池畑浩太朗の発言 (憲法審査会)

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○池畑委員 日本維新の会、池畑浩太朗でございます。
 まず、参議院合区の問題に対する日本維新の会の基本的な立場を申し上げたいと思います。
 日本維新の会では、合区解消を憲法改正の最優先項目と位置づけることには慎重であります。
 維新がこれまで一貫して掲げてきた改憲テーマは、教育無償化、統治機構改革、憲法裁判所の設置、そして緊急事態条項や九条改正などでありまして、合区の問題は、そうした統治機構全体の見直しの中で議論すべき一要素だというふうに考えております。
 憲法を改正してまで合区を解消するのであれば、その効果は一時的なものではなく、将来の日本の形にとっても意味のある骨太の設計でなければいけないというふうに思っております。
 その中で、単に今の二つの合区を解消することだけを目的に条文を変えるのではなく、そもそも参議院をどういうふうに位置づけていくのか、地方分権と道州制の将来像をどういうふうに描いていくのか、一票の格差の許容範囲をどう考えていくのか、そうした論点をセットで丁寧に詰めていくことが不可欠であるというふうに考えております。
 合区は確かに、有権者の政治的疎外感や投票率の低下、無効票の増加など具体的な弊害を生んでおります。この点については与野党を問わず問題意識が共有できる部分だと思っております。
 しかし、それを理由に、合区解消さえできればよいと、憲法九十五条のような個別特例的な発想で、特定の県のためだけの条文を作るようなことがあってはならないというふうに考えております。それでは、憲法という国家の骨格法を、場当たり的な選挙制度を変える道具にしてしまうおそれがあります。
 維新は、一票の格差や合区問題を統治機構改革全体の中に正面から位置づけて議論するべきだというふうに考えております。参議院は何のために存在するのか、衆議院との役割分担をどうするのか、二院制のメリットとコストをどう考えていくのか、こうした根本的な問いを避けたまま取りあえず合区だけを解消するという順番には賛成しかねるというのが、日本維新の会の立場であります。
 そこで、憲法審査会に対して日本維新の会から三点、具体的な提案を申し上げます。
 第一に、合区解消をめぐる議論を、単なる選挙制度の技術論に矮小化をせず、参議院の役割や我が国の統治機構の将来像と一体のものとして議論していくべきだというふうに思っております。
 参議院を衆議院と同じような民意のダブルチェック機関として維持するのか、それとも、地方自治体も含めた機能、権能の在り方を明確に位置づけるのか、そこを曖昧にしたまま合区だけを変えていくということは、政治的には分かりやすくても、憲法論としては不誠実だというふうに考えております。
 第二に、先ほど西田委員からもありましたが、都道府県単位を前提とするかどうかという固定観念から一歩踏み出して、広域ブロック制を含めた複数の選択肢をテーブルにのせ、そのメリットとデメリットを国民に分かりやすく示すことであります。
 日本維新の会は、結党以来、道州制による二層制を掲げてきました。参議院についても、将来の道州制を見据えた広域ブロック制を含めて様々な案を比較検討し、その長所、短所をオープンに提示していくべきだと考えております。
 第三に、その際、一票の格差の数値目標だけにとどまらず、投票率や無効票の推移、合区地域における候補者擁立の状況、地方の政治的疎外感といった、制度がもたらす実際の影響を含めた総合的な検証も行う必要があります。制度のよしあしは、条文上だけではなく、現場でどのような政治参加や民意の反映が実現しているかで判断するべきだというふうに考えます。
 日本維新の会としては、道州制を見据えたブロック制の導入を一つの具体案として提示しつつ、合区問題を契機に、参議院のあるべき姿と統治機構の全体像について建設的な議論を続けていきたいというふうに考えております。
 同時に、現に合区の下で不利益や不満を抱えておられる有権者の皆様がいるという事実も決して軽んじてはなりません。合区解消を、教育無償化や緊急事態条項、九条二項削除といった維新が掲げる他の改憲項目と並べて憲法全体の設計の中でどう位置づけるのか、真正面から議論する必要があるというふうに考えております。
 維新は、合区問題を憲法改正の入口にするという発想ではなく、合区を含めた統治機構のゆがみを正し、日本の将来の形を見据えた骨太な憲法議論を進める、そのための素材としてこのテーマに真摯に向き合っていきたいというふうに考えております。
 以上であります。

発言情報

speech_id: 122104183X01220260709_018

発言者: 池畑浩太朗

日付: 2026-07-09

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会