三木圭恵の発言 (本会議)
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○三木圭恵君 日本維新の会の三木圭恵です。
私は、会派を代表し、日本学術会議法案に賛成の立場から討論をいたします。(拍手)
本来であれば、全面的に国の補助金で運営するのではなく、日本学術会議の独立性を担保するためにも、資金面でも自立していくことが求められます。そういった意味では、今回の法案はまだまだ不十分であり、全面的に賛成とは言えません。
最大の問題は、国からの独立を掲げながら、年間十二億円にも及ぶ税金投入が続くことです。学問の自由を追求し、真の独立をかち取るためには、財政面でも独立し、民営化の道を進むことが本来の姿であり、国民からの支持や期待に応えていくことでしょう。
しかし、不十分な法案とはいえ、本法案に反対し廃案にするとすれば、現行の学術会議がそのまま存続することになり、それでは必要な改革を先送りすることにしかなりません。本法案を第一歩とし、民営化に向けた抜本的改革に取り組んでいくべきです。
本法案が提出された背景として、いわゆる任命拒否問題があると指摘されています。
現行制度の下、国の行政機関であるからには、特別職の国家公務員としての適格性、政治的中立性の確保など、総理の任命権に基づく判断は尊重されて当然です。同時に、法に根拠がある行為である以上、任命拒否について国民に対する説明責任があることも当然です。政府は、人事に関することだからと説明を拒む姿勢を改めるべきです。国民に広く説明責任を果たし、国民の理解を得ることが必要です。
学術会議の立場から見れば、本法案によって国の機関でなくなれば総理の任命手続も不要で、任命するしないの問題に時間を取られることなく、科学的助言など本来の業務に専念することができます。本来業務に専念できることは本望ではないでしょうか。
学術会議が、今後、我が国最高の科学アカデミーとして国民から信頼されるためには、学術会議の政治的中立性を確保することが非常に重要です。
特定の政党や外部勢力が介入し、影響を及ぼすようなことはあってはなりません。我が党のこの指摘に対し、日本共産党は、我が党は学術会議に対し不当な介入、干渉を行った事実は一切ありませんと反論しましたが……(発言する者あり)済みません、共産党の批判に対して立憲民主党の一期生がやじを飛ばすというのはどういうことでしょうか。一九五〇年発行の同党の雑誌「前衛」四十七号の中で、同党の幹部、宮本顕治氏は、学術会議選挙で党員専門家が最高点を得た成果について赤旗は大きく取り上げたと、あからさまに会員選挙に党として介入したことを語っています。学術会議の法人化が学問への政治の介入だと非難されるのであれば、まずは自分たちの党の歴史を勉強されることをお勧めします。
また、五月九日の内閣委員会において、日本共産党の塩川委員より、三木委員のやっていることは反社会的集団の統一教会系団体と同じものであり、統一教会と一体と見られても仕方がないと発言されましたが、私は統一教会とは無関係であり、根拠のない誹謗中傷です。日本共産党を非難すれば統一教会と同じだなどと一生懸命レッテル貼りをされる姿は、怒りを通り越して気の毒とすら思いますが、内容が真実と違うので痛くもかゆくもありませんし、そんなことで私が黙るとお考えなら、大きな間違いであることを指摘させていただきます。
過去の歴史を真摯に反省し、特定の政治勢力やイデオロギーによる支配を許さず、国民全体の利益のための科学という、本来あるべき姿を取り戻すべきです。
そのためにも、本法案で新設される選定助言委員会など、会員候補者の選定に当たっての一定の外部の科学者の目は必要となります。この点、特に、会員の選定プロセスにおける現在のコオプテーション方式は、組織の内部の価値観が固定化されるリスクをはらんでいます。新しい知見や多様な視点が積極的に取り入れられるような制度に改めることで、学術会議がより多様な意見を取り入れ、時代に即して柔軟に対応することが可能となるでしょう。
本法案では、コオプテーションの考え方を引き継ぐとする一方で、これまでの会員は一旦リセットし、新法人の下で新たに選出するとしています。
この点について、この四月に開催された学術会議総会において一部会員から驚くべき発言があったことが、五月七日と九日の内閣委員会で指摘されました。この法律が通ることで、これまでとは違う人が入ってくる、文系には政府にすり寄る、かなり右に立っている人が確実にいる、そういう人たちがここに入ってくる、そういう状態を許していいのか考える必要があるとの発言です。これは、まさしく、現状の学術会議はイデオロギーによって会員を選別している実態を示すものであり、これをリセットすることは待ったなしです。
運営費用については、本法案では、学術会議の業務の財源に充てるため、政府が必要と認める金額を補助することができるとしていますが、できるだけ早い時期に税金依存の体質を改めていく必要があります。新しい法人が国民に対して透明性のある財務運営を実行することは、寄附を始めとした多様な自主財源を確保し、真に独立した自主的な組織として発展していくためにも不可欠だと考えます。
科学的助言が社会から一定の重みを持って受け止められるのは、国の機関だからではなく、そのクオリティーが高いから、国民から求められている機能、役割を果たし理解、信頼されているからであり、そのような価値あるものについては自然と注目も集まります。国の機関として行政を通した間接的な影響力ではなく、独立した一組織として国民にダイレクトに働きかけることができれば寄附も集まるでしょう。
また、政府は、寄附に対する国民の機運を醸成し、学術に関する国民の関心を高めることを目的に、国民が学術会議に寄附をした際には寄附金控除の制度を設けるなどの税制措置をすることなども早急に検討していただくことを要望とします。
学術会議の活動内容についても、本法案を機に改善が求められています。
四月の総会の際、学術会議が発表した声明では、設立以来の七十六年の歴史的成果として南極地域観測と初期の原子力開発を挙げていますが、近年、国民の苦難となっていた新型コロナウイルスによるパンデミックや東日本大震災に伴う放射線や放射性物質の問題などに対して学術会議がどのように役立ったのかを示すことはありませんでした。逆説的に言えば、学術会議の役割は南極観測や原子力開発までであり、既にその役割を終えているということではないでしょうか。
学術会議は、設立以来、軍学共同反対のスローガンの下に、かたくなに国防技術の研究への協力を拒み続けてきました。しかし、そのことが科学技術一般の進歩の妨げになってきました。
令和四年になってようやく学術会議は、軍民共用、いわゆるデュアルユースとそうでないものとに単純に二分することは困難との新たな見解を示しましたが、その後、大学から防衛省へのデュアルユース研究の応募が増えたことからも、学術会議が大学の研究を実質的に阻害してきたことは明白であり、それまでの研究の遅れを思うと遺憾でなりません。今後は大いに防衛技術の研究に貢献し、我が国の安全保障、平和の維持のために科学の力を発揮していただきたいと思います。
本法案はあくまでも改革への最初の一歩にすぎず、これで終わりではなく、廃止又は完全民営化を含めた抜本改革を実現するまでは改革の手を緩めるわけにはいきません。本法案の附則第二十七条の検討規定については、施行後六年にこだわらず、不断に見直しを行い、議論を続けていくべきです。
以上、提案いたしまして、賛成討論とさせていただきます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)