石破茂の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(石破茂君) 阿部司議員の御質問にお答えをいたします。
政治活動についてのお尋ねであります。
政治資金規正法には政治活動の定義はありませんが、一般的には、政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、若しくはこれに反対し、又は公職の候補者を推薦し、支持し、若しくはこれに反対することを目的として行う直接間接の一切の行為をいうと解されております。
具体的には、例えば、一定の政治社会体制を採用することについて支持し、又は反対するような体制選択的活動や、国及び地方公共団体の具体的な施策を支持し、又は反対するような政策選択的活動などが政治活動に当たるものと考えられます。
個別の行為が政治活動に当たるか否かにつきましては、具体的な事実関係に即して、まずは当事者である政治家個人個人において判断すべきものと考えております。
商品券の配付と政治倫理審査会への出席についてであります。
この度の商品券の配付につきましては、会見を通じて国民の皆様に繰り返し説明を行うとともに、参議院予算委員会の場でも、全国民を代表する国会議員の皆様からの御質問に真摯にお答えするなど、できる限りの説明を行っておるところでございます。
本件は法律に何ら抵触するものではなく、収支報告書の不記載事案とは性質が異なるものでありますが、国民の皆様方の感覚からかけ離れているなど、様々な御批判、御指摘を真摯に受け止め、猛省をいたしておるところでございます。
引き続き、様々な機会を通じ、誠心誠意説明を尽くし、国民の皆様の御理解が得られますよう更なる努力をいたしてまいります。
内閣官房報償費の使途の公開についてであります。
御指摘の商品券につきましては、会食のお土産代わりに、御本人、その御家族へのねぎらいなどの観点から、私費で用意したものでございまして、官房報償費から支出したものではございません。
内閣官房報償費は、内政、外交を円滑かつ効果的に遂行するため、取扱責任者である内閣官房長官のその都度の判断で、機動的に使用する経費であります。その情報公開に当たりましては、このような報償費の機能の維持に最大限留意する必要がございます。
仮に、内閣官房報償費の支払いの相手方や具体的な使途などに関する情報が開示されました場合には、内政上、外交上の協力を依頼している関係者等からの信頼が失われ、重要政策等に関する事務の遂行に支障が生ずるおそれがあるとともに、内閣官房への協力や情報提供などが控えられることとなる結果、今後の内閣官房の活動全般に支障が生ずることもあり得ます。
このため、内閣官房報償費につきましては、その個別具体的な使途に関するお尋ねについてはお答えを差し控えておるところであり、平成三十年一月の最高裁判決におきましても、協力者の特定につながる情報や具体的使途については不開示とすることが認められております。このような現状の取扱いは今後も維持していくべきである、このように考えております。今後とも、国民の不信を招くことがないよう、適切な執行を徹底をいたしてまいります。
医療制度改革の哲学についてのお尋ねです。
医療保険制度を持続可能なものにしていくためには、負担能力に応じた全世代による支え合いの上で、給付の重点化や効率化に取り組むことで、現役世代を中心に負担軽減を図りながら、必要な保障を確保していくことが重要であると認識をいたしております。
高額療養費制度の見直しもこうした考え方に沿ったものと考えておりますが、今後、本年秋までに、患者の方々のお話を十分伺うとともに、保険料を負担する被保険者の皆様からの御意見も拝聴し、御理解をいただくべく最善を尽くしてまいります。
高額療養費制度の政策判断についてのお尋ねであります。
高額療養費制度の見直しにつきましては、国会審議における各委員からの御指摘を受け、また、患者団体の皆様からの、検討プロセスに丁寧さを欠いたとの指摘を政府として重く受け止め、全体について実施を見合わせることといたしました。
今後の検討に当たりましては、患者の方々のお話を十分伺うとともに、保険料を負担する被保険者からの御意見も拝聴し、御理解をいただくべく、丁寧なプロセスを積み重ねてまいります。
七十歳以上の外来特例についてのお尋ねであります。
年齢にかかわらず、負担能力に応じて皆が支え合うという視点は重要であると考えております。
高額療養費制度につきましては、当初、御指摘の外来特例の上限額の見直しを含んで提案をいたしましたところですが、本年秋までに、見直し全体について改めて方針を検討し、決定することとしたところでございます。改めて、高額療養費制度の持続可能性を確保しつつ、患者の経済的な御負担が過度なものとならないようにする観点から、外来特例につきましても丁寧に検討いたしてまいります。
外国人の医療保険利用についてのお尋ねです。
我が国の医療保険制度は、適正な在留資格を有し、日本国内に住所を有している外国人については、原則として加入をいただき、保険料を納めながら保険給付をいただく制度となっております。
現状把握しております国民健康保険に関するデータによれば、外国人の被保険者数は全体の四%であるところ、医療費は一・四%、高額療養費の支給額は一・二%であり、外国人が制度を多く利用しているとの状況にはないものと認識をしておりますが、引き続き、外国人の医療保険利用の実態を把握をしながら、適正な利用に向けて取り組んでまいります。
社会保険料の負担軽減についてであります。
少子高齢化が進む中で、社会保険料負担の抑制に取り組むべき、このような問題意識は共有をいたしております。
今後、政府・与党の方針、提言に加え、御党が公表した改革案も念頭に置いて、保険料負担を含む国民負担を軽減するための具体策について、三党の協議体で議論を深めていくこととなる、このように承知をいたしております。
日本医師会等からの献金についてのお尋ねであります。
医療分野に関わる改革を検討する際には、提供側である医師等も含む関係者との丁寧な調整も当然必要であり、他方、その際は、国民のために何が必要かという観点から検討していくべきものと考えております。
政府・与党の政策は、各種調査や外部の有識者、専門家の意見、関係省庁や各党での議論、国会での審議の積み重ね等のプロセスを経て決定されているものであり、企業・団体献金を受けていることにより政策立案の在り方などがゆがめられるなどということはなく、御指摘は当たるものではございません。
いわゆるOTC類似薬についてのお尋ねです。
今般の薬機法改正案は、医療用医薬品の販売について、安全性の確保の観点から保健衛生上必要な対応を規定するものであり、医療費の抑制等に関する議論とは別のものであります。
その上で、三党合意では、OTC類似薬の保険給付の在り方の見直しも含め、現役世代の増加する保険料負担を含む国民負担を軽減するための具体策を検討することとされており、三党の協議体において議論が深められていくことになると考えております。
物価高対策といわゆるガソリンの暫定税率の廃止についてのお尋ねです。
物価動向やその上昇が家計や事業活動に与える影響に細心の注意を払いつつ、令和六年度補正予算で措置した物価対策に対応する重点支援交付金等の施策を迅速かつ効果的に実施するとともに、令和七年度予算案や税制改正法案を成立させていただき、これらに盛り込まれた所得税の減税や高校無償化の先行措置など、物価対策に資する措置を着実に実施することが必要なことでありまして、物価高対応に向けて新たな予算措置を打ち出すことを考えているわけではございません。
いわゆるガソリンの暫定税率の廃止に当たりましては、受益者負担、原因者負担の考え方を踏まえたインフラ整備や維持管理等の負担の在り方、国、地方合わせ約一・五兆円の恒久的な税収減に対応するための安定的な財源の確保、現在の税収を前提に新年度予算の執行を予定している各自治体への影響などの課題を解決していく必要がございます。先日、自民、公明、維新の会の三党におきましても協議が開始され、こうした課題の解決策や具体的な実施方法等について、引き続き政党間で真摯に協議がなされるものと承知をいたしております。
以上でございます。(拍手)
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