常本照樹 に関する国会発言
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○参考人(常本照樹君) 確かに、これからの我が国の人権保障を考える場合に、その国際的人権保障の持つ意味というのは非常に大きくなってくるというふうに考えております。 先ほど私の最初のお話の中で、国際人権規約、自由権規約の二十七条を用いて、二風谷ダム判決の中で文化享有権というものの保障が行われたということを例に一つ挙げましたけれども、これを一つ見ても、これから我が国の人権を考える上においてその国際人権保障というものを抜きに語ることはでき
○参考人(常本照樹君) 確かに、今御指摘ございましたように、最高裁の判決が契機となって立法府がそれにこたえるという例はございます。また、のみならず、例えば一審の判決が契機となって立法が行われるということもやはり従来あったかと思います。とりわけ、例えば生存権の分野等においてはそういった例があったかと思います。 ただ、生存権の分野、今申し上げましたが、一審の判決にこたえる形で立法が改められたけれども、最高裁の判決が出た結果、また元に戻る
○参考人(常本照樹君) 最後に御指摘になった一審判決の価値というものは最高裁判決に決して劣るものではないという御指摘は、正にそのとおりであろうと思います。 確かに、私どもが例えば大学で憲法の講義などをします場合には、専ら最高裁の判決のみを扱って議論するわけでございますけれども、しかし実際に日々裁判とかかわって、あるいは裁判と向き合って、その裁判により様々な影響を受けている方々、国民の一般の方々というのは、これは正にほとんどの方々が一
○参考人(常本照樹君) 大変難しい御質問かと存じますが、私もこの方面、決して詳しくはないのですけれども、仄聞するところでは、一審で無罪判決が出た場合に上訴することができないというのは、典型的なのはアメリカあるいはイギリスにおけるような陪審員制の下で取られているシステムでございまして、その背景にある考え方というのは、言わば民衆の代表によって下された判決、判断、いわゆる無罪判決ですね、については、言わば職業裁判官だけで構成される上訴審、控訴
○参考人(常本照樹君) これは、カリキュラムは御指摘のとおり、現在各大学で検討しているところでございますけれども、憲法あるいは国際人権法のカリキュラム内における位置付けのみならず、実際に社会において様々な人権にかかわる事案にかかわった実務家あるいはその当事者になった方々、そういった方をお招きしてそのような話を伺う、あるいは授業を担当していただく、そういうことも十分にあり得るし、あるいはいろんなインターンシップやエクスターンシップを通じて
○参考人(常本照樹君) 確かに、御指摘のとおり、これまでいわゆる国際人権諸条約というものがあり、理論上はそれが国内法として裁判で適用されると考えられておりながら、実際の裁判で生かされることが非常に少なかったというのは、これは、御指摘のように、裁判官あるいは実務法曹の方々が必ずしもその方面について十分な知識をお持ちではなかった場合があったのかもしれないというふうに考えております。 その意味では、これからロースクールにおいては、憲法のみ
○参考人(常本照樹君) 既に御承知のとおり、私、この問題は全く素人でございますけれども、一般論としましては、条約が国内において裁判所により直ちに裁判規範として適用されるかどうか、これはその条約の性質によるわけでございまして、自動執行力があるかどうかを始めとして、常に直接適用ができるか、あるいはどうかという問題になるわけです。 ただ、直接適用ができないような性質の条約であったとしても、例えば既にある国内法の解釈の際の一つの参考という形
○参考人(常本照樹君) ただいま御質問の御趣旨を正確に理解したかどうか分かりませんが、少なくとも憲法で従来論じられておりますのは、御承知のように、憲法九十八条二項でその条約を誠実に遵守するということの効果として、裁判所はその条約を国内法として適用できるということであろうかと思います。それから先は、また様々な問題が待っているかとは思いますけれども。
○参考人(常本照樹君) 確かに、御指摘の問題というのはございまして、一番悩ましいところだと思います。これも、問題のある表現行為の類型によってやはり考え方を少しずつ変えていく必要があるかという気もしております。 例えば、インターネットあるいはコンピューターというもののアーキテクチャーを考えて、そのアーキテクチャーの変更でもって対応できるような問題、例えばいわゆる性表現にかかわるようなものであると、これは法でもって規制するよりは、アメリ
○参考人(常本照樹君) 確かに御指摘のとおり、近代国家において三権分立という制度を取り入れた最も根本の理由というのは人権保障にあるということから言えば、その人権保障をよりよく実現するためには、場合によっては三権分立というものの考え方も変える必要があるかもしれないという御指摘は、確かに考え方としては大変説得力のある御指摘かと思います。 ただ、それを具体の制度化する場合にどのような形があり得るのか。これは、諸外国の場合には確かに、それぞ
○参考人(常本照樹君) これについて、誠に残念ながら、私、判断すべき資料を持っておりませんので何とも申し上げづらいところでございますけれども、そういった問題を指摘する声が多々上がっているということだけは承知しております。
○参考人(常本照樹君) 現在議論されております人権擁護法案の詳細については、私もこの場でお答えするのがいいかどうか分かりませんが、ただ、今御指摘があった点、特に人権委員会として構想されているものの独立性というものが大変大きな論点であるということは承知しております。 特に、法務省とその関連を持つということは、恐らく一番大きな問題があるとすると、それは実際にその委員会を動かす事務局の方々の問題かという気がするわけです。もちろん、五人の人
○参考人(常本照樹君) ありがとうございます。その点は御指摘のとおりだと思います。 ただ、今、例として挙げられましたハンセン氏病判決につきましては、熊本地裁の判決が出た後、それに対して控訴をしないという国の側の決定があったかと思いますけれども、それによってあの判決は言わば社会的に大変大きな意味合いを持つということになったのだと思うわけです、一つはですね。 であるとすると、先ほど私が申し上げましたように、裁判所による社会改革といい
○参考人(常本照樹君) ありがとうございます。 これも大変重要な問題でございまして、私も大変悩んでいるところでございますけれども、インターネット上の例えば表現の自由に関しましては、申し上げるまでもなく、これは憲法の原理から申しますと、従来は御承知のように表現の自由については、例えばマスメディアが実際上の表現手段を独占していて一般市民にはその表現手段がない、いわゆる思想の自由市場というものが実現していないということがかねてから言われて
○参考人(常本照樹君) ありがとうございます。大変正鵠を得た御意見、御質問だと拝聴しておりました。三点ほどお答え申し上げればと思っております。 一つは、一番最初にお話ございました司法改革の流れにかかわることでございますけれども、司法改革の基本にある考え方と申しますのは、私の理解するところでは、従来、ともすると国民が統治の客体に追いやられていたというところを改めて統治の主体にするのだという考え方かと思いますけれども、しかし実際には社会
○参考人(常本照樹君) ただいま御紹介いただきました北海道大学の常本でございます。 理性と熟慮の府である参議院に、憲法調査会にお招きいただきまして、誠に光栄に存じております。 それでは、失礼して着席させていただきます。なかなか出先がよろしいかと思いますが。 本日は、人権保障の在り方と方法、とりわけ制度の面について憲法の観点からお話しするようにと言われておりますので、少々お時間をいただきまして、若干思うところを述べさせていただ
○会長(野沢太三君) ただいまから憲法調査会を開会いたします。 日本国憲法に関する調査を議題といたします。 本日は、「基本的人権」のうち、「人権保障の在り方と方法」について、北海道大学大学院法学研究科教授の常本照樹参考人及び神戸大学大学院法学研究科教授の三井誠参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。 この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。 本日は、御多忙のところ本調査会に御出席をいただきまして、誠に