安住淳の発言 (本会議)

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○安住淳君 私は、立憲民主党・無所属を代表し、令和七年度補正予算案について質問いたします。(拍手)
 質問に先立ち、大分市佐賀関で発生した大規模火災で亡くなられた方や被災された方々に心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。与野党を挙げて、復旧復興のために全力を尽くしたいと思っております。
 また、香港においても、大規模火災で多数の方々が亡くなられております。多くの日本人が、募金などを通じ、被災者支援に当たっております。こうした民間人によるきずなを大切にするためにも、政府には、日中関係の改善に努力するよう求めます。
 一方、昨日発生した中国軍のレーダー照射については強く抗議します。中国政府には、より冷静な対応を強く求めるものであります。
 本題に入ります。
 物価高が続いております。十月の消費者物価指数は、生鮮食品を除く総合が前年同月と比べて三%上昇しました。二%以上の上昇が実に三年半にもわたって続いており、家計を苦しませております。
 賃上げ率が高い水準といっても、実質賃金はマイナスのままであり、中小零細企業に至っては、この物価高の中、賃上げをする余力すら乏しいのが実態であります。
 私たちは、物価高で苦しむ国民に手厚く温かい支援を急ぐべきだと、これまでも強く主張してまいりました。十二月に入ってから、今日からようやく補正予算の審議が始まりましたが、はっきり申し上げます、遅過ぎます。党内政局に時間を使い、国民の苦しみを放置した自民党の責任は極めて重いと考えます。まず、高市総理の見解を伺います。
 それでは、補正予算案の規模について伺います。
 総額は、減税分を合わせて二十一・三兆円に上ります。物価高への対応は必要だとしても、なぜこれだけの規模に膨らませる必要があったのか、極めて疑問です。
 歳入を見ると、十一兆円を超える新たな国債を発行して財源に充てております。これだけ多額の国債を発行してまで補正予算を組んだのはなぜですか。
 報道によると、総理は、しょぼい、やり直しと述べ、総合経済対策の原案に対し、更に規模を積み上げるよう指示したと言われております。これは、中身よりもまず規模ありきで予算案の編成を指示したということでしょうか。総理の見解を伺いたいと思います。
 次に、この補正予算案の内容について、何点かただしていきたいと思います。
 まず、喫緊の課題である物価高対策については、九兆円ほどを盛り込んでいます。しかし、それ以外は、総理の持論である危機管理の投資、成長投資、防衛力と外交力の強化など、その他の予算に振り分けられているのがこの予算の大きな特徴です。
 財政法二十九条では、補正予算は、本予算後に生じた特に緊要となった経費の支出等の場合に限り編成ができるとされております。物価高対策以外の予算は、この緊要の支出には到底当てはまらないものばかりではないでしょうか。
 私どもは、経済成長への投資や食料問題、さらに、安全保障、防災、減災などの国の根幹に関わる事項については、堂々と本予算に計上し、議論すべきだと思っております。今回、なぜ物価高対策以外の項目を主に盛り込んだ補正予算案にしたのか、総理の説明を求めたいと思います。
 また、予算案のもう一つの柱である防衛費についてですけれども、合計一・一兆円を積み増し、対GDP比二%水準の支出を二年前倒しして達成すると説明しておられます。防衛費の対GDP比は、従来、当初予算だけから算出していましたよね。これを、今回、補正予算に回して、米軍再編事業などの経費に充てているということは、一言で言うと筋違いだと思うんですよ。いかがですか。総理の見解をお聞かせください。
 では、物価高対策として計上されている項目について、具体的に指摘していきます。
 まず、子供一人当たり二万円を給付する子育て応援手当に三千七百億円、厳冬期の電気・ガス代支援に五千三百億円、さらに、赤字経営に陥っている病院や介護施設への支援パッケージとして一・四兆円の支援が盛り込まれていることは、我が党もその必要性は認めます。
 一方、二兆円を計上している重点支援地方交付金の拡充について、その使い道は地方自治体の判断に委ねられております。このお金を真に効果的な物価対策にするためには、より明確な、そして具体的な指針を政府が示すべきではないですか。見解を伺いたいと思います。
 次に、基金について伺います。
 およそ緊要の支出とは言えない代表例が、基金への予算の積み増しではないでしょうか。補正予算は、原則として、本年度中に執行される事業に予算措置をするものであります。ところが、今回の予算案を詳しく見ますと、こうした趣旨からかけ離れた項目が散見されます。
 例えば、宇宙戦略基金は、私が予算委員長として審議に当たった三月末時点でも、五千九百億円が未執行で残っておりました。ここに、今回、二千億円を更に上積みしようとしています。
 このほか、造船業再生基金、デジタルインフラ整備基金、ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発基金など、全てを羅列すると私に与えられた質問時間をはるかにオーバーするので省略しますけれども、調べただけでも、四十一もの基金に、総額何と二・四兆円以上が計上されております。この積み増した基金をこれまで未使用だった基金と合算すると、今年度末で十三兆円もの残高が積み上がる見込みとなっているんです。
 今、長期金利はじわりじわりと上昇していますね。仮に、足下の十年物国債の長期金利一・九%を当てはめて単純計算した場合ですけれども、この十三兆円の基金を何も使わずただ積んでいるだけで、年二千四百億円を超える国債の利払い費が必要となります。何もしないで利払い費をこれだけ払い続けていることこそ、究極の予算の無駄遣いではありませんか。なぜ基金をこれだけ積み増す必要があるのか、是非総理の口から御説明を願いたいと思います。
 次に、交付金について質問します。
 今回、新たに地域未来交付金が創設され、一千億円を計上しております。よく見ますと、石破前総理が一年前に肝煎りでおつくりになった、ちょっと長いんですけれども、新しい地方経済・生活環境創生交付金というのがありますが、これとほとんど中身は同じでございます。
 名前を変えただけの交付金を新たに創設する必要が果たしてあったんでしょうか。まさかとは思いますが、単に石破色を払拭したかったためにこの交付金をつくったんじゃありませんよね。総理、説明を求めたいと思います。
 昭和五十年、第一次オイルショックにより日本経済がマイナス成長に陥り、当時の大平正芳大蔵大臣は赤字国債の発行を余儀なくされました。大平大臣は、赤字国債は万死に値すると何度も口にし、苦悩をいたしました。それは、一たび借金に頼ると、雪だるま式にそれが膨らみ、そのツケは次の世代が払わなくてはならなくなるという強烈な罪の意識からでした。
 令和の今、この言葉は私たちに重くのしかかっているのではありませんか。この大平大蔵大臣の御見識を総理はどのように考えておられるか、聞かせてもらいたいと思います。
 基礎的財政収支の黒字化目標について、総理は、単年度ごとに達成状況を見ていくという従来の方針を、数年単位でバランスを確認する方向に見直すと表明されました。
 数年単位でバランスを見るということであれば、将来のどこかの時点で黒字にすればいいわけですから、足下は赤字が拡大してもよいと解釈されますが、それでよろしいですか。それが財政不安を呼び、悪い円安や金利の上昇を招き、更なるインフレにつながることになりませんか。
 総理は責任ある積極財政を掲げておられますが、放漫財政とも見える大盤振る舞いの予算をつくりながら、同時に財政健全化を成し遂げるということは至難の業だと思いますよ。この二つの目標をどうやって実現をなさっていくのか、私を始め市場関係者にもどうぞ分かるように道筋をお示しいただきたいと思います。
 租特、租税特別措置ですね、及び高額補助金について総点検を行い、政策効果の低いものは廃止する。これは、片山財務大臣が十二月二日、政府の会議で高らかに宣言した言葉です。そのとおりです。私も賛同しますよ。だったら、そこまで言うなら、この目の前にある補正予算の無駄を見直したらどうですか。これは、政府として、その見解を総理にお尋ねいたします。
 この補正予算の中には、政策効果の低いものがたくさん見受けられますよ。私たちは、緊要性のない予算を削除して、その分を中低所得者への更なる支援に振り替えることを内容とする対案を提出したいと考えております。是非、真摯にこれに向き合ってもらい、具体的な話合いをすることをここで呼びかけたいと思いますが、いかがでしょうか。
 最後に、政治改革について伺います。
 与党は、衆議院の定数削減をにわかに持ち出しまして、今国会での法案成立を訴えております。
 三点について質問します。一、なぜ総定数の一割削減なんですか。二、一年以内に決めるという期限の理由は何ですか。三、一年以内に結論が得られなければ、小選挙区二十五、比例代表二十、トータル四十五議席を自動的に減らすという根拠は何でしょうか。自民党総裁である高市総理に説明を求めたいと思います。
 総理、企業・団体献金の改革を行い、共に政治資金の透明化を進めていきませんか。さきの通常国会では、自民党と立憲民主党の主張がぶつかり合い、残念ながら、改革は一歩も進みませんでした。
 私たちは、その反省を踏まえ、今回、公明党と国民民主党の皆さんが共同提出した法案に賛同することを決めました。
 自民党が七千七百もの支部をつくり、企業・団体献金を受け取り続けていることは、もはや、到底許されるものではありません。まずは支部の数を大幅に制限し、透明性を高めていくという改革を進めようではありませんか。
 総理が決断すれば、日本の政治は変わります。最後に御決意を伺い、質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣高市早苗君登壇〕

発言情報

speech_id: 121905254X00720251208_015

発言者: 安住淳

speaker_id: 28542

日付: 2025-12-08

院: 衆議院

会議名: 本会議