阿部司の発言 (本会議)
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○阿部司君 日本維新の会、阿部司です。(拍手)
本日は、議題に沿って、令和七年度一般会計予算案回付案について質問いたしますが、その前に、国民の関心が高い政治と金の問題について触れざるを得ません。
衆議院で予算が通過した直後に発覚した商品券問題は、国民の政治不信を更に高めるものでした。
総理は、商品券を渡したことについて、政治活動ではないと説明されておりますが、この説明には疑問を持たざるを得ません。政治活動か否かは、主観的判断ではなく、客観的な基準で判断されるべきではないでしょうか。自民党総裁という政治的地位にある方が、党所属の国会議員へ金銭的価値のあるものを提供する行為が政治活動でないとすれば、政治資金規正法の意義そのものが問われることになります。
そもそも、政治活動の判断基準は、誰がどのように決めるべきものとお考えでしょうか。総理の御見解をお伺いいたします。
総理は、商品券問題について、違法性はないと説明されていますが、昨年の自民党政治資金問題を受けた国会での議論は、疑惑を持たれた政治家は政治倫理審査会で進んで説明責任を果たすとの認識が共有されました。総理自らが進んで政倫審に出席し、説明すべきと考えますが、いかがでしょうか。
さらに、今回の商品券の原資について、総理はポケットマネーであることを強調されておりますが、官房機密費が使われたという疑念は拭えません。これは、官房機密費の使途が不透明であることにも一因があります。現在、官房機密費の使途は全く公開されておらず、国民の監視の目が届かないからであります。
我が国の民主主義を健全に機能させるためには、政治と金の透明性を高めることが不可欠です。せめて三十年後には官房機密費の使途を公開するような制度改革を行うべきと考えますが、総理の御見解をお伺いいたします。
次に、回付のありました高額療養費制度見直しについて質問いたします。
本来、医療制度改革においては、命に関わる医療の核を守りつつ、社会保険料を下げて現役世代の生活も守ること、そして、年齢に関係なく、全ての国民に公平な医療制度とすることを目指すべきであり、我が党は、こうした哲学を持ち、国民医療費の総額を四兆円削減し、現役世代一人当たりの社会保険料負担を年間六万円引き下げる改革をするべきと考えております。
総理は、前提として、この二つの哲学に同意されますか。また、政府の高額療養費制度見直しがこうした哲学に基づいていなかったことが、今回の混乱を招いたのではないでしょうか。総理の御見解をお伺いいたします。
高額療養費制度の見直しについては、我が党も、予算委員会において、池下卓議員、金村龍那議員、三木圭恵議員らが、制度の持続可能性や負担の在り方の観点から、今回の政府の当初案について、撤回を含めて厳しく問いただしていたところであります。
報道によれば、衆議院での予算審議の段階で既に負担上限額の見直しの再考が検討されていたにもかかわらず、参議院審議まで方針転換の決断が持ち越されました。重要政策の判断がこのように二転三転する状況は、総理のリーダーシップや政策決定の透明性に疑問を投げかけるものであります。
重要政策の判断がこのように二転三転する状況は、総理の政権運営における意思決定体制に重大な欠陥があることを示していると思いませんか。今後このような混乱を繰り返さないための改善策と併せて見解を伺います。
我が党の猪瀬議員が参議院で指摘したように、高額療養費制度には六十九歳の壁という年齢による格差が存在します。同じ年収の方でも、六十九歳までは窓口負担が三万五千四百円又は五万七千六百円なのに対し、七十歳以上は外来特例で八千円か一万八千円となります。猪瀬議員は、年齢で線を引く理由は何かと質問し、同じ年収の人がなぜ違うのかという不公平を指摘しました。
四十七兆円の医療費総額の中で、こうした世代間格差を解消する改革こそが必要だったのではないでしょうか。総理のお考えをお伺いいたします。
高額療養費制度については、経営・管理ビザを取得した外国人が日本の高額療養費制度を利用するという、いわゆる医療ツーリズムの問題も報道されております。近年、外国人の医療費負担額は増加の一途をたどり、特に透析やがん治療、特殊薬の使用など、特定の病気において外国人患者の割合が急増しているとの指摘もあります。
まずは、こうした実態を政府として調査、公表し、医療制度の公平性を確保するための対策を講じるべきと考えますが、総理のお考えをお伺いいたします。
関連して、社会保障制度改革について伺います。
我が党は、社会保険料の負担軽減を最優先課題と位置づけ、年間四兆円の医療費削減と、一人当たり六万円の保険料軽減を目指す具体的な提案を掲げております。既に二回開催された自民、公明、維新の三党による政策協議体でも、我が党のこの目標は共有され、議論が進んでいるところであります。
であれば、我々が掲げる四兆円削減、六万円軽減という数値目標について、政府としても共有されていると考えてよろしいでしょうか。総理に改めて確認いたします。
こうした改革を進めるには、既得権益との対峙も不可避です。特に医療分野においては、日本医師会との関係がこれまで幾度となく制度改革の足かせとなってきました。実際、令和四年には、日本医師連盟などから自民党所属議員への政治献金、パーティー券購入額が約六・一億円に上ったと言われております。国民の目には、こうした金銭の授受が、既得権益の維持と引換えに改革が遅れていると映ってしまうのではないでしょうか。
今こそ、政権与党が率先して姿勢を正すべきときです。医師会等からの献金を今後は辞退する、こうした改革への強いメッセージを、総理・総裁として打ち出すお考えはありませんか。率直な見解を伺います。
また、医療費の適正化に向けて、我が党は、市販薬と同等の効能やリスクでありながら処方が必要とされる医薬品、いわゆるOTC類似薬について、公的保険の適用を見直すことを提案しています。国民が日常的に使う薬の中には、本来、市販薬として対応できるものも少なくありません。セルフメディケーションの推進を掲げる政府の方針とも整合的であり、医療費抑制の有効な手段です。
しかし、現在、薬機法改正の議論の中で、OTC類似薬への規制強化が検討されているとも伺っております。これは、医療費の抑制や社会保険料負担の軽減を目指す方向性と明らかに矛盾しているのではないでしょうか。OTC類似薬の在り方と併せて、総理の見解を伺います。
最後に、物価高対策について伺います。
新年度予算成立後に強力な物価高対策を講じると報道され、後に総理は陳謝されましたが、選挙前のばらまきではないかという疑念はいまだに拭えません。
これまでも、政府の物価高対策は、補助金頼みで場当たり的な対応に終始し、特に高齢者世帯に偏った支援が続いてきました。その一方で、現役世代や子育て世帯には十分な効果が届いておりません。今必要なのは、補助金頼みではなく、歳出改革とセットでの減税、そして社会保障制度改革を通じた可処分所得の底上げであります。
そこで、総理に伺います。
今夏の参議院選挙前に、物価高対策と称して、補助金を中心とするばらまき的な施策を決定することはないと、この場で明言していただけますか。
そして、そうした問題意識を総理がお持ちであるのであれば、今こそ、ガソリン価格の問題に踏み込むべきではないでしょうか。長引くガソリン価格の高騰が、家庭、物流、公共交通など、国民生活全体に深刻な影響を及ぼしております。補助金ではなく、構造的に負担を軽減する減税こそが、持続的かつ公正な物価高対策であります。
速やかに物価高対策を行うべきという問題意識を総理がお持ちなのであれば、今年の夏までにガソリンの暫定税率を廃止するべきではありませんか。御決断を求め、私からの質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣石破茂君登壇〕