野田佳彦の発言 (本会議)

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○野田佳彦君 立憲民主党の野田佳彦です。
 立憲民主党・無所属を代表し、高市総理に質問いたします。(拍手)
 まず初めに、高市総理、大役への御就任、誠におめでとうございます。ワーク・ライフ・バランスに留意され、健康管理には十分お気をつけください。
 私は、右にも左にも流されない中道路線の立ち位置から高市政権と対峙していく決意です。
 そして、連立政権の枠組みが変わり、アクセルが二つになった政権に対し、国民の暮らしを守り、自由を守り、平和を守る観点から、ブレーキ役を果たす責任を担ってまいります。
 高市総理が所信表明演説で掲げた、力強い経済と責任ある積極財政、そして力強い外交、安全保障政策など、それぞれの中身についてお尋ねしてまいります。
 日本が強くなっても、格差が大きくなれば、生活が苦しくなる日本人は増えます。円安では本当に日本が強くなるかも疑問です。
 立憲民主党は、国民一人一人の暮らしや家計を基本に、政権と対立するためではなく、国民のために善政を競い合う論戦をしてまいります。
 総理が尊敬する英国の政治家は、アイアンレディー、マーガレット・サッチャーだそうですね。私が尊敬する英国の政治家は、買収選挙が横行する時代に金権風土を塗り替えようと立ち上がり、一八八三年、腐敗防止法を作った立て役者であるヘンリー・ジェームズです。
 政治家になるのならこのような仕事をしたいなという思いで、私は徒手空拳で千葉県議選に挑み、衆院選でも政治改革を掲げ、一九九三年に総理とともに初当選をいたしました。
 翌九四年、細川内閣の下で、連座制を強化した公職選挙法改正を含む政治改革関連法が成立し、尊敬するヘンリー・ジェームズに一歩、一歩だけですが、近づけたかなという高揚感を味わうことができました。
 しかし、自民党の派閥パーティーによるいわゆる裏金事件によって、時計の針を巻き戻すように我が国の政治倫理は後退し、国民の政治への信頼は地に落ちています。
 総理は、旧安倍派幹部を党の要職に登用し、副大臣、政務官人事でも、いわゆる裏金事件で党の処分を受けた旧安倍派の衆参両院議員七人の起用を決めました。政治と金の問題について決着がついたかのごとく人事を決められたことは大変遺憾です。
 衆院選、参院選で示された民意は、政治と金の問題を解決し、政治への信頼を回復せよということです。決断と前進の前に、信頼回復が必要ではないでしょうか。
 改めてお伺いをいたします。総理は、政治と金の問題はけじめがついたとお考えでしょうか。
 自民党、日本維新の会の連立政権合意書には、一割を目標に衆議院議員を削減するとあります。また、報道によると、維新の会は比例代表のみ削減と主張されておられます。
 二〇一二年に私と当時の安倍総裁と議員定数削減について党首討論で合意した頃と、多党化した今日とでは状況が大きく変化いたしました。
 定数は、数の力で強引に決める課題ではありません。国勢調査や、衆議院議長の下にある選挙制度に関する協議会での議論などを踏まえ、幅広い合意形成をし、一つの方向性を見出すための議論を重ねていくことが必要です。
 総理は、所信の結びで十七条の憲法の「事独り断む可からず。必ず衆と与に宜しく論ふ可し。」を引用され、政治とは、独断ではなく、共に語り、共に悩み、共に決める営みですと語られました。改めて肝に銘じていただきたいと存じます。
 なお、私は、議員定数削減の方向性には賛成です。ただし、比例区だけ削減ではなく、小選挙区と比例区のバランスを考慮して削減すべきではないでしょうか。
 企業・団体献金について、日本維新の会は一番厳しく廃止を訴えていたにもかかわらず、高市総裁の任期中に結論を得ると合意したのは、事実上の先送りにほかなりません。
 去年の衆議院選挙、今年夏の都議会議員選挙、参議院議員選挙で国民が自民党にノーという意思を突きつけたのは、不祥事続きの自民党を許さないということであり、今は政治資金問題の結論を出すことが先ではありませんか。
 公明党が連立から離脱したのも、政治資金の問題で自民党の基本姿勢に疑問を感じたからであり、衆議院の議員定数を削減をすることで政治資金の問題を棚上げというのは、争点のすり替えにすぎません。
 資金の流れも把握できていない自民党の七千八百もの政党支部が企業・団体献金の受皿になっているのは、どう考えてもおかしいと思います。
 企業・団体献金の廃止に向けて、膠着した議論を一歩でも前進させるために、公明党と国民民主党が提案している規制強化案について、まずは今国会で実現しましょう。企業・団体献金の受取先を政党の本部と都道府県の組織に限定し、廃止に向けた第一歩を踏み出すべきではないですか。
 ガソリン税の暫定税率の廃止、そろそろ決着をつけませんか。
 地方においては、買物に行くにも病院に行くにも、何をするにも車が必要ですから、近年のガソリン代の値上がり、高止まりは大変な負担になっています。暫定税率を廃止すれば、一リットル当たり二十五・一円の値下げ、四十リットル給油したら今より千円安くなりますから、極めて有効な物価高対策であり、地方経済の活性化にもつながるものと思います。
 この間、立憲民主党は、政府が二月に提出した税法に対する修正案で、また、四月には単独提出の議員立法で、そして六月、八月には野党七党共同提出の議員立法で、暫定税率の廃止を政府・与党に迫ってきましたが、自民党の強い抵抗に遭って、その都度、廃止時期の後ろ倒しを余儀なくされてきました。
 年内の早い時期の廃止という公党間の合意をほごにすることは断じて許されず、我々がこれを強く押し返した結果、先週の与野党協議では、ここまで議論が遅延したことについて自民党から率直におわびがあった上で、十二月三十一日の年内の廃止で合意されました。
 最終的には幹事長レベルで合意できると聞いていますが、これまで三か月以上にわたって自民党の党内の都合で暫定税率への対応が遅れたことについて、総理はいかに考えますか。
 所信表明演説では、ガソリン税について、今国会での廃止法案の成立を期しますとしていますが、年内に廃止するとここで明言すべきではないですか。あわせて、軽油引取税の暫定税率についても、合意に沿って、来年四月一日から廃止することを明言していただけませんか。
 参院選で公約した給付金を実施しないということですから、高市政権には即効性のある物価高対策はほとんどないということになります。自民党内の権力闘争で政治空白を長引かせた上、有効な物価高対策がないというのは、到底許されることではありません。
 経済対策の策定は指示されたようではありますけれども、現状、それがいつ形になり、国民の懐に届くのか、全く分かりません。また、その規模も大きな論点です。
 内閣府が八月に発表した中長期の経済財政に関する試算では、来年にもプライマリーバランス黒字化が可能と示されておりましたが、仮に経済対策が昨年並みの規模となった場合、赤字に転落する可能性が高いと思われます。実際に、片山財務大臣は、補正予算の財源として、既に赤字国債の増発に言及されています。
 高市総理は責任ある積極財政を掲げておられますが、まず、政府自らが骨太の方針で定めたプライマリーバランス黒字化目標を達成することが責任ある姿ではないでしょうか。経済対策を取りまとめ、補正予算を国会に提出する時期はいつなのか、また、国、地方を合わせたプライマリーバランスの黒字化を目指した予算規模に抑えるのか、お伺いをいたします。
 食料品の高騰が家計を直撃しています。
 民間の調査によれば、十月だけで三千品目以上の値上げが行われており、今年一年間では二万品目を超える食料品の値上げが行われる見込みです。所得が低い人ほど食料品の支出割合が高い傾向にあることから、現下の食料品の高騰は極めて深刻であり、急ぎ対策を実行することが必要です。
 自民党と日本維新の会の連立政権合意書には、飲食料品については、二年間に限り消費税の対象としないことも視野に、法制化につき検討を行うとの記載があります。実施時期も明記されていなければ、視野に、検討など、やる気のなさがにじみ出ている一文です。
 高市総理は、今年五月二十三日、自民党税制調査会の勉強会が終了した後、記者団の取材に応じられて、国の品格として食料品の消費税率はゼロ%にするべきと発言されています。たった数か月前、総理が国の品格とまでおっしゃった政策です。
 立憲民主党は、食料品消費税ゼロ法案を先月三十一日に国会に提出をし、他党の御理解と御賛同を得ながら今国会中の成立を目指していますが、総理、共に実現しませんか。
 高市総理は、自他共に認めるアベノミクスの継承者です。
 私は、アベノミクスというのは、デフレ脱却のための壮大な社会実験であったと認識しています。問題は、結果が出なかったにもかかわらず、やめどきを見失い、だらだらと続けたことで、逆に様々な課題を引き起こしたことであります。当初目指したトリクルダウンは起こらず、富める者が富んだだけで、非正規雇用の増加や実質賃金の低迷に象徴されるように、格差の拡大が進みました。
 二年で二%の物価安定目標達成をうたった異次元の金融緩和は、十年たっても目標を達成できませんでしたが、近年になっては円安を助長する大きな要因となり、輸入物価の上昇を通じて家計の負担増をもたらしています。また、異次元の金融緩和の一環で買い入れたETFは簿価で三十七兆円以上に上り、その売却には百年以上も要する見込みですが、これはアベノミクスの副作用の大きさを端的に示すものであります。
 総理は、アベノミクスをどのように評価されていますか。アベノミクスを踏襲するのですか、修正するのですか。お答えいただきたいと思います。
 高市総理は、安倍政権時代に自民党の政調会長を務められておられました。そのとき、大規模な金融緩和の実行を迫るため、日本銀行に対する解任権の導入を示唆するなど、日銀の独立性を脅かすこともいとわないほど強硬な金融緩和論者です。
 また、昨年、自民党総裁選に出馬された際も、金利を今上げるのはあほやと思う、金融緩和はもう少し我慢して続けるべきだと、やはり強い口調で緩和の継続を訴えられました。
 もちろん、米国の関税政策の影響などは見定めなければなりませんが、今の状況で全く金利の引上げを許さないということになれば、円安が進行し、インフレを助長する可能性があります。
 また、高市総理は一貫して積極財政論者でもいらっしゃいます。これは今や、全閣僚への指示を通じて、高市政権全体のスタンスにもなっていると思います。
 しかし、これまで政府が財政出動の根拠としてきた需給ギャップは足下で需要超過となっており、積極財政の結果として、かえってインフレが助長され、家計の負担増をもたらす可能性があります。
 総理、金融緩和と積極財政は物価高を助長するのではないでしょうか。
 我々は、消費税の逆進性対策として、給付つき税額控除の導入を長年にわたって主張してまいりました。所得再分配機能の強化、勤労意欲の促進などの効果もあると思います。
 高市総理も、給付つき税額控除は私の持論とおっしゃられ、政府として制度設計の導入に着手することを掲げられたことは率直に歓迎したいと思います。
 給付つき税額控除の導入に向けて、石破政権の下で立憲、自民、公明の協議体が立ち上がっていますが、他党にも呼びかけて、制度設計を急ぐべきではないでしょうか。
 高市総理が所信表明演説で提案した、社会保障制度における給付と負担の在り方に関する国民会議についてお尋ねいたします。
 増える医療費と現役世代の保険料負担、医療崩壊につながりかねないほど深刻な医療機関の赤字、介護、障害福祉従事者の人手不足、国民に信頼される年金制度の確立など、社会保障の課題は山積をしています。国民の暮らしを支え、命と健康を守るため、国民的な議論を行い、不断の改革をしていかなければなりません。
 ただし、国の根幹に関わる社会保障制度については、政権が替わるたびに制度をころころと変えるようなことがあってはなりません。したがって、与野党の垣根を越えて議論を行うこと自体は私も賛成です。
 今年の通常国会で、年金改革法案の修正について立憲、自民、公明の三党で合意した際、私は石破前総理に対して、今国会の、この国会の年金改革は一里塚で、更なる改革が必要であるため、超党派で年金に関して協議する場の設置を要請をいたしました。
 私が要請したのは、国会の中で、政治家主導で協議する場であり、政府の中で、役所主導で議論する場ではありません。与野党で社会保障の給付と負担の在り方について議論することは重要ですが、国民会議を政府の下に置くのではなく、国会内に会議体を設置したらどうでしょうか。
 私は、九月に、自治体病院を持つ首長の皆様から、危機的状況にある自治体病院の存続に向けた要請をいただきました。十月には、都内にあるJCHOの病院を訪問し、施設が老朽化し、手術室で雨漏りしてしまった深刻な状況を視察をいたしました。
 このままでは、医療機関の経営は立ち行かなくなり、助けられる命も助けられなくなってしまいます。地域医療の最前線、最後のとりでを守るため、医療機関への支援は最優先で取り組まなければならない課題であり、補正予算でしっかりと支援すべきです。
 立憲は、間もなく取りまとめる経済対策に医療機関支援を盛り込む予定です。我が党の提案も踏まえて、診療報酬の引上げ、改定前に病院そして診療所への緊急支援を行うべきではないでしょうか。
 政府は、当事者の意見を聞かず、短期間で高額療養費の自己負担限度額の引上げを決定いたしました。長期の治療を続けるがんや難病などの患者さんたちが治療の中断に追い込まれたり、生活できなくなることが危惧されました。
 当事者の皆様が諦めずに声を上げ続け、立憲が予算の修正案や法案を提出して引上げ凍結を要求した結果、石破政権は引上げを凍結をいたしました。
 高額療養費の自己負担限度額は、患者やその御家族に深刻な影響を与えるため、引き上げるべきではありません。その代わりに、命に関わらない軽症患者の医療費を優先して見直すべきです。
 自民党総裁選時の共同通信が行ったアンケート調査で、高市総理は高額療養費制度見直しについて、患者負担上限額を引き上げるべきではない、医療保険制度改革全体の中で考える課題と回答されています。引き上げるべきではないというのは私たちと同じ考えであり、引上げを完全にストップできるのではないかと期待をしています。
 報道によると、上野厚生労働大臣から、高額療養費制度の見直しについて十二月に方向性をまとめるという発言がありました。先週末に全国がん患者団体連合会の幹部の皆様とお会いしましたが、負担増になるのではないかと、とてもとても心配されておられました。
 石破政権は、高額療養費の引上げを見送り、秋までに再検討するとしていましたが、高市政権はどうするのでしょうか。引き上げないという政治判断もあるのでしょうか。明快にお答えいただきたいと思います。
 高市総理が所信表明演説で述べた攻めの予防医療についてお尋ねいたします。
 予防医療を実現するための鍵は、自民党政権下でなかなか進まない、かかりつけ医の制度化であると考えます。一昨年の政府提出法案による法改正でかかりつけ医機能の法整備が行われましたが、今までと何が変わるのか分からない、不十分なものでした。
 立憲民主党は、医師がかかりつけ医として必要な知識、技能を有しているかの認定制、住民一人一人と医師を結びつけ、お互いの認識を一致させるための登録制を導入することを提案をしています。日本版家庭医制度です。
 気軽に何でも相談できるかかりつけ医がいれば、健康に不安があるときに、かかりつけ医と相談し、適切なアドバイスを受けられるようになり、適切な医療機関を紹介してもらうことができるようになります。結果的に、医療機関をたらい回しにされて無駄な診療を受けることが減り、薬の重複処方が避けられるようになる効果も期待できます。
 あえて、攻めの予防医療とおっしゃる高市総理ですが、攻めの予防医療とは具体策は何でしょうか。日本版家庭医制度を取り入れたらどうでしょうか。
 日米同盟は、我が国の外交、安全保障の基軸です。先週、総理は初めてトランプ大統領と会談されました。満面の笑みで元気いっぱいおもてなしをされ、大統領もエネルギッシュな女性だと評価され、個人的な関係構築のよいスタートを切れたのではないかと拝察しています。
 ただし、トランプ大統領をノーベル平和賞に推薦すると伝えたとしたならば、それは行き過ぎたお世辞外交であり、軽率です。
 昨年、日本被団協がノーベル平和賞を受賞しました。今年は、広島と長崎への原爆投下から八十年という節目の年です。
 日本は唯一の戦争被爆国として一九九四年から核廃絶決議案を国連に提出し続け、今年は、十月三十一日の国連総会で、百四十五か国の賛成多数で三十二年連続採択されました。昨年賛成した米国は棄権に回りました。
 トランプ大統領が核実験の再開を指示したことが背景にあるのだと思います。米国が一九九二年を最後に行っていない爆発を伴う地下核実験を行えば、ロシアや中国に同様の実験に踏み切る口実を与えかねません。
 総理は今も、トランプ大統領をノーベル平和賞の候補に推薦するつもりですか。また、私は、日本が核兵器禁止条約にオブザーバー参加すべきと考えますが、総理はいかがお考えでしょうか。
 総理は主体的に防衛費の増額に引き続き取り組む決意を表明され、トランプ大統領は、防衛力を大幅に強化していることを承知していると答えました。これは、総理が所信で明らかにし、また、小泉防衛大臣が翌日にヘグセス国防長官に伝えた、防衛費の総額を、二年前倒しで、本年度中にもGDP比二%を達成するという姿勢についてのコメントです。
 現在の防衛力整備計画は、二三年度から二七年度の五年で四十三兆円の計画です。計画の三年目に当たる本年度の防衛予算は現在八・五兆円のところ、総理は就任後、唐突に、残り数か月でGDP比二%、約十一兆円まで増額するとしました。このような重要な政治判断は、総裁選挙中に明言しておくべきだったのではないでしょうか。
 岸田元総理は、数字ありきではなく、防衛費は積み上げた数字だとずっと御説明をされてきましたけれども、初年度に約千三百億円もの予算を積み残してしまいました。防衛費は増額ありきの前に、効率化や節約の努力も忘れてはなりません。
 防衛費をGDP比二%にするためには、補正予算では追加的に幾ら必要となりますか。なぜ今年度中に十一兆円まで増額するのですか。急激な予算増は無駄やコスト高につながると指摘をしておきます。
 中国の東シナ海や南シナ海における現状変更の試みや、既成事実の積み重ねで覇権を拡大しようとする姿勢は、国際社会の法の支配を脅かし、インド太平洋地域の平和と安定を妨げます。特に、尖閣諸島周辺の一方的な主張に基づく領海侵入などには毅然と対応しなければなりません。
 また、レアアースの輸出制限でしばしば圧力をかける中国に対し、我が国始め各国は供給を多角化しようとしていますが、依然として、中国が圧倒的なレアアースの供給者であることは変わりません。
 所信表明演説の中で、対中関係について、経済安全保障を含む安全保障上の懸案事項が存在すると述べられていますが、その懸念について、日中首脳会談においてはどのような議論があったのでしょうか。
 日韓首脳会談において、未来志向の協力確認ができたことについては、一定の評価をしたいと思います。
 八月に李在明大統領が訪日された際、私も会談をいたしました。その際、CPTPPへの加盟をお勧めしたところ、強い関心を示されました。
 今回のAPECの首脳宣言は、自由貿易をめぐる表現が明らかに後退しています。こういうときこそ、日本は、CPTPPやRCEPの拡充の先頭に立ち、自由貿易の旗手を目指すべきではないでしょうか。
 近年、全国各地で熊による人身被害を含めた被害が深刻化しています。過去最多だった令和五年度の人身被害は百九十八件、被害者は二百十九名、死者は六名に上りましたが、今年度も同水準で被害が増加しており、死者数は既に過去最多となっています。
 しかし、熊被害がこれほど拡大しているにもかかわらず、国は自治体任せです。現場からは、自治体職員、警察官、消防職員、猟友会が疲弊し、対応が限界に達しているといった切実な声が寄せられています。
 宮城県の村井知事は、熊被害対策において猟友会の高齢化や人手不足を課題に挙げ、自衛官、警察官のOB、OGを会計年度任用職員として活用できるか検討したいと述べています。秋田県知事は、自衛隊の派遣を要請しています。
 こうした人材活用を含め、自治体任せにしない体制を構築するのが国の役割ではないでしょうか。
 立憲民主党は、熊被害対策に関する提言をまとめ、十月二十八日、鈴木農水大臣に提出をいたしました。それに加えて、村井宮城県知事の提案も含め、熊被害対策にOB、OGを含めた自衛官、警察官を活用してはいかがでしょうか。
 今求められているのは、右にも左にも偏らず、現実を見据えて国民の暮らしを守る政治です。国民が望んでいるのは、力の誇示、イデオロギーの対立ではありません。安心して暮らせる社会、希望を持てる未来なのです。
 物価高、格差拡大、地方の疲弊など、これら全ての課題に、私たちは、生活者の視点に立ち、一人一人の暮らしを支える政治で応えてまいります。
 これからも中道に軸足を置いて頑張っていくことをお誓い申し上げて、質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣高市早苗君登壇〕

発言情報

speech_id: 121905254X00320251104_007

発言者: 野田佳彦

speaker_id: 5804

日付: 2025-11-04

院: 衆議院

会議名: 本会議