を十分に聞くことなく、僅か一か月、四回の審議会で引上げを決定しました。このような暴挙は断じて許すわけにはいきません。
 患者団体、世論、野党の強い反対を受け、政府は、多数回該当の扱いなど一部修正を決めましたが、これは命に関わる問題です。全面的に凍結し、関係者の意見を丁寧に聞くなど、一からやり直す必要があります。この一点をもってしても、国民の命を軽視する本予算案は賛成に値しません。政府がやらなければ、私たち立憲民主党が厚生労働委員会に凍結法案を提出いたします。
 加えて言えば、介護、障害福祉施設で働く方々の処遇改善や訪問介護事業者に対する緊急支援なども、命や健康を守るために待ったなしの政策です。政府・与党は財源を理由にゼロ回答ですが、財源は私たちが示しています。ただ、やる気がないだけではないでしょうか。
 反対理由の第二は、物価高に苦しむ国民生活を顧みない予算案であるということです。
 民間調査機関によれば、今年、値上げが公表された食料品は一万品目、年間では二万品目に達するとされています。まさに物価高の嵐が国民生活を襲っています。ガソリン価格も、政府の支援策縮小で、地域によっては一リットル二百円を超える状況となっています。地元を歩けば、毎日のように、ガソリン価格の高騰に苦しむ声を聞きます。この声は政府・与党には届いていないのでしょうか。
 私たち立憲民主党は、予算修正案と税法修正案の提出という形で、ガソリン減税を求める国民の声を国会に届けました。与党は、昨年十二月、国民民主党と暫定税率の廃止に合意しているにもかかわらず、なぜ私たちの提案に反対するのでしょうか。これでは、二枚舌と言われても仕方がありません。
 反対理由の第三は、税金の無駄遣いに向き合わない予算であるということです。
 これまで申し述べたように、私たちは、省庁別審査において幾つもの問題基金を発掘し、財源として示しました。基金全体についても、政府が決めた三年ルールを逸脱し、八兆円規模の積み過ぎとなっていることを明らかにしています。
 結果として、与党は、維新の会との予算修正合意において、予備費の取崩しやワクチン基金から国庫への返納など、私たちが予算修正案で要求した一部を取り入れました。私たちの指摘が適切であったことの証左であり、これ以外の提案も取り入れることは十分可能です。与党は、税金の無駄遣いという不都合な真実に正面から向き合うべきではありませんか。
 他方で、旧民主党政権でスタートさせた高校授業料無償化の拡充が、長年反対してきた自民党の賛同も得て予算案に一部盛り込まれたことは、一歩前進と言えます。
 ただ、私たちの財源確保策を素直に取り入れていれば、令和八年度以降に先送りされた私立高校加算額の引上げや小中学校の給食無償化も、七年度中に実現可能でした。与党のしがらみや党利党略が子供たちのための政策実現を妨げたとすれば、極めて残念です。
 以上、予算案反対の主な理由を三点申し述べましたが、加えて、予算審議を通じて明らかとなったのは、この期に及んで政治と金問題を反省していない自民党の姿です。
 裏金問題をめぐり、旧安倍派元会計責任者の参考人招致が、紆余曲折の末、二月二十七日に行われました。これによって、改めて旧安倍派幹部と元会計責任者の発言に大きな矛盾があることが明確になりました。それでもなお、石破総理・総裁は、キックバック再開の経緯などについて、再調査すらしないという意向です。
 また、自民党が今国会に提出した政治資金規正法改正案は合計一千万円を超える献金をした企業名を公表するとしていますが、対象となる政党支部は全政治団体のたった五・六%にすぎません。これで、禁止より公開とはよく言えたものです。開いた口が塞がらないとは、まさにこのことではないでしょうか。
 一方で、巨額の政策減税を受けた企業名は非公開のままです。これでは、政策がゆがめられていると言われても仕方がありません。
 結びに、本気の歳出改革にも財源確保にも取り組まず、税金の無駄遣いを放置し、必要な政策を実行しない石破内閣、自民党・公明党政権に、これ以上、我が国の予算、財政を任せるわけにはいきません。夏の参議院選挙を経て政権交代を実現し、私たち立憲民主党の手で、日本の未来を切り開く予算と責任ある財政の姿をお示しすることをお誓い申し上げ、私の討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 本庄知史

speaker_id: 13505

日付: 2025-03-04

院: 衆議院

会議名: 本会議