古川あおいの発言 (憲法審査会)
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○古川(あ)委員 チームみらいの古川あおいです。
本日は、憲法九条についての議論ということで、まず私どもの基本姿勢を申し上げます。
チームみらいは、我が国の憲法について、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義という三大原理を揺るぎのない大前提として堅持してまいります。九条につきましても、平和主義を堅持する、この姿勢は変わらないということをまず申し述べておきます。戦後、我が国が国際社会の中で平和国家としての立ち位置を築いてくるに当たり、現行憲法、とりわけ九条が果たしてきた役割は決して小さなものではないと受け止めております。
その上で、そもそも我々は何のために憲法論議を行っているのかという点について改めて申し上げたいと思います。
九条をめぐる議論も、突き詰めれば、国民の生命と暮らしをこれからどう守り、維持していくのか、ここが議論の出発点であり、大前提でございます。この前提については何度でも申し上げてまいりたいと思います。
その上で、九条をめぐる議論の進め方について申し上げます。
九条の議論は、憲法をめぐる様々な議論の中でも、特に、改正に賛成か反対かという形で問いが立てられがちでございます。しかし、そもそも本当に問われるべきは、激変する安全保障環境の下で、国民の命と暮らしを守るためにどういった方策が必要なのかということでございます。そして、その対応が、現行憲法の解釈や法律の範囲で実現できるものなのか、それとも憲法改正が必要なのか、そういったことを順序立てて見極めていくことが何よりも大切だと考えております。
そのために、まずは、何が問題となるのかという立法事実について各会派で認識を共有すること、その上で、解決策として、解釈の整理で足りるのか、法律の改正で対応できるのか、それとも憲法の改正が必要なのかを順を追って検討するという二段階の進め方、これが九条の検討においても有効なのではないかと考えております。
こうした考え方は、私どもがこれまで本審査会で一貫して申し上げてきた姿勢でございまして、九条においても変わるものではございません。
既に各会派からは九条に関する様々なお考えが示されており、それぞれに重く受け止めるべき論点を含んでおります。だからこそ、まずは、個別の条項の改正案について賛成か反対かといった決を採るような形ではなく、そうした提案の背景にある問題意識、何のために、どのような事態に備えて、何が必要なのかという、その土台となる認識をそろえることがかみ合った議論への近道になると考えております。
近年、我が国を取り巻く安全保障環境は厳しさを増しております。国際的な軍事的緊張に加え、サイバー空間や宇宙といった新たな領域での脅威も急速に深刻になっております。こうした現実から目を背けることなく、国民の命と暮らしを守るために必要な防衛力の在り方やその法的な位置づけにつきましては、なぜそれが必要なのかという具体的な根拠を国民の皆様にオープンにお示ししながら検討していくことが重要だと考えております。その際にも、チームみらいは、専守防衛の原則や非核三原則といった戦後我が国が積み重ねてきた基本方針は堅持してまいります。
議論の進め方についても申し上げておきたいことがございます。
九条は、憲法論議の中で特に意見が分かれてきた歴史を持つ条文でございます。国民の命と暮らしを守るための議論がかえって国民の間に深い溝を生んでしまっては本末転倒でございます。だからこそ、九条をめぐる議論は殊更慎重に、そして丁寧に進めるべきものと考えております。数の力で押し切ることや、期限ありきで手続をおろそかにすることも望ましくありません。大切なのは、国民の理解と納得を一つ一つ重ねながら進めていくことでございます。その姿勢こそ、今最も求められているものだと考えております。
その上で、私どもとして重要だと考える点を申し上げます。
第一に、安全保障の現実はもはや陸海空の領域にとどまらないということでございます。サイバー空間、宇宙空間、そしてAIといった新たな領域こそが現代の安全保障の中心的な課題になりつつあり、我が国の防衛の在り方を論じるに当たりましても、こうした新たな領域の脅威に我が国がどう備えていくのかという視点を議論の射程に入れていくべきだと考えております。
また、民意の受け止め方についても申し上げたいと思います。
先ほど採決された国民投票法の改正案につきましても、様々な反響がございました。審査会での議論や改正案の中身というものを国民の皆様に分かりやすくお伝えし、建設的な議論を積み重ねていくことは決して容易ではございません。賛否の分かれる九条のようなテーマについてはなおさらでございます。だからこそ、議論を開かれた形で進め、丁寧にお伝えしていく努力は欠かせないと考えております。
最後となりますが、九条をめぐる議論は、国の根幹に関わる最も重要な論点の一つであると認識しております。チームみらいは、平和主義を堅持するという揺るぎない大前提の上に立ち、その上で、どういった対応が必要かを立法事実から具体的に検討して、国民の納得を伴いながら、開かれた形で議論を積み重ねてまいりたいと思います。
以上でございます。