牧野たかおの発言 (東日本大震災復興及び原子力問題調査特別委員会)
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○牧野国務大臣 復興大臣及び福島原発事故再生総括担当大臣を拝命しております牧野たかおでございます。
まず、八日に発生いたしました青森県東方沖を震源とする地震で被害に遭われた全ての方々に心からのお見舞いを申し上げます。
東日本大震災復興及び原子力問題調査特別委員会の開催に当たり、復興大臣として所信を申し上げます。
東日本大震災の発災、そして東京電力福島第一原子力発電所の事故から、明日で十四年と九か月となります。震災によって亡くなられた方々に改めて心から哀悼の誠をささげますとともに、御遺族の方々や被害に遭われた全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。
復興大臣就任以降、被災地を訪問させていただき、被災三県の知事や地元市町村長の皆様とお話をし、また、復興の現場を視察してまいりました。その中で、震災からの復興は、被災地の方々の御努力、また関係者の御尽力により着実に進んでいる一方で、地域によって状況は様々であり、それぞれの状況に応じたきめ細やかな対応が必要であるということを強く実感しております。
復興に向けた様々な課題について、まずは令和八年度からの第三期復興・創生期間で何としても解決していくという強い決意で、総力を挙げて取り組んでまいります。
まず、原子力災害の被災地域について申し上げます。
復興の歩みは着実に進んできた一方で、いまだに多くの帰還困難区域を抱えている市町村もあり、避難指示解除の時期の違いによって復興の状況はそれぞれ異なっていることから、復興のステージに応じて、帰還、移住の促進、産業、なりわいの再生など、多様なニーズに対応していくことが重要です。
引き続き国が前面に立って、復興再生に全力を尽くしてまいります。
具体的な取組について申し上げます。
先日、東京電力福島第一原子力発電所を視察いたしました。
廃炉に関しては、二回目となる燃料デブリの試験的取り出しの成功や、大規模取り出しに向けた工程の一部具体化など、重要な前進が見られたと受け止めております。引き続き、東京電力には、緊張感を持って、安全確保に万全を期すとともに、地域の共生に向けた取組を進めていただきたいと考えております。
また、ALPS処理水の海洋放出に関しては、これまでのモニタリングの結果や国際原子力機関による評価から、安全であることが確認されているものと承知しております。
政府としてALPS処理水の処分が完了するまで全責任を持って取り組むという方針の下、引き続き、風評対策を中心に、正確で分かりやすい情報や地域の魅力を国内外へ積極的に発信してまいります。
また、福島県内で発生した除去土壌等についてでありますが、中間貯蔵開始後三十年以内に福島県外で最終処分するという方針は、法律に規定された国の責務です。この実現に向けては、復興再生利用等によって最終処分量を低減することが重要であります。
本年八月には、閣僚会議において当面五年間のロードマップが決定されたところであり、これに基づき、復興再生利用の推進、県外最終処分に向けた検討、理解醸成、リスクコミュニケーションについて、環境省を始めとする関係府省庁と緊密に連携し、対応してまいります。
次に、帰還困難区域及び避難指示が解除された地域に関する取組についてであります。
帰還困難区域について、たとえ長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組むという決意に揺らぎはありません。
既に全ての避難指示が解除されている特定復興再生拠点区域については、引き続き、医療、介護、買物、教育などの生活環境整備などの取組を通じ、帰還、移住の促進、交流人口、関係人口の拡大等を行ってまいります。
また、拠点区域外に関しても、二〇二〇年代をかけて帰還の意向のある住民の方々が全員帰還できるよう、特定帰還居住区域制度に基づく除染やインフラ整備等の避難指示解除に向けた取組を、関係省庁と連携しながら、しっかりと進めてまいります。
次に、福島国際研究教育機構、いわゆるF―REIに関しては、福島を始め東北の復興を実現するための夢や希望となるとともに、我が国の科学技術力、産業競争力の強化を牽引する、世界に冠たる創造的復興の中核拠点を目指すものであります。
令和五年四月に設立されて以降、ロボットや農林水産業など、五つの研究分野で委託研究を進めるとともに、十五の研究グループを立ち上げ、研究体制の構築を進めてきたところであります。また、福島の高校での出前授業を始めとした人材育成の取組等を推進しております。
さらに、施設整備については、本年春に敷地造成に本格的に着手したところであり、引き続き各工程を着実に進めることにより、令和十二年度までの順次供用開始を目指すとともに、まずは本部施設棟の令和十年度の完成を目指すなど、可能な限りの前倒しに努めてまいります。
引き続き、F―REIの取組を関係大臣と連携しながら、政府一丸となって支えてまいります。
次に、福島イノベーション・コースト構想に関しては、地域における実証の支援など、福島浜通り地域などの新しい産業基盤の構築に向けた取組への支援を進めてまいります。そのため、本年六月に、福島イノベーション・コースト構想を基軸とした産業発展の青写真を改定したところであります。地域の稼ぎ、日々の暮らし、担い手の拡大の三つの視点を新たに加え、実証の聖地として、産業集積、サプライチェーン構築の具体化を進めるとともに、暮らしを支えるイノベーションを創出し、社会課題の解決を図ってまいります。
地震、津波被災地域については、ハード整備や住まいと町の復興を始め、かなり復興が進んでおりますが、その一方で、心のケアや被災された子供に対する支援など、中長期的な対応が必要となる課題もあります。こうした課題については、政府全体の施策を活用することなどにより、第二期復興・創生期間の後も引き続き必要な支援が行えるよう、関係省庁や地方公共団体と連携して、丁寧に取組を進めてまいります。
東日本大震災の記憶と教訓を後世に受け継いでいくことも重要であります。
復興庁としては、令和六年能登半島地震を始め、今後の大規模災害からの復興に生かせるよう、これまでに蓄積された復興に係る知見の収集、提供を進めてまいります。
なお、本年五月の大阪・関西万博における復興庁の展示には、およそ四万八千人の方々に足を運んでいただき、多くの方々に被災地に関心を持っていただく機会となったと考えております。
来年度から第三期復興・創生期間が始まるこの重要な時期に、復興の司令塔たる復興大臣の重責を担っていることに対して、まさに身の引き締まる思いであります。
福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なし、この強い決意の下、これまでの歴代の政権の方針を踏襲して、現場主義を徹底し、被災地の方々の思いを受け止め、東日本大震災からの復興に全力で取り組んでまいります。
西銘委員長を始め理事及び委員各位の御理解と御指導をよろしくお願い申し上げます。