村上智信の発言 (本会議)
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○村上智信君 日本維新の会の村上智信でございます。
会派を代表して、財務金融委員長井林辰憲君解任決議案に賛成の立場から討論いたします。(拍手)
我が国は長引く物価高騰に苦しんできましたが、中でもガソリン価格の高止まりは極めて深刻な状況と言わざるを得ません。日常生活に自動車を用いる方々のみならず、物流業、農林水産業、さらには観光や介護など、人と物の移動を前提とする全ての産業がガソリン高騰によって疲弊しており、国民生活の隅々まで暗い影を落としています。それどころか、今月十三日のイスラエルによるイランに対する攻撃以降は中東情勢が一層緊迫しており、更なる原油価格の高騰も懸念されます。
このような切迫した状況に鑑み、我々日本維新の会は、ガソリン暫定税率の廃止こそが国民負担を直ちに軽減する最も有効な手段の一つであると確信しています。
今年の三月三日、我が党は、政府・与党による税制改正大綱への誠実な対応を条件とし、修正された今年度予算に賛成をしました。そして、政府の主張する来年度の実現を担保する法案を提出すると同時に、それを早めるため、今国会での法案提出による七月からの実施を目指しました。立憲民主党、国民民主党も含む五党に協議を呼びかけ、それに応じた自民党、公明党との間で、これまでの三か月間に六回にわたる真摯な協議を積み重ねてまいりました。
この協議の中で、政府・与党は様々なできない理由を主張し続けました。例えば、政府・与党は地方税収への影響を主張しました。しかし、我々の提案は軽油引取税を対象としないため、地方自治体への影響を抑え、地方の公共サービス水準を落とすことなく国民負担の軽減を実現できます。本年七月から年度末までの減税であれば、その影響額は最大でも〇・八兆円にとどまります。この規模であれば、燃料油価格激変緩和事業の補助金廃止分や、外為特会の余剰金の一部を活用することで、十分に補填ができます。
来年度以降の恒久的な予算については、つなぎ予算で減税を実現している間に事業の整理や行財政改革を進め、政府・与党の責任で措置することを求めました。これに対して、政府・与党の方も、年末までの自動車関係諸税の見直しに合わせて恒久財源を確保する旨の意向も繰り返し示していました。
道路整備等への影響を懸念する声もありましたが、そもそも、道路特定財源制度は二〇〇九年に廃止されており、現在は全て一般財源です。そのため、税率を維持する理由とはなり得ません。必要なインフラ投資は、建設国債や一般会計から優先的に配分すれば十分に対応可能です。
欧州のように環境税として税率を引き上げる動きがある中で、世界的な環境政策の動向に逆行するのではないかとの指摘もありました。しかし、ガソリンの暫定税率は、そもそも環境目的の税ではありません。気候変動対策については既に石油石炭税などで対応がなされているところであり、環境と生活支援を混同する議論は正確さを欠いています。環境政策は別枠で、GXなど中長期的な政策として検討すべきです。
軽油引取税が下がると助成金がなくなり、運輸業者、農業関係者に影響が出るとの声もありますが、我々の提案はガソリン税に限ったものであり、軽油引取税には一切手をつけていないため、助成金制度に何ら支障は生じず、将来的な軽油引取税見直しの際に代替措置を検討すれば十分です。
また、手持品控除による小売店への影響についても、本来、トリガー条項に関する法的措置が決まった際に制度的準備がなされていなければならない問題です。今更何か月も準備にかかるという政府・与党の姿勢には、疑問を抱かざるを得ません。また、デジタル技術の活用や短期的な融資支援など、円滑な経過措置を講じることも可能です。
三月から今国会中の法案成立を求め、協議の中で五月末が現実的な締切りであることを幾度となく示し、これほどに誠実に議論を尽くしたにもかかわらず、我が党の最終提案に対する自民党、公明党の回答は完全な拒否でした。その上で、今年七月でなかったとしても、十二月でも、来年四月でも、いかなる条件をつけても、ガソリン暫定税率廃止の時期は明言できないという回答でした。要するに、最初からやる気がなかったとしか判断できず、それ以上協議を続ける意味は完全に失われました。
そこで、我々日本維新の会は、自民党、公明党との協議終了を確認した上で、方向性を同じくするほかの野党と協力し、ガソリン暫定税率廃止法案の実現を目指すことにしました。野党七党が提出した法案は、与党との協議において七月実施が困難である原因とされた地方税への影響や庫出課税による小売店の損失など、政府・与党の挙げた課題に応えるものとなっており、極めて前向きかつ実行可能性の高い提案であります。
それにもかかわらず、与党側からは、恒久財源がない限り実現は難しいなどと、いまだに審議を始めることすら拒まれています。
そもそも、ガソリン暫定税率廃止に係る税制改正大綱の誠実な履行は、維新にとっては今年三月に参議院で修正された本予算賛成の条件であり、国民民主党にとっても、昨年十二月の補正予算に賛成する際の条件でした。既に実施は確定しており、あとは、いつやるかの問題であるはずです。財源についても、先ほど述べたとおり、これまでの協議の中で具体的な提案を行ってきたはずです。
加えて言えば、自民党は、これまで財源にならないと言い続けてきた税収の上振れを、総額三兆円程度にも上る選挙前のばらまき給付に使うことを決定しました。税収の上振れは、数兆円単位で毎年恒常的に発生しています。これをばらまき給付に使えて減税に使えないのはダブルスタンダードです。なぜ政府・与党が決めた政策のときだけ、財源はどこからか降って湧いてくるのでしょうか。国民の誰もが納得できる説明は、これまで一度として示されていません。
これまでるる申し上げてきたとおり、今回の野党七党の提案は、ガソリン暫定税率を廃止するという公党間の明確な合意に基づき、その後の数か月にわたる経緯と議論の末に出てきたものであり、内容も十分に実現可能なものです。
自民党は、あたかも今初めて聞いた話であるかのように、唐突だ、実現不可能だと、国民に対して誠意を欠いたパフォーマンスをし、国会閉会の時間切れを狙った言い訳を繰り返すのではなく、限られた国会の貴重な会期の中で、委員会で正々堂々と議論し、国民の多くが求めるガソリン暫定税率廃止に対する自らの姿勢を示すべきです。
にもかかわらず、財務金融委員長は、国会の会期末を見越して委員会の開催すら認めず、実質的にこの法案の審議入りを封殺し続けています。これは、国民の負託を受けた立法府の一員として、また委員長として、極めて中立性が求められる職責に当たる者として、到底看過できる行為ではありません。委員長としての責務を放棄し、党利党略の下にこの重要法案の審議を妨げるその姿勢は、断じて容認されるべきものではありません。
国民の生活を守るための減税を求めるこの提案に対して、審議すら正々堂々と応じられないというのなら、それは、もはや、政治が本来の役割を見失い、機能不全に陥っていると断じざるを得ません。よって、我々は、井林辰憲財務金融委員長を即刻解任することを強く求め、本決議案への賛成討論といたします。
ありがとうございました。(拍手)