井上貴博の発言 (国土交通委員会)
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○衆議院議員(井上貴博君) ただいま議題となりました半島振興法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。
半島地域は、三方を海に囲まれ、幹線交通体系から遠く離れ、平地に恵まれず、水資源が乏しいなど国土資源の利用の面における制約から、産業基盤、交通基盤等の整備の面で他の地域に比較して低位にあります。こうしたことから、半島地域の振興を図るため、昭和六十年六月、半島振興法が衆議院建設委員長提案により時限立法として制定され、四度の改正を経て、現在四十年が経過しようとしております。
この間、本法に基づき二十三の地域が半島振興対策実施地域に指定され、半島振興計画に基づく各種の施策が講じられてきたことにより、道路等の基盤整備が進展するなど、一定の成果を上げてまいりました。
その一方で、半島地域は、全国平均を上回るペースで人口減少及び高齢化が進行しており、産業基盤及び生活環境の整備等における格差も依然として残っております。
また、令和六年能登半島地震では、地震の揺れや津波における被害に加え、代替ルートが少ない山がちな半島の先という特性から甚大な被害が発生し、半島防災の重要性を痛感させる惨禍となりました。
半島地域は、我が国及び国民の利益の保護及び増進に多様かつ重要な役割を担っており、その役割が十分に発揮されますよう、地理的及び自然的特性を生かし、魅力の増進を図っていく必要があります。
本案は、このような昨今における半島地域の社会経済情勢に鑑み、引き続き半島地域の振興を図り、半島防災の推進及び地方創生に資するため、所要の改正を行おうとするもので、その主な内容は次のとおりであります。
第一に、目的規定において、半島地域が担っている重要な役割として自然環境及び良好な景観の保全並びに多様な再生可能エネルギーの導入及び活用を追加すること、また、地域における創意工夫を生かすこと並びに半島振興のための連携及び協力の対象として半島地域の継続的な関係を有する半島地域外の人材を含むことを明記し、半島振興法の目的として半島防災及び地方創生を追加することとしております。
第二に、基本理念として、半島振興が、地方創生、地域の特性を生かした魅力の増進及び半島防災の三つの観点を踏まえて行わなければならないこととし、国及び都道府県の責務として、基本理念にのっとり施策を講じるべき旨を明らかにしております。
第三に、新たに国が半島振興法基本方針を定めることとするとともに、都道府県の半島振興計画についても作成の努力義務化及び記載事項の充実を図ることとしております。
第四に、半島振興対策実施地域に係る国及び地方公共団体の配慮規定を拡充し、交通の確保、デジタル社会の形成に資する情報の流通の円滑化、医療の確保、障害福祉サービス等の確保、児童の福祉の増進、教育の充実、自然環境の保全及び再生、再生可能エネルギーの利用の推進、移住等の促進、半島防災の推進及び実効性の確保、感染症が発生した場合における生活に必要な物資の確保、小規模な集落への配慮等について規定することとしております。
第五に、半島振興に係る体制の整備を図るため、地方公共団体等の半島振興に携わる関係者が協議会を組織することができることとするほか、半島振興基本方針及び半島振興計画に係る主務大臣として内閣総理大臣を追加することとしております。
第六に、法律の有効期限を令和十七年三月三十一日まで十年間延長することとしております。
以上が、本案の趣旨であります。
何とぞ速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。