城内実の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○国務大臣(城内実君) 竹詰仁議員からは、まず、国産AIの開発及び海外展開に関する政府の方針についてお尋ねがありました。
AIは国民生活や経済社会に密接に関係することから、日本の文化や商習慣等を正確に回答できるAIを開発することは重要であると認識しており、産業競争力や経済安全保障の観点からも、国産AIの開発がなされることが望ましいと考えております。
そうした中で、近年、小規模なモデルで高性能なAIが実現されるなど、我が国でも多くの企業にチャンスが訪れていると考えております。さらに、我が国が良質なデータを保有するなどの強みを持つロボット、医療、災害、ロボット、医療、失礼しました、ロボット、医療、防災等の分野においては、既にグローバルに活躍している日本企業も存在していると承知しております。
本法案が成立した暁には、新たに設置されるAI戦略本部の下、関係府省庁での一層の連携を図りつつ、国産AIの開発や海外展開への取組を積極的に後押ししてまいります。
次に、国民の権利利益の侵害の未然防止のための調査についてお尋ねがありました。
議員御指摘のとおり、AIの研究開発及び活用を推進する上では、AIによる国民の権利利益の侵害を未然に防止するという観点は重要であると考えております。
こうした考えの下、本法案においては、実際に権利利益の侵害が発生した事案に関する調査のみならず、AIに関する技術動向等に関する情報収集を不断に実施し、その結果として、権利利益の侵害が発生するおそれがあると考えられるような場合には予防的な調査を実施することもあり得るものと考えております。
こうした取組を通じて、AIに関する不安の払拭を図り、我が国におけるAIの研究開発と活用を後押ししてまいります。
次に、各主体間の情報提供及び情報共有に関する取組についてお尋ねがありました。
AIは近年急速な発展を遂げており、今後も様々なリスクが顕在化する可能性があります。そうしたリスクに適切に対応するためには、AIの技術や活用動向等の情報収集、把握を行うとともに、AIに関わる各主体間での適切な情報共有が図られることが重要です。
そのため、本法案により設置するAI戦略本部や、同本部の下に設置予定の有識者会議の情報共有や、法案第十六条に基づく研究開発機関、活用事業者等への情報提供のほか、説明会やシンポジウム等の各種機会を捉えた周知広報活動などの取組を通じ、国が旗振り役となって関係者間での適切な情報共有を図ってまいりたいと考えております。
次に、AIの安全性に関する認証制度についてお尋ねがありました。
認証の有無によって安全性の高いAI事業者やAIシステムを認識し、選択することが可能となることから、認証制度は、AIの安全、安心な活用を促進するための一つの手段となり得ることは認識しております。
現状では、例えば国際標準化機構、ISO及び国際電気標準会議、IECにおいてAIマネジメントシステムに関する国際規格が策定されるなどの動きが見られており、こうした国際規格がより安全、安心なAIシステムの普及拡大に貢献することが期待されております。
仮に今後、国内における認証制度の検討を行うような場合には、こうした国際的な動向も踏まえつつ、制度の実効性も考慮して詳細な検討を行う必要があると考えております。
いずれにしましても、我が国におけるAIの安全性向上に向けては、本法案により新たに設置されるAI戦略本部の下で、関係府省庁が一層の連携を図りつつ取り組んでまいります。
次に、子供たちをAIのリスクから守るための取組についてお尋ねがありました。
御指摘のとおり、デジタルネーティブの世代である子供たちがAIを適正に活用できるようにしていくことは、今後AIとともに発展していく社会にとって非常に重要であります。
このため、学校における教育施策として、初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドラインの策定や、情報モラルに関する指導の一層の充実を図るため、教師が指導する際に役立つ児童生徒向けの動画教材等のコンテンツの作成といった取組をこれまで進めてきました。
また、これらの学校における施策のほか、広く一般向けには、AIの活用場面や活用時の注意点等を一般消費者向けに分かりやすく周知するコンテンツの作成等の取組を実施しているところであります。
引き続き、子供を含めた国民の皆様がAIがもたらすリスクに適切に対応できるよう、AIの教育やリテラシー向上のための取組について関係府省庁が連携し、しっかりと進めてまいります。
次に、ディープフェイクへの対応についてお尋ねがありました。
御指摘のあった詐欺や情報操作等に悪用するディープフェイクについては、これまで刑法等の既存の法令等で対応しつつ、昨年五月に内閣府が策定したAI時代の知的財産権検討会中間とりまとめにおいても、既存法等の適用の可能性などについて整理するなどの対応を行ってきております。
本法案においては、内閣総理大臣を本部長とし、全閣僚が構成員となるAI戦略本部を新たに設置するなど、AI政策の司令塔機能を強化することとしております。また、AI戦略本部の事務局である内閣府が、関係省庁と連携してAIに関する情報収集や権利利益を侵害する事案の分析や調査を実施することとしております。
ディープフェイクが悪用される事例は今後ますます多岐にわたっていくと想定されることから、AI戦略本部が司令塔機能を発揮し、全ての関係省庁との間で緊密な情報共有、調整等を行いながら、政府全体として一層迅速にディープフェイクへの対応を図ってまいります。
最後に、人事分野のAI活用についてお尋ねがございました。
雇用や人事採用選考の在り方については、AIに特化したものではないものの、厚生労働省のガイドライン等において一定の考え方が示されているところであります。
これに加えて、本法案に基づき国が整備する指針の中で、AI開発者が偏見や差別の含まれる情報出力を防ぐための対策を講じることについて盛り込んでいく予定としております。
具体的には、AI開発者が、学習データから偏見情報を除外することや、AIが差別を助長する出力をしないかどうか、市場に出す前及び出した後にも確認し、必要な修正を行うことなどを明記する方向で検討しております。(拍手)
〔国務大臣武藤容治君登壇、拍手〕