松田学の発言 (本会議)
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○松田学君 参政党の松田学です。
参政党は、その名のとおり、国民自らが政治に参加することを通じて、今の様々な制度や社会の仕組みを国民を起点とした考え方で組み替え、国民の国民による国民のための政治を目指す政党です。
その観点から、まず経済政策においては、まずは国民を豊かにするということで経済成長を実現するという立場から、現在では四五%以上まで高まっております国民負担率を三五%まで引き下げるということを参院選でも訴えてまいりました。その実現の上で必要な社会保険料負担の引下げのために、医療費をどこまで抑制できるかという観点から、また、医療の在り方自体を国民、つまり地域の住民を起点としつつ、医療システムを住民に健康という価値を提供、保証する社会システムとして捉える観点から、また、何事も既存の制度に依存せず、自ら課題解決に向き合うドゥー・イット・ユアセルフの精神で、人と人とが結び付くコミュニティーを重視する観点から、今回の医療法等の一部を改正する法律案について、会派を代表して厚生労働大臣に質問をいたします。
今回の法案では、入院・外来・在宅医療、介護との連携を含む将来の医療提供体制全体の構想とされていますが、地域を包括して健康に関わる様々なサービスをユーザーである個々の住民のニーズに応じて切れ目なく、シームレスに提供していくために、海外ではIHN、インテグレーテッド・ヘルスケア・ネットワークという考え方が進められてきました。
これは、機能分化と統合といいまして、例えば、地域全体を一つのホスピタルとして、予防からみとりまで住民の医療や健康ケアに関連する様々な機関などについてそれぞれ機能、役割を分担し、これを有機的にリンクさせ、統合化して、手厚い社会保障と効率化を実現する社会システムだと思います。この法案はまだそこまでは到達していないと思いますが、その先にあるものとしてこの考え方を大臣は目指しておられるでしょうか。
法案では、医療と介護の当局がそれぞれ都道府県と市町村に分かれており、それらを超えた統合的なマネージメントが必要ではないかと思いますが、そうした地域経営の担い手は誰になり、どう構築されるのでしょうか。
参政党は、医療費削減の上で、国民が健康を維持することでできるだけ病院にかからないようにすることを重視しておりまして、予防医療の推進あるいは薬漬け医療からの脱却などをうたってまいりました。
八十五歳以上が増加する二〇四〇年を見据えたこの地域医療構想において、介護と医療の連携に加え、その重要性が一層高まるのが予防医療ですが、これについてはどう位置付けられているのでしょうか。
また、参政党は、プライマリーケアを担うかかりつけ医の原則化を目指しておりますが、本構想でかかりつけ医が担う役割についての認識もお尋ねいたします。
健康寿命の延伸の上では、病は気からという言葉がありますように、人との交わりを通じて日頃から生き生きライフを高齢者が営むよう、高齢者コミュニティーの推進も重要であります。今回の地域連携構想は、こうした地域コミュニティーづくりにも資するものなのでしょうか。
さて、急性期疾患が中心だった時代にできた今の医療システムは、慢性期、慢性病が疾病の中心となっている現在、その在り方を、慢性病と付き合う人々の日常生活をサポートできるよう、医療を超えた総合的なシステムへと組み替える必要があると考えております。そのためには、それぞれの地域社会において、かかりつけ医に加えまして、人間の心理でありますとか、ICTでありますとか、あるいは経営、コミュニケーションなどなど、様々な多様な能力を兼ね備えた医療人財が必要となると考えられます。現在の医学部の教育も臓器別専門医の養成から、総合診療医や多様な能力を持つ医療人材の育成へと比重を移すべきだと思いますが、大臣の所見をお願いいたします。
他方で、独り暮らし高齢者、激増しております。二〇五〇年には一千万人を超えるという試算もあります。また、軽度も含めました認知症患者も二〇四〇年には一千万人を超えるとされております。こうした方々を念頭に置けば、医療の考え方も、病気を治すだけのキュアから、そうした方々のケアを医療・介護従事者だけではなく、地域住民が日頃から支えるコミュニティーの形成へと広げまして、また、ITの発達によって進んできた在宅の高齢者見守りシステムなどによるサポートなども必要かと思いますが、今回の法改正の中でこれらの点はどう位置付けられているのでしょうか。
なお、オンライン診療の推進ですが、それ自体は利便性の観点から望ましいとしても、反面で、アクセスが容易になれば安易に医者にかかる風潮にも拍車も掛かる、そして、無駄な診療の増加や、自ら病気を防いでいくということに対するモラルハザードにもつながりかねないという懸念もあります。また、その利便性ゆえに住民が近隣の医療機関にかからなくなる分、地域の医療崩壊、ひいては地域活性化にも逆行する面もあると懸念されます。この点、政府としてどのように限定を掛けようとしているのか、お答えいただければと思います。
次に、医療DXの推進に関してですが、かつて私が衆議院議員だった頃に内閣委員会の視察で訪れたデンマークではメディコンバレーという医療創薬クラスターが形成されていまして、デンマークのGDPに大きく寄与しているんですが、これは研究開発における医療情報の共有を基礎としていると伺いました。このデンマークでは国民一人一人の遺伝子情報まで管理、集積していて、いずれ個々人の遺伝子情報を活用したテーラーメードの医療によって健康寿命を促進して、医療費の削減につなげるという説明もデンマークの国会議員から受けたことがあります。
そこまでは行かなくても、今般、政府が進める医療DXは、こうした産業振興までも視野に置こうとするものなのでしょうか。その経済効果についての政府の予測などについてもお示しください。
加えて、政府は、現行のインターネットから遮断された閉域網での電子カルテから、クラウドネイティブを基本とするシステムへの移行の方針を打ち出しています。クラウド化に当たっては、是非国策として国産化をお願いしたいと思います。
デジタル基盤を海外のプラットフォーマーに依存する日本のデジタル赤字は既に六・五兆円とか七兆円にも上っておりまして、医療DXがこうした日本の富の流出を加速してはならないと同時に、個人情報の海外流出防止という視点も重要だと思います。大臣の決意と所見をお伺いいたします。
また、参政党は、二〇二〇年から取られた政府や自治体の新型コロナウイルス感染症対策におきまして、一般国民に対する厳しい行動制限、あるいは非接種者の差別にもつながりかねない、いわゆるワクチンパスポートなどの措置に対しまして、こうした一種の言わば全体主義とも言われかねないような統制から国民の自由を守るという立場から疑義を呈してまいりました。そして現在、こうした政府の施策について政府に検証を求める法案も準備しているところであります。
今般の法改正における電子カルテの普及自体は医療の効率化の上で望ましいと考えますが、他方で、これを感染症対策にも活用すると伺っております。医療DX化がパンデミック時における個々の国民の監視とか行動の自由の制限につながることがないか、この点について大臣の所見を伺いたいと思います。
最後に、現役世代の負担軽減から、負担軽減という観点からは、日本の個人金融資産の大半を高齢者が保有しているという点に着目しまして、医療の財源を社会保険料や消費税といった国民負担のみならず、資産を持てる高齢者が自らの選択で喜んでお金を医療に投入する、そういう仕組みを構築することが考えられるのではないかと思います。金融資産は天国には持っていけません。
例えば、混合診療の拡大で自由診療部分に追加的なサービスを付加する、あるいはアメリカのように自らの思い入れに応じたドネーションを促進する、それで医療側に得られた収入を中低所得者の医療の充実に回すといったことで、現在の現役世代に負担を求めている世代間相互扶助の考え方を、持てる高齢者と持たざる高齢者との間の世代内相互扶助へと少しでもシフトさせられるのではないかと思いますが、大臣はこうした考え方についてどうお考えでしょうか。
こうした国民負担の軽減と同時に、次なる社会の在り方に即した医療システムの構築に向けまして、参政党は、引き続き、国民視点に立った医療の在り方に向けて邁進していくということを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
御清聴いただきまして、ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣上野賢一郎君登壇、拍手〕