上野ほたるの発言 (国民生活・経済に関する調査会)
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○上野ほたる君 日本維新の会の上野ほたるでございます。
まずは、本調査会、四回にわたり各参考人の先生方から多岐にわたる大変貴重な御知見いただきましたことに心より深く感謝申し上げます。
お示しいただきました実態や課題等を踏まえまして、これらの我が国が目指すべき社会像とその具体的な方策について、建設的な視点から意見を申し述べさせていただきます。
まず第一に、急速な技術革新が進む現代において、何よりも重要なのは人への投資と教育の在り方だと考えております。
生成AI等の目覚ましい進展は、私たちの生活を豊かにする一方で、企業の採用動向や若年層の雇用環境に新しい変化をもたらすリスクもはらんでいます。これからの時代、企業を主体とした育成には限界があり、国が主導して、人間が担うべき業務を見据えた公的教育訓練を強化していく必要性があると考えております。子供たちの教育から大人のリスキリングに至るまで、既存の枠組みを時代の変化に合わせて柔軟に見直し、どのような環境変化にも対応できる基礎力を育む教育環境を整えてまいりたいと思っております。
そして第二に、若い世代が希望を持てる環境づくりと地方の活性化についてです。
転職が一般的になりつつある現状を見据え、現役世代への支援をこれまで以上に充実させる必要性があると考えております。失業給付の在り方や住宅支援、子育て支援に加えまして、精神的な不安に寄り添うメンター付きの公的リスキリングなど、個人を直接支える温かいセーフティーネットの構築へと移行していくべきではないでしょうか。
また、若年女性の地方定着に向けては、特に二十代の未婚女性の社会減に対応することが何よりも重要でございます。そのためにも、DXの推進やリモート環境の整備といった働き方の多様化に応じて、生涯にわたって安心して稼ぎ続けられる働きやすさを官民一体でつくり出すことが大変重要です。先進的な取組や成功事例を地域全体で共有して、そうした取組を後押しする助成金の重点的な配分が求められます。特に、女性が妊娠、出産を迎えた途端にキャリアが中断されないような労働環境は見直していく必要性がございます。
第三に、産業の持続可能性と国内投資の促進についてです。
海外流出した企業の生産設備が円安だけでは国内回帰しづらくなっている現状を見詰め直す必要性があると考えます。特に、その一因である税負担については、海外からの逆輸入製品に対する税の平衡を取るなど、国内外の負担のバランスを整えて企業が再び日本国内で安心して生産設備投資を行える環境の整備につなげていくことが大変重要です。
また、深刻な人手不足が懸念されております介護分野のイノベーションの促進も急務だと考えております。特に、人とフィジカルAIなどによるベストプラクティスとしての理想の介護モデルを全国で共有して、それを基準化して、現場の創意工夫を促して、介護報酬等の公定価格の柔軟な改定へとつなげていく仕組みづくりが急務だというふうに考えております。
そして第四に、全ての世代が安心して暮らせる社会保障の構築です。
健康な高齢者の方には社会の担い手となってもらう取組が求められておりますが、同時に、メンタル面のストレスも軽減するために、多様で柔軟な働き方が不可欠だというふうに御参考人の方からも学ばせていただきました。正社員からパートタイム等へ移行した際にも税や社会保障の面で不利益が生じないよう、誰もが多様な選択を安心してできる、働き方に中立的な仕組みへの見直しが必要でございます。
医療費の効率化につきましても、低所得者層の皆様や特定の疾病リスクの配慮を大前提としつつ、OTC類似薬等の保険適用の在り方を丁寧に見直すなどのめり張りを付けることで現役世代の負担を公平化、応能負担としていく、病気を抱える方が本当に安心して利用できる医療制度の両立が大変重要だというふうに思っております。
最後に、孤立しがちな高齢単独世帯の地域支援についてです。
近隣住民による温かい見守り活動が個人情報の壁によって阻まれてしまう現状は大変残念なことです。重層的支援体制整備事業の制度を現場で効果的に使えるように活用しながら、地域全体で正しく情報を共有しながらサポートし合える、きずなのある地域社会を早急に確立すべきと考えております。
各参考人のすばらしい御提言を踏まえまして、現役世代への投資と全世代の安心が両立する持続可能な日本をこの調査会の皆様とともにつくり上げていくことを申し上げまして、私の意見表明といたします。
ありがとうございました。