議院運営委員会

2019-05-23 衆議院 全81発言

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会議録情報#0
令和元年五月二十三日(木曜日)
    午前十一時二分開議
 出席委員
   委員長 高市 早苗君
   理事 菅原 一秀君 理事 御法川信英君
   理事 赤澤 亮正君 理事 大塚  拓君
   理事 松本 洋平君 理事 熊田 裕通君
   理事 手塚 仁雄君 理事 牧  義夫君
   理事 佐藤 英道君
      大隈 和英君    古賀  篤君
      百武 公親君    藤丸  敏君
      星野 剛士君    本田 太郎君
      牧島かれん君    八木 哲也君
      武内 則男君    松田  功君
      近藤 和也君    森田 俊和君
      塩川 鉄也君    遠藤  敬君
      広田  一君
    …………………………………
   議長           大島 理森君
   副議長          赤松 広隆君
   事務総長         向大野新治君
   参考人
   (検査官候補者(独立行政法人大学改革支援・学位授与機構研究開発部特任教授))           田中 弥生君
    —————————————
委員の異動
五月二十三日
 辞任         補欠選任
  根本 幸典君     八木 哲也君
  関 健一郎君     近藤 和也君
同日
 辞任         補欠選任
  八木 哲也君     根本 幸典君
  近藤 和也君     関 健一郎君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 検査官任命につき同意を求めるの件
 次回の本会議等に関する件
     ————◇—————
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高市早苗#1
○高市委員長 これより会議を開きます。
 まず、検査官任命につき同意を求めるの件についてでありますが、去る十五日の理事会において、西村内閣官房副長官から、内閣として、検査官に独立行政法人大学改革支援・学位授与機構研究開発部特任教授田中弥生君を任命いたしたい旨の内示がありました。
 つきましては、理事会の申合せに基づき、検査官の候補者から、所信を聴取することといたしたいと存じます。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本日、参考人として検査官候補者田中弥生君の出席を求め、所信を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高市早苗#2
○高市委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
    —————————————
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高市早苗#3
○高市委員長 まず、議事の順序について申し上げます。
 最初に、田中参考人に所信をお述べいただき、その後、参考人の所信に対する質疑を行いますので、委員の質疑に対してお答えいただきたいと存じます。
 それでは、田中参考人、お願いいたします。
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田中弥生#4
○田中参考人 田中弥生でございます。
 本日は、このような機会を与えていただき、厚く御礼を申し上げます。
 まず、会計検査院については、内閣から独立した憲法上の機関として、国の会計検査を実施し、検査の結果に基づき、検査報告を作成して内閣を通じて国会に御報告をするという重要な使命を課されていると認識しております。
 また、検査官は、三人で構成される検査官会議のメンバーとして会計検査院の意思決定にかかわり、事務総局の指揮監督をするという大変重要な職責を負っていると承知しております。
 近年、我が国の社会経済は、本格的な人口減少社会の到来、少子高齢化に伴う社会保障費の増大、潜在成長力の伸び悩み、社会資本の老朽化などの難しい課題に直面しており、行政などにはこうした課題への適切な対応が求められております。
 会計検査院は、このような社会経済の動向を踏まえながら、不正不当な事案に対して、正確性、合規性の観点から厳正な検査を行い、厳しい国の財政状況にも鑑みて、経済性、効率性及び有効性の観点からの検査を重視し、そして、行財政の透明性、説明責任の向上や事業運営の改善に資するための分析や評価を行っていくことが重要と考えております。
 私は、昭和五十七年に大学を卒業後、民間企業、財団法人研究員、国際協力銀行参事役、東京大学大学院工学系研究科客員助教授を経て、独立行政法人大学評価・学位授与機構、現独立行政法人大学改革支援・学位授与機構の特任教授等として研究を行い、東京大学公共政策大学院では十年以上にわたって非営利組織論を教え、また、芝浦工業大学の特任教授等として研究を行ってきました。
 また、この間、行政改革推進会議構成員、政策評価審議会委員、財政制度等審議会臨時委員など、政府の審議会などの委員を務めさせていただくなど、政府の施策や財政についても知見を深める機会を得ました。
 そして、私は、これまでの研究活動や行政とのかかわりにおいて、一貫して、民間が担う公共領域とその運営及び評価という課題に取り組んできた中で、政府には政策の有効性の検証という点や公正で効果的な資源配分という点に重要な課題があると考えているところです。
 仮に検査官に任ぜられるとするならば、私は、非営利組織論や政策評価に関する研究、政府の審議会等の委員として培った知識経験を生かし、国民の皆様の関心の所在や、国会における御審議の状況に常に注意を払うなど、いろいろな御意見に耳を傾けながら、検査官会議における公平かつ均衡のとれた意思決定に貢献することによって、検査官としての職責を担ってまいりたいと考えています。
 以上、簡単ではございますが、私の所信を述べさせていただきました。
 本日は、このような機会をいただき、厚く御礼を申し上げます。
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高市早苗#5
○高市委員長 ありがとうございました。
 これにて参考人からの所信の聴取は終了いたしました。
 議長、副議長は御退席いただいて結構でございます。
 理事会の申合せに基づき、報道関係の方々は御退席をお願いいたします。
    —————————————
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高市早苗#6
○高市委員長 これより田中参考人の所信に対する質疑を行います。
 質疑は、まず、各会派を代表する委員が順次三分以内で質疑を行い、その後、各委員が自由に質疑を行うことといたします。
 本田太郎君。
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本田太郎#7
○本田委員 本日はありがとうございます。自由民主党の本田太郎でございます。
 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。早速ですが、田中弥生検査官候補者に質問をさせていただきたいと存じます。
 候補者は、非営利組織論、評価論を専門分野とされ、同分野について高い見識をお持ちでいらっしゃいます。また、行政改革推進会議、政策評価審議会、財政制度等審議会において国の行財政や政策評価などに関する審議に参画されるなど、国民の視点に立った行政運営にも精通をしておられます。
 会計検査院は、日本国憲法第九十条の規定により、国の収入支出の決算の検査を行うほか、法律に定める会計の検査を行う機関であります。そして、検査官は、この会計検査院の意思決定機関である検査官会議を構成するお三方のうちのお一人であり、会計検査等に関して豊富な知識と経験、また公正な判断力が求められると同時に、行政の無駄を見逃さないという観点からは、国民や民間の視点を意識することが大事だと思いますが、御自身の御経歴をどのように生かされまして今後活動されてまいりたいと思っておられるのか、抱負を伺いたいと思います。
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田中弥生#8
○田中参考人 御質問ありがとうございます。
 まず、私の経歴をこの検査官の仕事にどのように生かしていくかという点でありますが、私は、特に評価につきましては、研究者として、また、時には実践者として着手してまいりました。
 具体的には、国際協力銀行においては円借款の評価に従事しましたし、また、NPOなどの民間非営利組織の、すぐれた非営利組織を選別するための評価基準だとか、あるいは非営利組織の財務的な持続性をはかるための指標の開発等々も行ってきました。
 こうした経験というものは、会計検査院においては、例えば、有効性だとか効率性を見ていく、分析をしていく上で、その知識やあるいは方法論というものを生かせるのではないかというふうに思います。
 また、あわせて、非営利組織論についても研究をしてまいりました。私の恩師はピーター・ドラッカーという、経営学の父と言われている人です。氏は、常に、有限の資源を使って最大限の効果を上げるという点では営利も非営利も変わらない、この非営利の中には政府も含まれます、こうしたドラッカーのマネジメント論を参考にしながら、仮に国会の御同意を得て検査官に任じられた場合には、事務総局の指揮監督にこのマネジメントを生かしていきたいというふうに考えております。
 以上です。
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本田太郎#9
○本田委員 ありがとうございます。
 時間も限られておりますので、次の質問に移らせていただきます。
 本年十月には消費税増税が予定をされており、行政の無駄に対する国民の視線は大変厳しいものとなっていますが、仮にそうした状況になくとも、税金の無駄遣いを避けるため、内閣から独立した地位を有する会計検査院は、常に行政の無駄遣いを指摘して改善をさせるという極めて重要な役割を担っています。
 他方で、高齢化に伴う社会保障費の増大や、インフラの老朽化対策による公共事業費の増加など、避けて通ることのできない各種課題へ対応するために、支出の増加が避けられないのも事実であります。
 こうした状況のもと、単に無駄を削減するという視点だけでなく、国民生活の安心、また、地域の活性化など、より大きな視点からも政策の投資効果を評価していく必要があると考えますが、御自身はどのように取り組んでいこうと考えておられるのか、伺いたいと思います。
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田中弥生#10
○田中参考人 御質問ありがとうございます。
 大きな観点から、あるいは政策の投資効果という観点からどのように取り組んでいくかという御質問であったと認識しております。
 会計検査院の直近の会計報告を見ますと、不正不当に係る合規性や正確性の観点からの指摘はまだ多いと存じます。その意味で、一つ一つの事案をこういった観点から見ていくことがやはり必要かと思います。
 しかしながら、今御質問にありましたように、昨今の社会課題あるいは財政の問題に鑑みますと、限られた公的なリソースを使ってどれだけの効果を上げられるのかという観点からの検査はますます重要になっていくかと思います。
 こうした観点からの検査については、会計検査院の言うところの有効性や効率性、あるいは経済性の観点であります。
 この場合には、仮に思うような効果が上がらない場合には、徹底的にその原因を究明して、その究明に基づいて改善要求をしたり意見表明をしているのが会計検査院であろうと思います。
 そういう意味で、多角的な観点からこうした会計検査を行うということは今後もますます重要になるのではないかと思います。
 以上です。
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本田太郎#11
○本田委員 ありがとうございました。
 次の質問に入ります。
 検査担当者には、高い専門性やマクロの視点が必要になってくると思われます。
 候補者は、大学で教鞭をとられており、人材育成には卓越されていると推察いたしますが、こうした高度な能力を有する人材育成について、どのように人材育成されていくのか、御自身の御所見を伺いたいと思います。
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田中弥生#12
○田中参考人 人材育成について御質問をいただいたと承知いたしました。
 まず、会計検査院について見ますと、千二百人余りの職員の中で、千人は実地調査等、調査に従事しておりまして、こういった人材の育成というのは非常に重要な課題になっております。実際、会計検査院においては、各種の研究プログラムを用意し、また大学院等、他機関での留学の機会を設けていると承知しています。
 さらに、社会課題が多様化する中で行政業務も多様化していきますが、外部の人材を登用するなどして、こうした人材の多様化も図っていると承知しています。
 こうした会計検査院の人材育成というのは、今後も尽力していく必要があるだろうと思います。
 あわせて、私についても御質問いただいたと思いますが、私は、評価論というものについては、学生のみならず、霞が関の官僚の皆さんを対象に講義を行ったり、あるいは、時にはワークショップを行ってまいりました。
 その様子を見ていますと、非常に真面目な方ゆえに、ある手法とかある技法というものが導入されると、それに振り回されてしまう傾向が見られました。そういうときには、評価に対する恐怖感だとか、あるいは一定の偏った考え方みたいなものをまず取ってもらうために、頭をやわらかくしていただくようなワークをしていただいて、そこから、評価においても、いろいろな手法は向き不向きがあるので、そこを評価の目的に応じて選択をしていくようにというような話をいつもしておりました。
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本田太郎#13
○本田委員 ありがとうございました。
 質問を終わります。
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高市早苗#14
○高市委員長 次に、武内則男君。
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武内則男#15
○武内委員 立憲民主党・無所属フォーラムの武内則男といいます。
 本日は、検査官候補であられます田中弥生候補に、実際起こっていることと、そして私の経験から、検査官としてどうあるべきか、その所見をお伺いしたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 「学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関する会計検査の結果について」という報告が二十九年十一月に出されました。その後、国会の議論がされて、予算委員会の中でも会計検査院の方に来ていただいて、幾つか質問をさせていただきました。
 その後、二十九年の十一月報告に対して、国会での議論を経、それに係るその後の検査についてという概要が昨年の十一月に出されています。その主な、二十九年度の報告に対する影響について、検査の過程で、改ざん前の決裁文書、法律相談文書、交渉記録が提出されなかったために、会計経理に係る意思決定の経緯、法律的な検討の状況、森友学園等との交渉内容等を正しく把握できなかったというふうに、二十九年の報告への影響が出されています。人一人の、優秀な職員がみずからの命を絶った案件でもあります。
 現状、財務省は、いわゆる懲戒処分を関係者にしたということで、既にやめているのでということで、この三十年の十一月以降、会計検査院の方での報告の検討はされていないというふうに承知をしておりますが、人一人の命が絶たれた案件です。引き続き、私は事実をしっかりと解明をするための会計検査院の役割があるというふうに思っておりますが、御所見をお伺いいたします。
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田中弥生#16
○田中参考人 森友学園に関する会計検査院の役割に関する御質問と承知いたしました。
 おっしゃられたように、会計検査院から一度報告が出され、その後、改ざん文書の問題が浮上し、改めて検査を行って、昨年十一月に検査報告が公表されたというふうに承知しております。
 こういったことはあってはならないことであり、検査院としても、こういったことが起こらないように、また、国会やあるいは国民の皆様の信頼を失わないように、検査を厳正に行っていく必要があると思います。
 仮に私が国会の御同意を得て検査官に任じられた場合には、こうした点も踏まえまして、厳正に中立に検査が行われるように指揮監督してまいりたいと存じます。
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武内則男#17
○武内委員 ありがとうございました。
 重ねてお伺いをいたします。
 会計検査院が検査をし、指摘をし、そして、人の命まで絶たれて、みずから絶つという状況の中で、財務省の対応は、反省とともに、二度とこういうことが起こらないように、当然処分もあったわけですが、そうしたスキームを今後つくって、きちっとそういうことが起こらないように対応していきますというふうになりました。
 申しわけないんですが、いわゆる会計検査をする側と受ける側、会計検査院が出した報告、それに対する対応というのが余りにもお粗末で、国と地方の関係においてもいろいろ出てくるのではないかと思いますが、御所見をお伺いします。
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田中弥生#18
○田中参考人 会計検査院は、内閣から独立した立場を有し、また憲法九十条に規定された組織であり、国民の負託を受けて大変重要な使命を担っていると思います。
 その検査の方法でありますが、法律に定められた国及びその機関について、会計経理の点から、正確性、合規性、経済性、効率性、有効性という観点から厳正に検査を行っていくものと承知しております。
 今後も、公正中立の立場から、この規則にのっとり、誠実に検査を行っていくものというふうに思います。
 また、検査官に任じられましたら、そのように指揮監督してまいりたいと存じます。
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武内則男#19
○武内委員 時間が参りましたので終わりますが、私、土木の技術屋で、地方の職員でした、行政の。会計検査を何度も受けました。物すごい緊張感を持って受けます。それで、何か起これば、その担当者は処分、上まで全部処分して、返納までしてということをやります。
 会計検査院の役割というのは、国と地方で対応が違うことがあってはなりません。しっかりと検査官としての任を務めていただきますようよろしくお願いをして、私の質問を終わります。
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高市早苗#20
○高市委員長 次に、森田俊和君。
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森田俊和#21
○森田委員 国民民主党の森田俊和と申します。
 早速でございますが、質問させていただきます。
 先ほど、ドラッカーのお話が出てまいりまして、その中で、無関心の罪というお話が出てきたのを私は講演録の中で拝読をいたしましたけれども、今、投票率も非常に下がっている中で、会計検査というものがこの無関心の罪に対して何かできることがあるかどうか、御所見を伺えればと思います。
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田中弥生#22
○田中参考人 ドラッカーの無関心の罪に対して会計検査院が何ができるかという御質問と承知いたしました。
 無関心の罪というのは、ピーター・ドラッカーが、自身がユダヤ人でして、最も多感な青年時代をちょうどドイツで過ごした、そのときに味わった屈辱、ユダヤ人としての屈辱を本にしたためました。それは、なぜドイツ人がナチスを選んだのかという分析の書であり、そのときの最大の理由の一つがこの無関心の罪というものであり、社会課題に対して無関心であったり、あるいは政治やいろいろな活動に対して国民が無関心であったことが大きな原因ではなかったかということを述べています。
 会計検査院においては、まさに、内閣から独立した地位にあり、そして憲法に定められた機関でありますけれども、国民が納めた公的資金の使途と目的、結果について検査を行い、国民に説明をしていくという大変重要な役割があると思います。
 そして、具体的に申し上げれば、検査を行い、検査の結果というものを内閣に提示をし、そして国民の代表である議会に提出するということで、まさに会計検査院というのは議会制民主主義の大事な一端を担っているものと思います。
 その意味で、国民に対して検査の結果を伝えていく、あるいは情報発信をしていくということは大変重要であり、今後も、検査の結果をわかりやすく伝えていく必要があるのではないかと思います。
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森田俊和#23
○森田委員 なかなか、予算委員会に注目が集まるほどの注目が決算委員会に集まらないということもありまして、やはり、膨大な決算にかかわるものを私たちが一つ一つチェックするというのは大変な作業でございまして、ぜひ鋭い視点を持って当たっていただきたいなという期待を持っております。
 また、ナチス・ドイツの時代に、ポスターを見せていただきましたけれども、障害者の方にこれだけの税金がかかってくる、無駄をなくせという趣旨でそのポスターをつくったんだというお話がありました。
 非常に大きな価値判断を伴うのが、この無駄をなくすという一言だと思っておりますが、会計検査に当たって、そのあたりをどのように御判断されていくお考えか、お聞かせください。
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田中弥生#24
○田中参考人 御質問ありがとうございます。
 おっしゃるとおり、何が無駄であるか無駄でないかという点については、価値判断を伴うものと私も思います。
 会計検査院がこれを見るときには、会計検査院法に基づき、五つの観点から検査をしていきます。また、客観的なエビデンスに基づいて、政策の目的に照らしてそれが執行されているか、あるいは、想定された効果やあるいは成果が得られているのかという観点から検査を行っていますので、まさに客観的なエビデンスと目的に照らすという点で客観性や中立性というものを担保しているというふうに理解しております。
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森田俊和#25
○森田委員 ありがとうございます。
 そういった意味では、いわゆるばらまきのようなお話と、やはり政策目的をはっきりさせてということがあると思いますけれども、例えば、ここのところ数年で問題になった事例について、何か具体的にこういうことを思ったというようなお話があれば、お聞かせ願えればと思います。
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田中弥生#26
○田中参考人 ばらまきかどうかは、判断のちょっと迷うところがございますが、直近の会計検査報告を拝見していますと、幾つか印象に残るものがございました。
 一つは、少し大きな観点で言うと、量的緩和が進む日銀の財務状況に関する分析であります。また、直近のところでは、財政健全化に及ぼす社会保障費の影響という、非常に大きな観点からの分析もなされています。
 他方で、厚生労働省のデータの入力を中国の業者に請け負わせていたという点も指摘をされていまして、これは、昨年、何度か報道されていましたので、多くの人の目につくところであったと思います。
 こうした多角的な観点からの検査がなされており、これ一つ一つが印象に残っているところでございます。
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森田俊和#27
○森田委員 ありがとうございます。
 ドラッカーのお話の中で、一人一人が位置と役割を持つ自由社会、こういった、望ましい社会像についての言及がございます。
 田中様の今までの経歴の中で、NPOの研究もされていらっしゃるということなんですけれども、いずれにしても、私たちがみずから政治にかかわっていくというのは、大きな意味で自治でございまして、その中で、いろいろなデータをお示しいただくということがすごく大事な、私たちの政治にかかわる動機になっていくんだろうなというふうに思っております。
 そういった意味で、会計検査として、自治ということに対してどのような役割を果たすというふうにお考えか、お聞かせ願えればと思います。
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田中弥生#28
○田中参考人 ありがとうございます。
 一人一人が位置と役割を持つ自由社会というのは、まさに、ドラッカーが、人類が二度と全体主義に陥らないために、戦後、まだ戦中に書いた本ですけれども、第二次世界大戦が終わったとしたらどういう社会が望ましいのかといったときのベースにあるのがこの言葉でありました。
 おっしゃるとおり、これの大事な条件として、住民の自治という言葉が出てまいります。そして、おっしゃるとおり、住民が自治をするということは、何らかの社会課題に問題意識を持って判断をしていくわけですから、その際に判断の材料となるデータやエビデンスというものは非常に重要になっていくと思います。
 こうした中で、会計検査院は、法律に基づき、国やあるいは関係する機関についての会計経理を中心に、五つの観点から検査を行って、それを公表しております。こうしたデータの提供というものはますます重要になるのではないかと思います。
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森田俊和#29
○森田委員 時間が近づいておりますので最後の質問とさせていただきたいと思いますが、NPOですとか、いわゆる政治ではない、行政ではない人たちがやるということについて考えると、政治が口を出し過ぎるということ、あるいはやり過ぎるということがかえって害になるというケースもあるのではないかなというふうに思っております。
 そのような事例を含めて、会計検査に当たっての思いがもしございましたら、お聞かせいただければと思います。
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