森屋隆の発言 (国土交通委員会)

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○森屋隆君 去る二月十七日、十八日の二日間、愛知県及び岐阜県における国土の整備、交通政策の推進等に関する実情調査のため、両県を訪問しました。
 派遣委員は、小西委員長、朝日理事、安江理事、青島理事、浜口委員、井上委員、そして私、森屋の七名であります。
 以下、調査の概要を御報告いたします。
 初日は、まず愛知県名古屋市に赴き、名鉄名古屋タクシー株式会社から日本版ライドシェアの取組について説明を聴取した後、運行前の運転者との確認を遠隔で行う様子を視察するとともに、実際に日本版ライドシェアで使用されている車両に試乗しました。
 派遣委員との間では、タクシー会社が運行管理等を通じて安全性を確保することの重要性、ライドシェアの規制が撤廃された場合の影響、タクシードライバーの賃金等の処遇改善の動き、日本版ライドシェアの認知度向上に向けた課題等について、意見が交わされました。
 その後、名古屋タクシー協会の天野会長、浅野副会長、愛知県バス協会の瀧会長、名古屋鉄道株式会社の高崎代表取締役社長と懇談し、地域交通の持続に向けた国への要望、交通空白地解消に向けた課題等について、派遣委員との間で意見交換が行われました。
 次いで、豊田市上下水道局上水運用センターにおいて、水道デジタルトランスフォーメーションの取組について説明を伺いました。職員数の減少等の中、水道管の老朽化対策として、AIや人工衛星を活用した効率的な維持管理を行っているとのことでした。
 派遣委員との間では、職員による検査が必要な箇所の業務効率化及び技術継承の課題、山間部の調査精度が低い理由、デジタルトランスフォーメーションを先駆的に進めることによる市役所全体の意識の変化等について、意見が交わされました。
 次いで、飛島村に移動し、名古屋港の飛島コンテナ埠頭株式会社の西村代表取締役社長から、自働化機器によるターミナルの生産性向上及び脱炭素化の取組について説明を伺いました。
 派遣委員との間では、港湾の国際的な競争力を高めるための課題、港湾のサイバーセキュリティに関する国への要望等について、意見が交わされました。
 その後、コンテナを運搬するタイヤ式門型クレーンの遠隔操作を行っている現場を視察しました。室内での遠隔操作になったことにより、労働環境の改善や、安全性の向上等の効果があったとのことです。
 次いで、常滑市の中部国際空港において、航空管制官の業務及び代替滑走路の整備事業について説明を聴取した後、管制塔の管制運用室及びレーダー管制運用室を視察しました。
 派遣委員との間では、昨年の羽田空港航空機衝突事故を踏まえた管制官の人員配置等について、意見が交わされました。
 二日目は、岐阜県に赴き、まず、八百津町の新丸山ダムの建設現場を視察しました。新丸山ダムの建設事業は、既設の丸山ダムをかさ上げし、洪水調節の強化、発電量の増量、下流の河川環境保全を図るダム再生事業です。当事業では、骨材の製造からコンクリート打設までの一連の工程を自動・自律させるデジタルトランスフォーメーションや、低炭素型コンクリートの使用等のグリーントランスフォーメーションを推進するなど、新たな取組に挑戦しているとのことです。現場では、AR技術によってダムの完成イメージを確認すること等も含め、ダム事業における技術革新を実感いたしました。
 次いで、四月開通予定の東海環状自動車道岐阜インターチェンジ周辺を視察しました。岐阜大学附属病院の直近にインターチェンジが開通することによって救急搬送時間の短縮を期待する医療現場の声を始め、岐阜市のライフサイエンス拠点の構想や本巣市の企業誘致など、開通に伴う沿線地域の活性化の動きについて説明を伺いました。
 最後に、防災道の駅「パレットピアおおの」を視察しました。大野神戸インターチェンジ周辺のまちづくり施策の一環として開設された「パレットピアおおの」は、地域振興や子育て支援だけでなく、防災道の駅として、災害発生時には自衛隊等の活動拠点となるよう整備されているとのことでした。
 また、様々な備えの一つである耐震性貯水槽を視察し、派遣委員との間では、耐震性貯水槽の強度、整備に係る予算等について、意見が交わされました。
 以上が調査の概要であります。
 今回の調査では、地域交通、水道、港湾、建設事業等の国土交通分野において、人繰りや予算が厳しい状況の中でも、持続可能な将来に向けて、最新の技術を活用しながら数々の取組に挑戦している姿に感銘を受けました。また、航空の安全対策、防災道の駅等の国民の安全を守る取組について、理解を深めることができました。お会いした現地の方々の御要望等をしっかりと受け止め、国政に取り組んで参りたいと考えております。
 特に担い手不足に関しては、国土交通省の職員の採用が厳しい環境にあるとの声を伺いました。技術職員を目指す人材を増やす取組をより一層進めるとともに、国家公務員の採用試験の実施時期や処遇の改善等については一考を要するものと存じます。
 また、国民生活を支えている公共事業の意義やその社会的な重要性の理解を促進するため、国土交通省及び地方支分部局が創意工夫を凝らした事業等について、SNS等を活用しながら広報活動を強化していく必要があると感じた次第であります。
 加えて、各事業者や地方公共団体が先駆的に取り組んでいる事例についても広く周知し、全国に横展開できるよう支援する必要性を実感いたしました。例えば日本版ライドシェアについては、既存のタクシーを補完するという特性や安全性等に関する正しい認識の普及が求められていると存じます。
 時には雪の降る場面もあった中、今回の調査に当たり御協力をいただきました皆様に心から御礼を申し上げ、派遣報告といたします。

発言情報

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発言者: 森屋隆

speaker_id: 32376

日付: 2025-03-11

院: 参議院

会議名: 国土交通委員会