田村貴昭の発言 (本会議)
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○田村貴昭君 私は、日本共産党を代表して、二〇二五年度政府予算三案及び自民、公明両党提出の修正案に反対の討論を行います。(拍手)
二五年度予算案に求められているのは、自民党政治の下での長期にわたる経済の停滞と衰退、家計に襲いかかる物価高騰による暮らしの困難を打開することです。
ところが、政府予算案は、社会保障、教育、中小企業など、暮らしの予算はいずれも物価上昇にも追いつかない実質マイナスの予算です。食料安定供給費は、米の価格高騰による対策が求められているにもかかわらず、実額でもマイナスとなっています。国民の暮らしに極めて冷酷な予算と言わなければなりません。
本予算の最大の問題は、その一方で、軍事費だけが前年度比九・四%増の八・七兆円と異常に突出していることです。
二〇二二年十二月に閣議決定した安保三文書に基づく、五年間で四十三兆円もの大軍拡計画の下で、軍事費はこの三年間で三・三兆円も増えています。
しかも、その内容は、長射程ミサイルを初めて配備するなど、憲法違反の敵基地攻撃の態勢の構築を新たな段階に進めるものです。軍事対軍事の悪循環をエスカレートさせ、戦争の危険を増大させるものです。イギリスやイタリアと共同開発する次期戦闘機は第三国への輸出を前提としており、日本国憲法の平和主義を踏みにじり、世界の紛争を助長するものにほかなりません。沖縄県民の民意を踏みにじる米軍辺野古新基地建設は中止し、馬毛島基地建設などの基地強化予算は削除すべきです。
さらに、石破首相がトランプ大統領との日米首脳会談で、二〇二七年度以降も抜本的に防衛力を強化していくと約束し、軍事費がGDP比二%を超えることはあると答弁したことは極めて重大です。同盟国、同志国との軍事ブロック化、安保法制による集団的自衛権行使の適用範囲の拡大など、日米同盟強化のための大軍拡の推進は許されません。
もう一つの重大な問題は、大企業への優遇税制と異常なばらまき政策を進めていることです。
安倍政権の下で行われた法人税率の引下げや大企業への優遇税制による減税額は、十一・一兆円まで膨れ上がっています。与党税制改正大綱すら、この間の法人税減税などが国内投資の拡大や賃上げにつながらなかったことを認めています。今こそ、大企業優遇税制にメスを入れ、研究開発減税や連結、通算納税制度などは廃止、縮減すべきであります。
法人税率は、中小企業を除いて安倍政権以前の二八%に引き上げ、大企業に応分の負担を求めるべきです。富裕層の税負担が軽くなる一億円の壁の是正も必要です。半導体企業ラピダスに今後数兆円規模の巨額資金をつぎ込むなど、個別大企業への異常なばらまき予算はやめるべきです。
他方で、中小企業、小規模事業者、フリーランスなどに対するインボイス増税を強行しています。そして、我が国の米を始めとする生産基盤を支える農家に対する所得補償政策、一万戸を割る酪農農家の赤字経営に対する直接の支援もありません。
石破政権による大企業と中小企業、小規模事業者に対する支援の格差を厳しく指摘するものであります。
税制の在り方では、我が党の質疑で、消費税の逆進性が余りにも強く、所得八百万円以下の世帯では同じ税率負担となり、累進性が失われていることが明らかになりました。生計費非課税原則と応能負担原則に立って税制のゆがみを正し、消費税を緊急に五%に減税することこそ、物価高騰から国民生活を守るために必要であります。
暮らしに冷たい政権の姿勢を端的に示したのが、高額療養費制度の改悪です。
私は予算委員会で石破首相に、負担上限引上げの撤回を求めてきました。全国がん患者団体連合会や日本難病・疾病団体協議会などから、命を守るために一度立ち止まり議論が必要、当事者や一般の人が参加して解決していくべき課題などと厳しい指摘が続出しています。
日本臨床腫瘍学会や日本癌学会などが、医療費の負担が原因で経済的困窮に陥ることは、患者本人だけでなく、家族を含む生活全般に深刻な影響を及ぼすことが懸念されると指摘されています。この声を無視し、負担引上げを強行することは、断じて許されません。
さらに、与党修正案のベースである自民、公明、維新の三党合意は、いわゆる高校無償化の一方で、国民医療費の年間四兆円削減やOTC類似薬の保険給付の在り方の見直しを明記しています。医療崩壊をもたらす深刻な内容であり、撤回を求めます。
与党修正案は、維新の会との合意により、所得税の課税ラインを百六十万円にして、同時に、基礎控除の引上げ幅を年収により段階的に変える措置を導入するものです。減税幅だけを焦点にしたびほう策です。基礎控除額の適正性を何ら問うことなく、二年間の時限措置が終了すれば、年収二百万円を境に基礎控除額を大きく変動させる、まさに予算成立ありきの政党間合意による御都合主義と言わなければなりません。
最後に、裏金問題です。
一体、いつから、誰の指示で、何のために裏金づくりが始まったのか、旧安倍派会計責任者の参考人聴取で疑惑は一層深まりました。このまま幕引きすることは断じて許されません。真相解明のため、安倍派幹部と森元総理ら関係者の証人喚問を強く要求するものです。
以上で討論を終わります。(拍手)