財政金融委員会

2008-11-11 参議院 全300発言

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会議録情報#0
平成二十年十一月十一日(火曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月六日
    辞任         補欠選任
     米長 晴信君     森田  高君
     島尻安伊子君     森 まさこ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         峰崎 直樹君
    理 事
                大久保 勉君
                辻  泰弘君
                円 より子君
                小泉 昭男君
                椎名 一保君
    委 員
                尾立 源幸君
                大塚 耕平君
                川合 孝典君
                川崎  稔君
                富岡由紀夫君
                水戸 将史君
                森田  高君
                横峯 良郎君
                尾辻 秀久君
                末松 信介君
                鶴保 庸介君
                林  芳正君
                藤井 孝男君
                森 まさこ君
                荒木 清寛君
                白浜 一良君
                大門実紀史君
   衆議院議員
       修正案提出者   江崎洋一郎君
       修正案提出者   木村 隆秀君
       修正案提出者   竹本 直一君
       修正案提出者   山本 明彦君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        中川 昭一君
   副大臣
       内閣府副大臣   谷本 龍哉君
       内閣府副大臣   宮澤 洋一君
       財務副大臣    平田 耕一君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        宇野  治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大嶋 健一君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      梅溪 健児君
       内閣府大臣官房
       審議官      湯元 健治君
       金融庁検査局長  畑中龍太郎君
       金融庁監督局長  三國谷勝範君
       財務大臣官房総
       括審議官     川北  力君
       財務省主計局次
       長        真砂  靖君
       財務省主計局次
       長        木下 康司君
       財務省主税局長  加藤 治彦君
       財務省理財局長  佐々木豊成君
       中小企業庁事業
       環境部長     横尾 英博君
       中小企業庁経営
       支援部長     数井  寛君
   参考人
       日本銀行副総裁  山口 廣秀君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○財政及び金融等に関する調査
 (道路特定財源の一般財源化に関する件)
 (生活支援定額給付金に関する件)
 (基礎年金国庫負担引上げの財源に関する件)
 (現下の経済情勢に関する件)
 (中小企業金融に関する件)
 (ゆうちょ銀行に関する件)
○金融機能の強化のための特別措置に関する法律
 及び金融機関等の組織再編成の促進に関する特
 別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
○保険業法の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────
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峰崎直樹#1
○委員長(峰崎直樹君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十一月六日、島尻安伊子君及び米長晴信君が委員を辞任され、その補欠として森まさこ君及び森田高君が選任されました。
    ─────────────
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峰崎直樹#2
○委員長(峰崎直樹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府大臣官房審議官梅溪健児君外十名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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峰崎直樹#3
○委員長(峰崎直樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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峰崎直樹#4
○委員長(峰崎直樹君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行副総裁山口廣秀君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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峰崎直樹#5
○委員長(峰崎直樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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峰崎直樹#6
○委員長(峰崎直樹君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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辻泰弘#7
○辻泰弘君 民主党・新緑風会・国民新・日本の辻泰弘でございます。
 参議院に七年三か月在籍させていただいておりますけれども、中川さんが経済産業大臣、農水大臣のときに御質問申し上げることがなかったものですから、今日は中川先生に初めて質問させていただくことになるんですけれども。つきましては、これまでどういったお考えをお示しであったかというふうなことも拝見させていただいたんですけれども、私の不勉強かもしれませんが、大臣としての基本的な理念とか哲学といいますか、そういったことを必ずしも十分把握し切れなかったことがございますものですから、今日は一時間ではございますけれども、いろんな御質問をさせていただく中で、大臣としての基本理念、政策、哲学、抱負経綸、そういったことについてその一端に触れさせていただければと、このような思いで御質問を申し上げたいと思う次第でございます。
 そこでまず、今次アメリカ発の金融危機、経済危機についてでございますけれども、昨日もG20が閉幕をいたしまして、その中で総括的な共同声明なども発表されているわけでございますけれども、その中にも、今回の危機を先進国の不十分な金融規制、監督の結果と明記をしたと、政策対応の失敗を認めた上で景気下支えに続く協調行動として金融規制、監督の強化を盛り込んだと、こういったことがあったようでございます。
 そこで、それも踏まえつつお伺いしたいと思うんですけれども、そもそも今次金融・経済危機の原因分析ということになるわけでございますけれども、最近の識者のいろいろな意見等を拝見しますときに、かつての日本における経済学の教科書にも使われたサミュエルソン元教授は、規制緩和と金融工学が元凶であると、こういった指摘をされております。また、ノーベル経済学賞受賞のスティグリッツ教授が、規制緩和と自由化が経済的効率をもたらすという見解は行き詰まったと、こういった指摘をされておりますし、その他マスコミ等でも、市場崇拝と規制緩和が生み出したバブル経済のツケではないかと、こういった指摘もあるわけでございます。
 こういったことについて、財務大臣としてどういった御所見お持ちかをまずお伺いしたいと思います。
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中川昭一#8
○国務大臣(中川昭一君) おはようございます。
 今、辻委員から、哲学なんという高邁なものは私は持っておりませんけれども、今回のこの金融危機、もちろん経済と金融というのは、これは一体として健全に発展していかなければいけないというふうに思っておりますけれども、辻委員御指摘のように、高度なといいましょうか、ある意味では、結果的には過剰な金融工学システムと規制緩和というもの、さらには世界的な余剰資金といいましょうか、あるいはまたレバレッジの効いたことによる過度な流動性というものが、原因はサブプライムローン問題というプライムではないローンが金融派生商品として広がり、その他の金融派生商品あるいはCDS等が世界的に広がっていって、上り調子のときはこれはみんながハッピーみたいな感じだったんだろうと思いますけれども、あるときからこれが債務不履行等が原因になって一挙に逆スパイラルになってしまったという、今世界的な金融の厳しい状況にあるわけでございます。
 御指摘のように、金融安定化フォーラム、あるいはまたいろいろな識者の方々、あるいは先月私も出席しましたワシントンでのG7会合等で、これらについてはきちっとした規律がやはりある程度必要ではないかということで、各国とも協調をしながら、今週末、G20、麻生総理も出席をされて、格付の問題、あるいはまた会計の問題、あるいはまた過度な金融派生商品の在り方について突っ込んだ議論がなされ、そして一定の規律を作るべく方向性を出していかなければならないというふうに考えております。
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辻泰弘#9
○辻泰弘君 新自由主義の破綻というふうな議論もよくあるわけでございまして、私自身はそのように思っておりますけれども、新自由主義というのは、いろいろな定義もございましょうけれども、一つとしては、国家による管理や裁量的政策を排し、できる限り市場の自由な調節に問題をゆだねようとする経済思想と、こういった定義もあるわけでございます。もとより、二百五十年前ではないので、レッセフェールというふうなものとは一線を異にすることであろうかと思いますけれども、しかし、今日的に言われておりますことが、レーガン政権以来の三十年近くに及ぶ新自由主義の挫折であると、こういった指摘がございます。
 また、先ほどのスティグリッツ教授も、新自由主義と市場原理主義は欠陥のある思想である、新自由主義は終わりを迎えなければならないと、こういった指摘をされているわけですけれども、こういった新自由主義に対する否定的評価、指摘というのが相次いでいるように思うし、私もそのように思っているんですけれども、大臣はその点いかがお考えでしょうか。
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中川昭一#10
○国務大臣(中川昭一君) 歴史的に見ましても、やはり、過度の投機、あるいはまた市場至上主義というものが何回も歴史上破綻をしたり失敗をしてきているわけでございます。つい十数年前も、日本でも金融の大変な厳しい状況を迎えたわけでありますし、その後もアメリカでITバブルの崩壊等もございました。そういう中で、今回また、アメリカ発の世界的なこういう金融危機というものを迎えました。
 歴史は繰り返すという言葉がございますけれども、しかし、みんながハッピーのときには何となくそちらの方がいいということでありますけれども、未来永劫そういうことが続かないことは歴史が証明をしているわけですから、おのずから規律というものが当然必要なわけでございまして、今我々は、その教訓をしっかりと生かしながら、できれば二度とこういうことを繰り返さないようなルール作り、先ほど申し上げたような点を含めましてのルール作りというものを各国が協調し、知恵を出し合ってやっていく必要があるというふうに思っております。
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辻泰弘#11
○辻泰弘君 私は、小泉改革というものもやはりこの新自由主義の一つの具体例ではないかと私は思っていますけれども、こういった視点に立つ学者から、日本では八〇年代から市場至上主義、新自由主義が進んできた、規制緩和や構造改革を実行し、市場的なメカニズムを行き届かせた方が効率的で平等、公平な経済社会になると言われてきたと。しかし、あらわになったのは市場の地獄の方だったと、こういった指摘をされている方もおられるんですけれども、やはり日本においても政策運営の基本理念の再構築といいますか、そういったものが求められるんじゃないかと思うんですけれども、大臣はいかがお考えでしょうか。
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中川昭一#12
○国務大臣(中川昭一君) やはり頑張る人には頑張っていただきたい、そういう体制づくりは必要だと思いますけれども、他方、弱者あるいはまた社会のセーフティーネットというのは政治の世界においては大変重要だというふうに思っております。そういう意味で、小泉政権が活力を重視したといういい面もございますけれども、他方そのしわ寄せというものがあったことも事実だろうというふうに思っております。
 特に、雇用の問題であるとか地方の問題であるとか、こういった問題を我々は何としても是正をして、そして本当に困っている方々に対して政治があるいは社会が手を差し伸べるということが、まさに今麻生内閣がやろうとしていることでございますけれども、重要なことだろうというふうに考えております。
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辻泰弘#13
○辻泰弘君 私自身とは必ずしも立場が一致する方ではないけれども、しかし中曽根元総理が最近おっしゃっていることで、麻生政権は今起きている問題の歴史的意味にまで思いが至っていないと、自由と民主主義と資本主義の三者連携の時代はまだ続くだろうが、資本主義の内容自体は再点検されるべき要素がかなりあると、こういったことをおっしゃっていて、私は問題点としては共有できるものがあると思っております。
 やはり、日本のこれからの行く末を中心的につかさどる政治の、与党におけるトップリーダーというお立場なわけでございますから、やはり世界観といいますか国家観といいますか理念といいますか、そういったものを踏まえて是非政策運営に当たっていただきたいと、このように申し上げておきたいと思います。
 それで、具体的なことに入っていきたいと思うんですけれども、まず、既に大臣からも御指摘をいただきましたことにつながるわけでございますけれども、そもそも小泉改革というものをどうとらえるかということで先ほど御言及もいただいたわけですけれども、振り返りますと、一年ちょっと前でしょうか、こういったフレーズがございます。中川さんが政調会長をされていたときに、小泉改革、それを受け継いだ安倍総理と、こういった文書がございます。また、インタビューや講演などで小泉さんが第一ロケット、そして安倍さんにバトンタッチされたと、こういったことも発言をされております。また、新聞のコラムなどで安倍内閣が掲げる目標は私の政策目標でもあると、こういったこともおっしゃっているわけでございますけれども、こういった意味で、小泉改革というものを、先ほどお話もございましたけれども、基本的に継承されるということなのか、それはもう既に一つ時代が、時代として終わったものだということで新たな展開を基本路線としてお持ちになるのか、その辺はいかがでしょうか。
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中川昭一#14
○国務大臣(中川昭一君) やはり一般論として改革というものは必要だろうというふうに思っております。ただ、先ほど申し上げましたように、弱い立場の方々、弱い地域等々、弱い面に対しての配慮というものは必要ではないかというふうに私も思うわけでございます。
 小泉総理から安倍総理になったときに、改革という原則は維持するということを安倍総理もおっしゃっておられましたけれども、やはりそれ以外にも安倍総理がやろうとしたこと、あるいはおやりになったことは多々あるわけでございます。そして、特に最近は今のこの金融情勢あるいはまた世界の経済情勢ということになりますと、やはり我々は当面の緊急の経済対策、景気対策というものが最優先の政策課題として今全力を挙げて取り組んでいるところでございます。
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辻泰弘#15
○辻泰弘君 そういたしますと、まず確認ですけれども、小泉改革が弱い者に配慮が足らなかった、あるいは地方に配慮が足らなかった側面を持っていたという御判断でございますか。
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中川昭一#16
○国務大臣(中川昭一君) 世の中が成長し、また日本の経済が上昇機運にあるときに改革をやるということは、これはある意味では必要なことだろうと思っておりますけれども、現時点におきましては、世界そしてまた日本の経済が悪いわけでございますから、生活をどうやって支援をしていったらいいのか、中小企業や地方をどうやって元気にしていったらいいのかということが我々にとっての最優先課題であるというふうに考えております。
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辻泰弘#17
○辻泰弘君 大臣はいろんなところで、仮にばらまきと言われても思い切ってやりたいと、こういったこともおっしゃっているわけなんですけれども、今おっしゃったようなことであるならば、一昔前ならば、すなわち小泉改革のころであるならば、ばらまきということは全く正反対のことだったのかもしれませんけれども、今の局面においては、たとえばらまきと言われてもやるべきであると、こういう御見解でございますか。
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中川昭一#18
○国務大臣(中川昭一君) そのばらまきという言葉をもう少し厳密に使わなければいけないと思っておりますけれども、無駄があってはいけないと、これはもう言うまでもないことだろうと私も思っているわけでございます。しかし、国民の皆様が今所得が伸びない、あるいはコストが上がっているということで、今御審議をいただいておりますこの法案で中小企業の皆様方にも少しでも与信を増やしていく、あるいは先日総理がお示しをした生活支援定額給付金、これはやはり、特に低所得者の皆様方には私は極めて効果のあるものだというふうに考えておりますので、ばらまきかどうかは別にいたしまして、私は生活重視、生活支援ということが最優先課題であるというふうに考えております。
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辻泰弘#19
○辻泰弘君 ばらまきの定義がどうこうというお話もございましたけれども、大臣自身が、ばらまきがどうだなどと言っている場合じゃないと、こうおっしゃっていると、そういうことをベースにして申し上げたわけでございます。
 それで、もう一つお聞きしておきたいことですけれども、大臣の、大臣といいますか政府としての一つの基本方針であるプライマリーバランスについてでございます。これも小泉内閣の、平成十三年にプライマリーバランスの黒字に向けた検討を行うというところから出発して、平成十四年一月に二〇一〇年代初頭に黒字化ということを決め、そして十八年七月七日の骨太の方針で二〇一一年度ということを出されたわけでございます。
 このことについて、さきの大臣の所信の中でもお触れになっているわけでございますけれども、このことについて、まず基本的に見解を求めたいと思います。
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中川昭一#20
○国務大臣(中川昭一君) やはり、日本は巨額の財政赤字を背負っている、これはもう紛れもない事実でございます。したがいまして、この財政を健全化していく、とりわけ二〇一一年にはプライマリーバランスを黒字化する努力をしていくと、そのためにもまず景気を良くしていく、あるいは暮らしを良くしていくことが最優先課題であって、経済が良くなっていけば、これは税収の面でも、あるいはまた、いわゆる景気というその人々の心持ちの観点からも私はプラスに作用をしていくというふうに思っておりますので、二〇一一年にプライマリーバランスを黒字化するためにもやはり景気を良くしていく、暮らしを良くしていくことが最優先課題であるというふうに考えております。
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辻泰弘#21
○辻泰弘君 財務大臣としてはこれまでの方針を踏襲するというのは当然だとは思うんですが、しかし、就任は九月二十四日ですけれども、その一か月も前じゃない九月五日に新聞のコラムで大臣がおっしゃっていることは、もはや二〇一一年度のプライマリーバランス黒字化に固執している場合ではないと、黒字化して日本が沈没したのでは世界中の笑い物になると、このようにおっしゃっているわけですね。
 そして、一か月もたたないうちに大臣に就任なさって今の御答弁につながっているわけですけれども、しかし、一か月もたたないうちにこの落差というのはやはり大きなものがあるわけでございまして、そこはどういうふうに御説明になるんでしょうか。
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中川昭一#22
○国務大臣(中川昭一君) 日本には御承知のとおり一千五百兆円余りの個人の金融資産、個人の資産があるわけでございますし、国の富そのものは非常に豊かだというふうに私は理解をしております。そういう中で、これは大臣になる前の考えだと言うとおしかりを受けるかもしれませんけれども、とにかくお金を動かす、物を動かす、人が動けるようにする、それによって活力を生み出す、これが今日本にとって一番必要なことではないかという思いで著作や論文等を発表させていただいたところでございます。
 そういう意味で、その気持ちそのものは変わっておりませんけれども、とにかく現在は景気を良くして、そして二〇一一年の黒字化を目指して最大限努力するという麻生内閣の下での今財政運営に取り組んでいるところでございます。
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辻泰弘#23
○辻泰弘君 お気持ちとしては、なかなか黒字化は二〇一一年度というのは難しいんだろうけれども、しかし今までの路線があるからと、こういうことなのかもしれませんけれども、それをやっていたんじゃ世界中の笑い物になるとまでおっしゃっていながらそれをやろうというのはやはり非常に苦しいところがあると思うんですけれども、その点はそこで終わっておきましょう。
 それで、もう一点、小泉改革路線の一つの象徴といいますか一つの眼目と言うべきは、やはり社会保障費の二千二百億円の抑制ということにあったと思うわけでございます。これも平成十八年七月七日の骨太の方針の、一兆一千億国費ベースの五年間ということで、割って二千二百億と、こういうことでずっと来ているわけでございまして、十八年、十九年から出発しているわけでございますけれども、これについて麻生総理は、社会保障費の伸びを二千二百億円抑制する方針について方向は堅持すると、こういうふうにおっしゃっているわけです。そしてまた、大臣も就任のときの会見で、ここですぐ二〇〇六年の方針を捨て去るということでは決してございませんけれども、状況も変化をしているということも頭に入れながらやっていく必要があると、こういうことで会見でおっしゃっているわけなんです。
 ここで、二千二百億円の削減方針、社会保障費ですが、これについての大臣としての今日時点での御見解をお示しいただきたいと思います。
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中川昭一#24
○国務大臣(中川昭一君) 厳しい財政状況でございますけれども、やはり社会保障の充実というものは、特に将来のことを考えたときには、これは非常に財源問題からいっても、また中身の問題からいっても、非常に重要な政策課題であるというふうに考えております。今回も、生活支援ということで緊急にお医者さんの数を増やさせていただくとかいろいろなことを取っているわけでございます。
 いずれにしても、この政府の方針を守りながら、そして医療、年金、介護等あるいは少子化対策等をこれからきちっと充実をしていくということは最重要課題であるというふうに考えております。
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辻泰弘#25
○辻泰弘君 この方針は、経済財政諮問会議などで社会保障費の伸びを経済成長率の範囲内にと、こういった議論がずっと続けられてきた中で最終的にそういったことが答えとして出てきたということだと思うわけです。
 これは私は、予算委員会や他の委員会等でも質問してきたことでもございますけれども、基本的にベッドの長さに合わせて足を切ると、こういったような状況になってきているわけでございまして、基本的に、しかも今年における政管健保に対する国庫負担の一千億の結局組合健保に押し付けたというツケ回しでしかないわけでございますけれども、そういったある意味で実質的な赤字国債みたいなそんなことにつながっているような、全く本質的な改革でないことで手当てしていることは意味がないと、このように思いますので、基本的にその方針を廃止すべきだと思っていますけれども、ただ、それの同趣旨だと思われる大臣の政策があるわけでございます。すなわち、七月十日に発売された中公における緊急提言ですね。
 この中に、大臣がおっしゃっているのは、いろいろ私も賛否はありますけれども、しかし共有できるところもあるわけでございまして、例えば、高齢者の方々にとって年金制度や医療保険制度が劣化している現状では心配も強いと、また社会保障のほころびが拡大している現状と、こういったことをおっしゃっているわけでございまして、それは私はそのとおりだと思うんです。
 これが何ゆえもたらされたかと言えば、やはり一つの具体的な形として二千二百億の削減というものが大きくかかわってきたと、このように思うわけでございまして、大臣として、やはり二千二百億の削減に象徴される社会保障費抑制、そういったものが今日のこういった年金、医療の状況をもたらしているんじゃないか、そういう反省の上に立ってこの二千二百億円の削減方針も見直されてしかるべきだと思うんですけれども、重ねて御見解をお伺いしたいと思います。
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中川昭一#26
○国務大臣(中川昭一君) 私が福祉関係についていろいろと七月の雑誌を始めとしていろんなところで発言をさせていただきましたのは、やはり今後の将来像というものがこのままほっておくと大変なことになってしまうということで私の個人的な考えを発表させていただいたわけでございますが、もう既にそのときには政府の方針というものも決まっており、また麻生内閣もそれを踏襲していくと、守っていくということでございますので、私も麻生内閣の閣僚の一人としてその方針で取り組んでいきたいというふうに考えております。
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辻泰弘#27
○辻泰弘君 まあそういうことになるのかもしれませんけれども、しかし大臣は経産大臣とか農水大臣も御経験され、最大の日本の政権与党であるところの自民党の政調会長までおやりになった方ですから、大臣の在任でなかったといってもそのときの見解というのはかなり大きな意味を持つというふうに私は思いますし、私ごときが言うのとは意味が違うわけでございます。
 そういった意味で、立場は違うというのはあり得ることではございましょうけれども、しかし、根本的にはその御自身が思われたことがやはりベースになって予算や税制、財政を預かられる政策運営のトップにあられる財務大臣としての仕事があると、このように思うわけでございまして、お立場上これ以上のことはおっしゃっていただけないかもしれませんけれども、ここに書かれたことの意味合いはやはり大事にして財務大臣として御精励いただきたいと、このように申し上げておきたいと思います。
 そこで、当面する予算編成についてお伺いしておきたいと思います。幾つか聞きたいことはあるんですけれども、時間の関係上、来年度予算の基礎年金の国庫負担のことをお聞きしておきたいと思います。
 それで、これは平成十六年の年金改正のところから出発しているわけでございますけれども、基礎年金の給付に要する費用の総額三分の一を二分の一に引き上げるということを決めて、そして二十一年度までのいずれかの年度を特定年度として、その前の年までは三分の一プラスアルファということでやるけれども、その特定年度、二十一年度までの間ということですから今からすれば二十一年度しかないわけですけれども、その二十一年度に三分の一を二分の一にしますよということを決めたわけでございます。今日まで、昨年は三分の一プラス千分の三十二でしたか、それから今年度は三分の一プラス千分の四十ということで法案は出ているけれども通っていないと、こういう状況になっているわけですね。
 お聞きしたいことは、このことについては当初方針どおり来年度から二分の一に確実にするという方針かどうか、確認したいと思います。
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中川昭一#28
○国務大臣(中川昭一君) 当初方針どおり、二十一年度から、基礎年金の国庫負担分を三分の一から、今、辻委員御指摘のように少しずつ少しずつ上げてまいりましたけれども、二十一年度に二分の一にするように今、与党内で年末に向けて御議論をいただき、最終的には政府としてもそういうことが実現できるように作業を進めさせていただきたいと思っております。
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辻泰弘#29
○辻泰弘君 これについては、これまで与党内などで年度途中からでもいいじゃないかというふうな議論もあったやに聞いておりますけれども、しかし法律的には年度ということですから、すなわち四月一日からやるという前提での財政措置をするということが決め事だと思うんですけれども、基本的に年度としてとらえると、年度途中分、例えば半年分だけやればいい、あるいは一月―三月だけでやればいいと、四分の一だけ手当てすればいいと、こういう議論もあったようですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
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