石破茂の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(石破茂君) 坂本祐之輔議員の御質問にお答えいたします。
 教職員の勤務状況についてお尋ねをいただきました。
 令和四年度の勤務実態調査の結果では、依然として時間外在校時間が長い教師も多い状況にあると認識をしております。負担を感じる業務の見直しなど、徹底した働き方改革を確実に進め、教師が、授業など教師でなければできない業務に集中できるようにしていく必要がある、このように考えておるところでございます。
 給特法の課題についてのお尋ねであります。
 御指摘の答弁当時は、給特法の仕組みが教師の長時間勤務の歯止めになっていなかった状況を課題として議論を行ったものと認識をいたしております。
 その後、法制的な枠組みを含めて総合的に検討いたしました結果、今回の法案に、計画の策定、公表、計画に基づく実施など、教育委員会や学校が教師の業務量を管理する措置を講ずる旨の規定を新たに盛り込むなど、働き方改革の更なる加速化のための仕組みを構築することといたしたものでございます。
 人材確保法の理念と今回の法案への反映についてのお尋ねです。
 御指摘の人材確保法は、教師の給与を一般の公務員よりも優遇することにより、教師に優れた人材を確保し、もって学校教育の水準の維持向上に資することを目的として、半世紀前の昭和四十九年に田中角栄内閣で制定されたものでございます。
 今回の改正法では、人材確保法の理念を踏まえ、教職調整額の一〇%への引上げなどの改善を図ることといたしております。令和の時代に給与水準だけで優れた人材が確保できるかという検証は必要ですが、仕事と家庭のバランスを重視する若者の就職観を踏まえた働き方改革の徹底や、人口減少が進み、人的資源に限りがある中で、既存の教師の質を高める育成方法の不断の見直しが重要になってくるものと考えております。
 教員の業務削減と教職員定数の改善についてであります。
 教師の時間外在校等時間の削減のため、業務の仕分を行った学校、教師が担う業務に係る三分類に基づく業務の更なる厳選、見直し、標準を大きく上回る授業時数の見直し、校務DXの加速化による事務作業等の更なる縮減を進めてまいります。
 教職員定数につきましては、昨年末の大臣合意に基づき、指導、運営体制の充実を四年間で計画的に実施するとともに、財源確保と併せ、令和八年度からの中学校三十五人学級への定数改善を行うこととしており、必要な取組を進めてまいります。
 教職調整額の引上げについてのお尋ねです。
 教職調整額の引上げにつきましては、働き方改革の取組などと一体的に進めていく必要がありますため、令和十二年度、二〇三〇年度までに段階的に一〇%とすることとし、毎年一%ずつ引き上げることといたしております。
 本法案の附則第三条で、令和十年一月以降をめどとして、働き方改革や財源確保の状況等を勘案し、教員の勤務条件の更なる改善のための措置について検討を行い、教職調整額に係る率の変更を行うことを含め、必要な措置を講ずるものとする旨の規定に基づき、適切に対応いたしてまいります。
 児童生徒の授業時間数についてお尋ねがありました。
 学校での授業時間については、文部科学省の調査において、小中学生の約六割がちょうどよい又は少ない、それ以外は多いと回答しており、必ずしも全ての子供にとって過度な負担になっているとは認識をいたしておりません。主要先進国との比較でも、例えば、日本の小学校は一学年平均で年七百七十八時間ですが、ドイツは七百二十四時間、フランスは八百六十四時間、アメリカは九百七十四時間であり、日本が多いわけではございません。
 他方、教師の負担軽減を図る観点から、先ほども申し上げましたが、業務の仕分を行った学校、教師が担う業務に係る三分類に基づく業務の更なる精選、見直し、標準を大きく上回る授業時数の見直し、校務DXの加速化、部活動の地域移行の促進などを進め、教師の時間外在校時間を削減をいたしてまいります。
 教師の過労死防止についてであります。
 教師の業務量の適切な管理や健康、福祉の確保につきましては、政府として、教育委員会に対し、人事委員会への実施状況の報告や専門的な助言を求めることなど、連携を図るよう求めており、引き続き取組を進めてまいります。
 本来、校長や教育委員会は、教師の健康を確保し、安全に配慮する義務を有するものであります。今回の改正案におきましては、ほかの公務員の例も踏まえ、罰則を設けることとはしておりませんが、計画の策定、公表、計画に基づく実施など、教育委員会や学校が健康を確保する措置を講ずる旨を規定しており、これらの取組を通じて、教師の健康や安全の確保に取り組んでまいります。
 給特法の廃止についてであります。
 今回の法案は、教育委員会や学校が教師の業務量を管理する措置を講ずる旨の規定を盛り込むなど、働き方改革の更なる加速化のための仕組みを構築するものであります。
 給特法につきましては、様々な議論があることは承知をいたしておりますが、まずは、時間外在校等時間が月二十時間程度に達するまでに幅広い観点から諸課題の整理を行うことといたしております。
 以上でございます。(拍手)
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発言情報

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発言者: 石破茂

speaker_id: 20757

日付: 2025-04-10

院: 衆議院

会議名: 本会議