本田太郎の発言 (憲法審査会)

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○本田委員 自由民主党の本田太郎です。
 今国会の本審査会では、自衛隊の行動がネガティブリスト方式か、あるいはポジティブリスト方式かという議論がなされてまいりました。ネガティブリスト方式とは、リストアップされた行動以外は全て行うことができる方式、ポジティブリスト方式とは、リストアップされた行動のみ行うことができる方式のことです。
 私からは、ポジティブリスト方式によって運用する自衛隊の活動について申し述べます。
 まず、自衛隊の任務の法的位置づけについてです。
 自衛隊の任務には、我が国の防衛や公共の秩序維持などがあります。このうち、我が国の防衛は自衛隊の主たる任務とされ、自衛隊のみが果たし得る任務です。
 他方、公共の秩序の維持は自衛隊の従たる任務とされ、一義的には警察機関の任務であり、警察機関のみでは対処が困難な場合などに警察機能の延長として自衛隊が対処するものです。具体的には、弾道ミサイル等に対する破壊措置、災害派遣、領空侵犯対処措置、いわゆるスクランブル発進、機雷等の除去など幅広い活動が含まれます。
 こうした従たる任務に関する活動は、ポジティブリスト方式、つまり、自衛隊の行動や権限について、できることを個別に定める形式で規律されています。これらは、自衛隊による国内に対する警察権の行使であり、ポジティブリスト方式で規律されております。このことは、諸外国の軍隊が同様の警察作用を担う場合においても同じ仕組みとなっています。
 ポジティブリスト方式で規律される自衛隊の行動について、具体的な事例を紹介いたします。
 まず、スクランブル発進についてです。
 国際法上、領空侵犯を行っている航空機に対しては、警察活動の一環として、領空外への退去、着陸を命じ、従わない場合には強制着陸させることができます。その際、警察比例原則に従う限りにおいて、強制着陸をさせるための威嚇射撃等を行うことも認められております。自衛隊法八十四条では、領空侵犯に対する措置として、必要な措置を講じることができるとされ、正当防衛、緊急避難の要件に該当する場合には、必要な措置に武器の使用も含まれるとされています。
 次に、機雷の除去についてです。
 国際法上、武力攻撃の一環として敷設された機雷を除去することは武力行使に当たる一方、遺棄された機雷のように、どの国からもいかなる権利の主張も行われることのない機雷については、これを航行の安全確保のために除去することは武力の行使に当たりません。我が国においても、遺棄された機雷など、外国による武力攻撃の一環として敷設されているのではない機雷の除去については、我が国の船舶の航行の安全確保のために、自衛隊法八十四条の二に基づき、自衛隊が警察活動の一環として除去することが可能となっています。
 また、PKOにおける武器使用も、ポジティブリスト方式で規律されているものの一つです。
 我が国では、PKOの活動への参加に当たり、当然、正当防衛又は緊急避難の場合には自己保存型の武器の使用が認められています。これに加えて、任務地において警護やパトロールを行う安全確保業務や、緊急の要請に応じて活動関係者の保護を行う駆けつけ警護に従事する自衛官には、任務遂行のため、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度での武器の使用、すなわち任務遂行型の武器の使用も認められています。このように、二〇一五年の平和安全法制などの整備により、PKOにおいても必要かつ十分な武器の使用ができるようになっています。
 以上、自衛隊の活動のうち、ポジティブリスト方式で規律されているものについて、具体例を挙げながら御説明をいたしました。
 今後も本審査会において、憲法九条に関して論点整理を行うなど、憲法改正の実現に向けた歩みが進展することを期待いたしまして、私の発言を終わります。
 ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 本田太郎

日付: 2026-07-09

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会