古川元久の発言 (政治改革に関する特別委員会)

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○古川(元)委員 国民民主党の古川元久です。
 私は、この機会に改めて、政治資金規正に関する国民民主党の基本的な考え方を申し述べます。
 我が国では、憲法上、表現の自由及び結社の自由にその根拠を持つと言われる政治活動の自由が保障されています。同時に、公共の福祉の範囲内で制約を受けることも憲法上の要請です。現に、我々の政治活動は、公職選挙法や政治資金規正法を始めとする法律の制約の下にあります。この憲法上の要請や合意に基づいて、公明正大な政治活動を行うことが大原則となります。
 一方で、あらゆる社会的な活動は資金的な基盤の上に成り立っており、この点については、社会的な活動の一つである政治活動も同じですから、政治資金の問題を考えるに当たっては、政治活動が一定の資金の確保を前提にして成り立っていることを前提にする必要があります。
 ただ、諸外国の状況や歴史的事実を見ても、金と権力は結びつきやすく、公明正大に行われるべき民主政治をゆがめてしまう危険があることも事実です。また、資金力がなくとも政治に参画できるように、立候補や政治活動を支援するような制度がつくられてきたという経緯も無視することはできません。
 したがって、政治資金の在り方については、こうした民主主義の歴史や過去の反省も踏まえながら、国民の理解が得られるように常に改良していくべきものであります。
 さて、平成の政治改革では、政党本位、政策本位の政治への転換が志向され、政治資金については、政党の政治活動の健全な発展を促進し、民主政治の発展に寄与することを目的として、国が政党に対して政党交付金を支給する政党助成制度がつくられました。約三十年がたち、主な政党は、政治資金の主要な部分について、税金を原資とする政党交付金に頼っているのが現状です。過度な資金集めにより汚職事件が頻発したことを受けて、政治の質を高めるために導入された政党助成法による政党活動への支援制度には、一定の意義があると考えます。
 しかし、政党が国からの交付金に過度に依存することによって独立性が損なわれるという危惧を持つ人もいますし、政党が政党交付金への依存度を減らして活動しようとする場合には、ほかの政治資金獲得の手段も必要となります。
 それらのうち、寄附については、個人からのものと、企業、団体からのものと、政治団体からのものに分類できます。私たちの基本的な考え方は、一定の制限の下に、これら全ての種類の寄附が存在して問題はないと考えております。
 個人からの寄附については、今回提出した法案においても、促進のための税制上の優遇措置や対象拡大を規定しているとおり、より一層増やしていく努力が必要だと考えています。しかし、個人からの寄附については、厳格な会計監査の対象でない企業においては、様々な方法による企業所得から個人所得への移転が可能であり、実質的には企業献金となる可能性を否定できません。
 次に、会社、労働組合、職員団体その他の団体による寄附、いわゆる企業・団体献金について申し上げます。
 この間、大企業による多額の献金は政策をゆがめるとの主張があり、我々もその可能性を否定するものではありませんが、このことをもってあまねく企業、団体の寄附を禁止することは、少なくとも合理性を欠く過度な規制と言わざるを得ないのではないかと考えます。最高裁判所の判決例を引くまでもなく、企業、団体にも政治活動の自由が認められており、その結果として寄附の自由があることは、憲法上認められると考えます。
 企業・団体献金を全面的に禁止した場合、例えば、市民団体等が自らの主張を政党に託すための寄附も禁止されることになりますが、これは政治活動の自由を著しく狭めるものだと考えます。かといって、透明性だけを強化すればよいという考え方では、国民の不信感を払拭するには不十分でありますし、何よりも、問題を起こしてきた当事者がそれを主張しても、何の説得力もありません。
 憲法上の権利と社会の実態に即した現実的な規制策としては、我が党と公明党とで共同提出した、受け手の規制、総量規制、そして個人寄附促進や政党のガバナンス強化に向けた検討を行っていくことこそ、まずは早急に行うべきことであると考えます。
 他方、政治団体については、企業やほかの団体と異なり、政治的な活動を目的として設立される団体であることから、おのずと企業、団体とは区別した議論が必要です。政治団体の寄附は、政治活動の自由の原則の下に、企業、団体より緩やかに認められるべきと考えますが、透明性確保に加え、一定程度の制限は必要だと考えますので、この点においても、我々が提出した法案にあるよう、総量規制を入れていくことが重要だと考えます。
 私たち国民民主党は、政治活動の自由を尊重しつつ、政治資金の規制の在り方については、政治資金規正法の趣旨、目的でもある、国民の不断の監視と批判の下に行われるべきものとして、一定の制限と幅広い公開を原則とすべきだと考えております。公開によって有権者や有識者からの監視にさらされることが政治資金の適正化につながると考えるからであります。したがって、企業・団体献金についても全面禁止の立場は取りません。
 既に、当委員会でのこれまでの議論の中から、政策活動費の禁止やインターネットによる届出等、制限と公開の方向での成果が実現しています。私たち国民民主党は、政治資金規正を始めとする政治改革の議論は、我々議員が政策議論を行う際の場の在り方と、そこでのルールを決める問題であり、与野党という立場には関係なく、幅広い合意形成を行って決めていくべきものと考えております。
 今回提出した法案は、こうした観点から、この間、議論が平行線のままで出口が見えない状況が続いてきた企業・団体献金の問題について、各党各会派が歩み寄って合意を見出すためのたたき台となるものであります。
 何とぞ、私たちの案をベースにいたしまして、各党各会派が胸襟を開いて議論の上、この問題について一日も早く一定の結論を得ることを心よりお願いを申し上げ、意見表明といたします。

発言情報

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発言者: 古川元久

speaker_id: 31953

日付: 2025-12-04

院: 衆議院

会議名: 政治改革に関する特別委員会