嘉田由紀子の発言 (法務委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○嘉田由紀子君 亡くなった、あるいは心神喪失の方に代わって配偶者や直系親族や兄弟姉妹が再審請求できるということですが、この質問をさせていただいた理由、今日、資料の一、二、三と、かなり大量に資料を出させていただきましたが、背景が複雑なので、あと五分しかありませんので説明できるかどうか分かりませんが。
政治家の冤罪、具体的には、福島県の元知事、佐藤栄佐久知事が二〇〇六年の九月に逮捕されました。ダム建設に関わる贈収賄ということで、その経過を、まず資料一では、東京の地裁、高裁、最終的に最高裁判所の棄却、上告棄却をされてしまったので、東京高裁の判決が確定してしまったのが二〇一二年の十月十六日です。資料一には、その十月十六日に佐藤栄佐久さんの御自身で書かれた文章を出させていただきました。
そもそも、この事件はないものをあるとでっち上げた砂上の楼閣でしたと。私と弟は収賄罪で突然逮捕され、世間から隔絶された東京拘置所の取調べ室で、東京地検特捜部の検事から身に覚えのない自白を迫られました。私の支持者たちが軒並み特捜部に呼び出され、厳しい取調べを受け、それによって自殺未遂者も出ております。私は独房の中で悩み、そして、自分一人が罪をかぶって支持者が助かるならと、一度は虚偽の自白をいたしましたと。
これ、実は今、刑事訴訟法でデジタル化というのがこの後議論が出ると思いますけれども、突然言わば令状で特捜部に呼び出され、そして独房状態の中で社会から絶縁されるときに人はどうなるか。実は、湖東記念病院の女性の被疑者もそうでした。そして、佐藤栄佐久さんも知事までやられて、言わば大変な現場を過ごしてきた方でも言わば虚偽の自白をせざるを得ない。というのは、支援者が福島から東京に呼ばれて、そしてそこで責められるわけです。自殺未遂者まで出ております。それが「知事抹殺」という本に書かれておりますけれども。
そして、収賄罪の要件は次々に壊れました。その壊れた仕組みを資料二に出させていただきましたけれども。結局、県の土木部長が知事から天の声を聞いたと、そしてダム発注に特定の、このときは前田建設工業を通じて、ダムのゼネコンですけど、前田建設さん、水谷建設にダムの受注が決まったというプロセスを書いておりますけれども、問題は、この天の声を出したという二〇〇〇年一月七日、知事の秘書室の記録には、坂本土木部長と会ったという記録がないんです。一月のこの時期というのは、私も経験しておりますけれども、お正月の後ですから、いっぱい挨拶が来ます。そして、交通整理しなければいけないので、どこも確実に五分、十分刻みの記録があるはずなんですが、本人も、佐藤栄佐久知事も、土木部長から天の声を聞くようなそんなアリバイ、自分が出すような場所ではなかったと。
あわせて、後から土木部長とある意味で政治取引をしたということが出てきます。その政治取引が、佐藤知事は日本の国にとって都合の悪い知事だというのは、東京電力の事故、トラブルを隠蔽する体質に彼自身は知事になって直後から出会っているわけです。それが資料一の二ページ目ですけれども。プルサーマルの実施についても厳しく対峙してきた。あのとき、たしか二〇〇三年のときに日本中が、福島県知事とそれから新潟県知事が抵抗して電力不足になりました。何で地方の知事の意向でということ、世論がかなり厳しかったんですけれども、そういう中で、結果的には、贈収賄の金額がなしで、そして完全に実質無罪だと、だけれども、最高裁は公式に有罪化したということで。
それで、実は佐藤栄佐久知事のこの本を私は二〇一一年に、三月十一日以降読みました。それまで知らなかったんです、一連の贈収賄だなと思っていたんですけれども。それで、この冤罪の本を読んで私の支持者が、嘉田さん、新幹線の新駅やダムを止めたあなたも次に国に抹殺される可能性のある知事だよということで、二〇一二年に自ら、知事は何ができるかという本を書かせていただきましたけれども、こういう国家的な冤罪というのは、例えば村木厚子さんもそうですけれども、本当にこの日本で今後決して起きてはいけないと思います。
三月十九日に亡くなられた佐藤栄佐久さんのお通夜が三月二十七日にありました。私は、栄佐久様の御霊前に、国会議員として、立法府としてできるだけのことをさせていただきたいと内々お約束をさせていただきました。実は、二〇一二年以降、佐藤栄佐久さん御自身も、また御親族も全く再審の動きはしておらず、亡くなってしまったわけですけれども、このことは是非世間に知っていただきたいということで、今日紹介させていただきました。
そして、これは刑事の冤罪ですけれども、実は民事、家事の冤罪もたくさんあります。先ほど田島議員が、子供の虐待あるいは女性の性差別ということ、隠れていると。本当に隠れているんですね。そこをどうやって確実にエビデンスとして出していくかということ、それは、私たち立法府に属する、またこの委員会の責務だと思います。紹介だけさせていただき、またこの点については次回以降も継続させていただきます。
ありがとうございました。お時間いただきました。失礼します。