野田国義の発言 (総務委員会)
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○野田国義君 私は、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会及び国民民主党・新緑風会の各派共同提案による自立した安定的な財政運営を実現するための地方税財政制度の構築等に関する決議案を提出いたします。
案文を朗読させていただきます。
自立した安定的な財政運営を実現するための地方税財政制度の構築等に関する決議(案)
地方公共団体が人口減少の下で疲弊する地域経済の現状を克服し、個性豊かで活力に満ちた地域社会を創造するために、政府は、自立した安定的な財政運営が可能となる地方税財政システムの確立を始め、次の諸点について格段の努力をすべきである。
一、交付団体を始め地方の安定的な財政運営に必要な一般財源総額については、前年度の地方財政計画の水準を下回らないよう、予見可能性を持って安定的に確保するとともに、社会保障関係費その他の拡大する財政需要を正確に見積もり、実態に合わせた拡充を図ること。併せて、各地方公共団体が、地域の実情に応じた独自の施策を円滑に実施できるよう、地方単独事業の財源の充実を図ること。
二、会計年度任用職員を含む地方公務員の人件費については、民間給与の上昇等の動向を踏まえ、その増加に要する財源を確実に措置するとともに、会計年度任用職員の給与改定の遡及等が確実に行われるよう徹底すること。また、会計年度任用職員制度の導入の趣旨を十分に踏まえ、地方公共団体において適正な任用・勤務条件等が図られるよう、実態を把握しつつ適切な助言を行うこと。さらに、専門人材を始め、地方公共団体における人員確保が困難となっている状況を踏まえ、地方公務員の人員確保や専門性向上のために必要な財政措置その他の支援に万全を期すこと。
三、地方交付税の役割は、全ての地方公共団体が自立した安定的な財政運営を行うための財源調整機能と財源保障機能を果たすことである。この機能をより充実させるために、地方税等と併せ地方公共団体の安定的な財政運営に必要な地方交付税総額の充実確保を図るとともに、法定率の引上げ等の制度の抜本的な見直しを含め、臨時財政対策債等の特例措置に依存しない持続可能かつ安定的な制度実現に向け検討を進めること。
四、地域に必要な行政サービスの安定的な供給により住民生活の安心・安全を確保するため、普通交付税の基準財政需要額の算定に当たっては、条件不利地域や財政力の弱い地方公共団体に配慮するなど、地域の実情を十分に踏まえること。また、特別交付税については、算定方法の客観化及び明確化の取組を一層推進するとともに、自然災害への対応、地域交通や地域医療の確保等の財政需要を的確に反映させるなど財源保障機能を強化すること。
五、地方交付税の原資となる税収の見積りに当たっては、特に減額による混乱を回避するため、正確を期すよう、万全の努力を払うこと。また、税収の見込額が減額される場合においては、地方公共団体の財政運営に支障が生じないよう、国の責任において十分な補填措置を講ずること。
六、地方税については、地方財政の自主性・自立性を確立し、安定的で充実した財源を確保できる地方税制の構築を図ること。また、減収が生ずる地方税制の見直しを行う場合には、代替の税源の確保等の措置を講ずるほか、税負担軽減措置等については、真に地域経済や住民生活に寄与するものに限られるよう慎重に対処すること。とりわけ固定資産税は、市町村の基幹税目であることを踏まえ、納税者の税負担にも配慮しつつ安定的税収の確保に努めること。
七、いわゆる「百三万円の壁」の更なる引上げによる恒久的な減税を行う場合には、地方公共団体の財政運営に影響が生じないよう、国の責任において恒久財源を適切に確保すること。
八、軽油引取税の「当分の間税率」については、自動車関係諸税全体の見直しの議論と併せて検討を行い、地方公共団体の財政に悪影響を及ぼさないよう、恒久的な財源を確保すること。
九、ふるさと納税制度に関しては、応益性や負担分任性など地方税の性格に配慮し、制度の趣旨に沿った適切な運用に向けた取組を進めること。また、寄附の募集や返礼品等に係る情報を掲載するポータルサイトの運営事業者に対して地方公共団体が支払う手数料等の募集に要する費用が増加していることに鑑み、制度の趣旨をゆがめる不適切な運用などがないか調査すること。
十、企業版ふるさと納税については、地域再生計画の認定が取り消される不適切事案が発生したことを踏まえ、制度の趣旨に沿った運用がなされているか調査し、必要に応じて更なる見直しを検討すること。
十一、地方公共団体の債務残高が巨額に上っていることを踏まえ、臨時財政対策債を始め、累積する地方債の元利償還については、将来において地方公共団体の財政運営に支障が生じないよう、万全の財源措置を講ずること。また、昨今の金利上昇の影響にも留意しつつ、引き続き、臨時財政対策債の発行の抑制や交付税特別会計借入金の着実な縮減に努め、地方財政の健全化を進めること。
十二、地方債については、財政力の弱い市町村が円滑に資金を調達できるよう、地方公共団体金融機構の機動的な活用を含め、公的資金の確保と適切な配分に最大限の配慮を行うこと。
十三、公立病院については、物価高騰や人件費の増加等によって経営状況が著しく悪化していることを踏まえ、引き続き、持続可能な地域医療提供体制を確保するため、十分な財政措置を講ずること。
十四、物価高騰に伴う地方公共団体の行政経費の増加については、各団体の財政運営に与える影響を的確に把握し、必要がある場合には、迅速かつ適切に追加的な財政措置を講ずること。また、指定管理者や委託事業者が物価高騰に対応し、安定的な業務運営を行うため、指定管理料や契約金額の見直し等が適切に実施されるよう、必要な措置を講ずること。
十五、地方公共団体が維持管理する施設・インフラについては、今後とも老朽化に伴う更新需要の増大が見込まれることを踏まえ、点検・調査、修繕、更新・老朽化対策に要する経費に関し、確実かつ安定的に財源を確保すること。
十六、地方公共団体情報システムの標準化については、標準準拠システムへの移行が完了するまでに要する経費を全額国費で支援するとともに、移行完了後の運用経費等についても、地方公共団体への見積精査支援等を行うほか、その増加分を含め適切な財政措置を講じ、地方公共団体の運用経費等の負担を極力抑制すること。また、地方公共団体のデジタル人材が不足している現状に鑑み、地方公共団体におけるデジタル人材の確保・育成が計画的に行われるよう必要な財政措置その他の支援を行うこと。
十七、東日本大震災の被災地方公共団体に対しては、その復旧・復興事業の着実な実施を図るため、引き続き、所要の震災復興特別交付税額を確保する等万全の支援措置を講ずること。また、令和六年能登半島地震を始め、近年、住民生活の安全・安心を脅かす自然災害が多発している状況を踏まえ、予防保全の視点も含めた防災・減災の推進及び被災地の復旧・復興のための十分な人的・財政的支援を行うこと。
右決議する。
以上でございます。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。よろしくお願いいたします。