国土交通委員会
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会
会議録情報#0
令和八年三月十九日(木曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
二月二十六日
辞任 補欠選任
司 隆史君 西田 実仁君
三月十八日
辞任 補欠選任
阿達 雅志君 加田 裕之君
長谷川 岳君 鈴木 大地君
平戸 航太君 小林さやか君
青島 健太君 石 平君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 辻元 清美君
理 事
滝波 宏文君
山本佐知子君
蓮 舫君
後藤 斎君
三浦 信祐君
委 員
加田 裕之君
見坂 茂範君
酒井 庸行君
鈴木 大地君
永井 学君
山本 順三君
若井 敦子君
羽田 次郎君
吉田 忠智君
礒崎 哲史君
小林さやか君
西田 実仁君
石井めぐみ君
石 平君
安藤 裕君
初鹿野裕樹君
木村 英子君
ながえ孝子君
平山佐知子君
国務大臣
国土交通大臣
国務大臣 金子 恭之君
副大臣
国土交通副大臣 佐々木 紀君
国土交通副大臣
内閣府副大臣 酒井 庸行君
大臣政務官
国土交通大臣政
務官 加藤 竜祥君
国土交通大臣政
務官 永井 学君
国土交通大臣政
務官
内閣府大臣政務
官 上田 英俊君
事務局側
常任委員会専門
員 清野 和彦君
─────────────
本日の会議に付した案件
○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査
(国土交通行政等の基本施策に関する件)
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この発言だけを見る →午前十時開会
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委員の異動
二月二十六日
辞任 補欠選任
司 隆史君 西田 実仁君
三月十八日
辞任 補欠選任
阿達 雅志君 加田 裕之君
長谷川 岳君 鈴木 大地君
平戸 航太君 小林さやか君
青島 健太君 石 平君
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出席者は左のとおり。
委員長 辻元 清美君
理 事
滝波 宏文君
山本佐知子君
蓮 舫君
後藤 斎君
三浦 信祐君
委 員
加田 裕之君
見坂 茂範君
酒井 庸行君
鈴木 大地君
永井 学君
山本 順三君
若井 敦子君
羽田 次郎君
吉田 忠智君
礒崎 哲史君
小林さやか君
西田 実仁君
石井めぐみ君
石 平君
安藤 裕君
初鹿野裕樹君
木村 英子君
ながえ孝子君
平山佐知子君
国務大臣
国土交通大臣
国務大臣 金子 恭之君
副大臣
国土交通副大臣 佐々木 紀君
国土交通副大臣
内閣府副大臣 酒井 庸行君
大臣政務官
国土交通大臣政
務官 加藤 竜祥君
国土交通大臣政
務官 永井 学君
国土交通大臣政
務官
内閣府大臣政務
官 上田 英俊君
事務局側
常任委員会専門
員 清野 和彦君
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本日の会議に付した案件
○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査
(国土交通行政等の基本施策に関する件)
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辻
辻元清美#1
○委員長(辻元清美君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、司隆史さん、青島健太さん、平戸航太さん、阿達雅志さん及び長谷川岳さんが委員を辞任され、その補欠として西田実仁さん、石平さん、小林さやかさん、加田裕之さん及び鈴木大地さんが選任されました。
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この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、司隆史さん、青島健太さん、平戸航太さん、阿達雅志さん及び長谷川岳さんが委員を辞任され、その補欠として西田実仁さん、石平さん、小林さやかさん、加田裕之さん及び鈴木大地さんが選任されました。
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辻
辻元清美#2
○委員長(辻元清美君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題といたします。
国土交通行政等の基本施策について、金子国務大臣から所信を聴取いたします。金子国務大臣。
この発言だけを見る →国土交通行政等の基本施策について、金子国務大臣から所信を聴取いたします。金子国務大臣。
金
金子恭之#3
○国務大臣(金子恭之君) おはようございます。
第二百二十一回国会における御審議に当たり、国土交通行政の諸課題について、私の所信を申し述べます。
今年の一月一日で、能登半島地震の発生から二年となりました。私は昨年、国土交通大臣就任後に、直ちに能登半島の被災地へ行ってまいりました。能登半島地震、また東日本大震災を始めとする被災地のにぎわいと笑顔を一日も早く取り戻すため、国土交通省を挙げて、単なる復旧で終わらせるのではなく、創造的復興を力強く進めてまいります。
地球温暖化の影響もあり、自然災害の激甚化、頻発化が世界的課題となっています。国民の生命、財産を守るという国土交通省の極めて重要な使命を果たすべく、令和の国土強靱化を強力に推進します。
また、安全で安心な国民生活には交通の安全確保が必要不可欠であり、国土交通省及び交通事業者の極めて重要な使命です。事業者や施設管理者などにおける安全管理体制の強化も含め、対策に万全を期してまいります。同時に、防衛力の抜本的強化を補完すべく、海上保安能力を一層強化し、平和で美しく豊かな海と人々の命を守ります。
そして、日本列島を強く豊かにするための国土強靱化対策を始めとする危機管理投資、造船を始めとする先端技術を花開かせる成長投資に力を入れ、日本の成長につなげていきます。
さらに、各地域が持つ伸び代を生かして、地方に活力を取り戻し、そこに暮らす住民の皆様の暮らしを守っていくため、二地域居住等の促進、地域生活圏の形成、観光地の高付加価値化、移動の足の確保などを進め、地方への人の流れを拡大し、地方でのにぎわいづくりや雇用の拡大を促してまいります。
国土交通行政は、国民の命と暮らしを守り、我が国の経済や地域の生活、なりわいに直結しています。私は、地域の繁栄なくして国の繁栄なしという考えの下、徹底した現場主義で地域の生の声と本音の声を聞いてまいりました。国土交通大臣として、引き続き、こうした現場の声によく耳を傾け、国民の皆様のニーズにしっかり応えるとともに、災害や事故などの有事の際は機敏に対応することを含め、全力で任務に取り組んでまいる所存です。
続いて、国土交通行政において重点的に取り組む三本の柱について申し上げます。
一つ目は、国民の安全、安心の確保です。
国土交通省では、能登半島地震などからの早期の再建に引き続き全力を尽くすとともに、当省の現場力、総合力を生かし、国土強靱化の取組を強力に推進してまいります。
昨年六月には第一次国土強靱化実施中期計画が閣議決定され、その事業規模については、昨今の労務費や資材価格の高騰等を踏まえ、今後五年間でおおむね二十兆円強程度を目途とすることが示されました。
国土強靱化の取組は、自然災害から国民の生命、財産、暮らしを守るとともに、ライフラインの強靱化等を通じて力強い経済成長を実現するものです。国民の安全、安心を守る国土強靱化の取組は待ったなしの課題であり、国土交通省としても、第一次国土強靱化実施中期計画の内容等を踏まえ、引き続き、対策に必要かつ十分な予算を毎年度しっかりと確保し、防災・減災、国土強靱化の取組を全力で進めてまいります。
特に、高度成長期に整備されたインフラの老朽化が加速度的に進んでおり、インフラ全般の老朽化対策は喫緊の課題です。AI、ドローンなどの新技術の導入や、複数自治体のインフラを群と捉えて対応する地域インフラ群再生戦略マネジメントの取組などによって、予防保全型メンテナンスへの早期転換を図るとともに、点検や対策にめり張りを付けるなど、より効率的、効果的な維持管理について引き続き議論を進めてまいります。
災害発生に備え、テックフォースの増強や民間企業、学識者など専門性を有する多様な方々との連携強化を進めます。また、トイレコンテナ等の配備の促進、発災時における道路啓開や港湾の施設利用についての事前の取決め、地方公共団体が行う災害対応や適切な管理等に対する国の直接支援を行ってまいります。
災害対応の支援強化に向け、次期気象衛星やレーダー等の観測機器の整備等を通じて、線状降水帯や台風などの予測精度の向上を着実に進めます。さらに、洪水や高潮の予測を高度化し、新たな防災気象情報を本年出水期から提供してまいります。
加えて、地震、津波、火山噴火に関する観測・監視体制の強化を進め、気象台における地域防災支援体制の充実にも取り組みます。
上下水道については、能登半島地震や八潮市の道路陥没事故を踏まえ、上下水道一体の耐震化を計画的、集中的に進めるとともに、診断基準の法制化や構造基準の見直し、事故発生時に多数の地域住民に重大な影響を及ぼす管路の更新、複線化への支援、道路管理者との連携強化等による老朽化対策を着実に推進してまいります。
また、広域連携や官民連携、DX技術の実装による事業運営の基盤強化を進め、強靱で持続可能な上下水道システムの構築を図ってまいります。
気候変動の影響を踏まえ、流域のあらゆる関係者が協働して取り組む流域治水の加速化、深化を図ります。また、流域治水に加え、渇水対策等の水利用、流域環境に一体的に取り組む流域総合水管理を推進してまいります。
港湾については、災害時の輸送拠点としての機能を確実かつ迅速に確保するための取組や、気候変動に対し関係者が協働して施設を防護する取組の促進などにより、その機能の保全及び円滑な利用の確保を図ってまいります。
輸送の安全は、運輸事業者にとって最も基本的であり、かつ、最も重要な使命であるという考えの下、その確保に着実に取り組んでいく必要があります。
羽田空港航空機衝突事故を踏まえ、航空の安全を確保するための対策を推進します。船舶の安全・安心対策についても、知床遊覧船事故の教訓等を踏まえた取組を着実に実行し、万全を期してまいります。
また、自動車運送事業の更なる安全性向上を図るため、運行管理の高度化や監査体制の強化等の取組を進めてまいります。
さらに、鉄道分野においても、近年の輸送障害等を踏まえ、安全・安定輸送に向けた施策に取り組んでまいります。
こうした対応に加え、運輸分野におけるモード横断的な安全対策にも取り組んでまいります。
交通安全については、生活道路等の面的対策に加え、データや新技術を活用し、世代別の事故特性を踏まえた中高生の自転車通学中の事故対策等の交通安全対策や、自賠法に基づき、一般会計から全額繰戻しも踏まえて、自動車事故被害者支援や事故防止をより一層充実させ、被害者などが安心して生活できる社会、事故のない社会の実現に取り組んでまいります。
誰もが安心して参加し、活躍することが可能な、若者、女性を含む共生社会の実現を図ることが必要です。
公共交通機関、建築物などにおけるバリアフリー化、心のバリアフリーなどのハード、ソフト両面における取組や、障害を理由とする差別の解消に向けた国土交通分野における取組を推進します。また、公共交通機関などにおいて、子供、子育てに優しい社会づくりに向けた意識改革に取り組んでまいります。
海上保安能力強化に関する方針に基づき、巡視船等の増強、更新、国内外関係機関との連携とともに、人材の確保、育成、勤務環境や処遇の改善など、海上保安能力の一層の強化を進めてまいります。
また、総合的な防衛体制の強化等に資する公共インフラの整備や国民保護に資する取組も推進してまいります。
経済安全保障の確保のため、日本商船隊や国内船主の国際競争力の強化を通じて、国民生活や経済に不可欠な国際海上輸送の安定的な確保に取り組んでまいります。また、現下の中東情勢に鑑み、海上輸送の安全が一層求められているところ、関係省庁等と緊密に連携し、対応に万全を期してまいります。
二つ目は、力強い経済成長の実現です。
造船業は、経済安全保障の確保に寄与するとともに、経済や国民の生活を支える重要な産業であり、日本成長戦略本部で掲げられた十七分野の重点投資対象にも位置付けられております。昨年十二月には造船業再生ロードマップを策定し、二〇三五年に建造量を倍増させるという目標の下、必要となる設備投資や研究開発、人材育成、国際連携等の施策の全体像を示しました。造船業が強い日本の一翼を担う成長分野となるよう、私を座長とするワーキンググループでの議論を通じて、官民投資の具体的な方向性を打ち出してまいります。
また、同じく十七の戦略分野に位置付けられた港湾ロジスティクスについて、本年一月に立ち上げた私を座長とするワーキンググループでの議論を通じて、今後、官民投資ロードマップを策定してまいります。
また、我が国の力強い経済成長のため、半導体等の戦略分野に関する国家プロジェクトの推進や地域の産業立地促進に必要なインフラの整備について、全国のニーズを総合的に勘案して、迅速かつ集中的に推進してまいります。
加えて、国内投資の拡大、生産性向上、災害対応力の強化等に資する社会資本整備も不可欠です。第六次社会資本整備重点計画を踏まえ、ストック効果の高い社会資本整備を戦略的、計画的に推進してまいります。
その際、労務費確保の必要性や近年の資材価格の高騰の影響等を考慮しながら適切な価格転嫁が進むように促した上で、必要な事業量を確保するとともに、遊休公的施設を利活用するスモールコンセッションや、上下水道分野における民間活力の活用を推進してまいります。
また、新しい技術も積極的に活用しつつ、高規格道路、整備新幹線、リニア中央新幹線、港湾、空港などの整備により、国土形成計画に掲げるシームレスな拠点連結型国土の構築を進めてまいります。
新幹線ネットワークについては、北海道、北陸、西九州の各整備新幹線の着実な整備やリニア中央新幹線の全線開業に向けた環境整備等の取組を進めてまいります。
高規格道路は、力強い経済成長や安全、安心な生活を支えるインフラであり、未整備区間の整備等を進めてまいります。さらに、我が国の経済成長を支える観点から、本州―九州間の連携等について議論を進めてまいります。
成田空港については、国際競争力の強化、インバウンドの受入れ、国際物流ネットワーク構築の観点から、滑走路の新増設等を行う更なる機能強化を着実に推進してまいります。
また、都市の国際競争力強化の観点から、より質の高い都市鉄道ネットワークを構築するため、空港アクセス鉄道や地下鉄等の整備を着実に進めてまいります。
地域を支える基幹産業を活性化していくためには、担い手の確保に向けた賃上げ等の処遇改善の実現や、生産性の向上が不可欠です。
二〇三〇年度までの物流革新の集中改革期間におけるトラック運送業の取引環境の適正化や物流の生産性向上に向けて、改正物流法とトラック適正化二法の着実な施行を進めるとともに、トラック・物流Gメンの活動による是正指導の強化、多重取引構造の是正、物流拠点の整備やトラックドライバーの負担軽減と輸送力の確保の両立に向けた中継輸送を促進するための支援措置を講ずる制度の創設、省力化投資の促進、陸海空の新モーダルシフトの促進、自動物流道路構想の早期実現等を図り、これらの内容を盛り込んだ次期総合物流施策大綱の策定を進めてまいります。
また、バス、タクシーやトラック、鉄道の担い手確保や経営力強化に向け、早期の賃上げや人材確保、養成の取組、経営効率化に向けた投資への支援を推進するとともに、特定技能外国人の適正な受入れ等を進めてまいります。
海事分野では、造船、海運の事業基盤や競争力の強化、生産性向上、人材の確保を図るとともに、船員養成ルートの強化や就職ルートの拡大等による船員の確保等を進めてまいります。
さらに、建設業の担い手確保に向け、昨年十二月に全面施行した第三次担い手三法に基づき、適正な賃金支払の原資となる労務費の確保と行き渡りを図る取組の徹底や、建設技能者の経験や技能を登録、蓄積する建設キャリアアップシステムの利用拡大により、処遇改善を進めるとともに、工期の適正化等による働き方改革を推進してまいります。また、ICTを活用した建設業の生産性向上を推進してまいります。
航空分野では、国内航空の構造改革に向けて、会社間の協調や競争環境の在り方などについて議論を進め、航空ネットワークの維持や利用利便の向上を図ってまいります。また、DX化を含む空港業務の体制強化を進めるとともに、脱炭素化を推進してまいります。
世界の旺盛なインフラ需要を取り込むとともに、災害の頻発を始めとする諸外国の課題解決に貢献するため、あらゆる機会を通じて各国・地域のニーズを把握しつつ、政府全体のインフラシステム海外展開戦略二〇三〇に基づき、質の高いインフラシステムや防災技術の海外展開を重点的、戦略的に推進してまいります。
二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向け、あらゆる分野でGXの推進に総力を挙げて取り組むことが必要です。
暮らしや町づくりの分野では、建築物のライフサイクル全体での脱炭素化の取組や住宅、建築物の省エネ基準の引上げに向けた環境整備の取組を進めてまいります。また、都市緑地の質、量両面での確保やエネルギー利用の効率化等による都市の脱炭素化を推進してまいります。
運輸の分野では、次世代自動車の普及やSAFの導入促進、ゼロエミッション船等の開発や国内生産体制の整備等を進めるとともに、国際海運分野の温室効果ガス排出削減に向けたルール作りを推進してまいります。
インフラの分野では、令和八年一月に策定したグリーンインフラ推進戦略二〇三〇で目指す社会の実現、洋上風力や再生可能エネルギーの導入促進、カーボンニュートラルポートの形成、道路の脱炭素化、ハイブリッドダムの推進、上下水道施設の配置の最適化を進めてまいります。また、下水汚泥資源の肥料利用の拡大や、港湾を核とする広域的な物流システムによる資源循環ネットワークの形成を図ってまいります。あわせて、藻場、干潟や多様な海洋生物の定着を促す港湾構造物など、ブルーインフラの保全、再生、創出、建設リサイクルの高度化にも取り組んでまいります。
社会全体のデジタル化の推進に向け、国土交通分野におけるDXの推進が必要です。
建築、都市の三次元情報化、不動産ID、地理空間情報の充実や高度活用、国土情報基盤の整備、更新、建設現場の自動化、省人化、データ活用や標準化を進める地域交通DX等、各分野におけるDXを推進してまいります。
成長戦略でも取り上げられているドローンと空飛ぶ車等に関しては、必要な制度整備等を通じて、社会実装を一層推進します。行政手続のデジタル化や、産官学連携によるイノベーション創出も視野に、国土交通省等行政が保有する様々なインフラ、交通分野等のデータのオープンデータ化、利活用を進めます。あわせて、所管事業者を含むサイバーセキュリティーの確保にも取り組んでまいります。
特に自動運転については、私を本部長とする国土交通省自動運転社会実現本部を立ち上げ、AI技術を活用した高度な自動運転車の開発、普及の後押し、一人で複数車両を監視するなど先進的な取組への重点的な支援、事故原因究明体制の構築に向けた検討などの取組を強力に推進してまいります。また、自動運航船の実現も進めてまいります。
一年後に開幕が迫った横浜グリーンエクスポについては、一千万株の圧倒的な花と緑の中で、自然の価値を見詰め直し、日本の最先端の環境技術、グリーンインフラ、世界の食等を幅広く体験できるよう、万全の準備を進めてまいります。
三つ目は、個性を生かした地域づくりと持続可能で活力ある国づくりです。
国内外の観光需要は力強い成長軌道にあり、昨年の訪日外国人旅行者数は初めて四千万人を超え、消費額は約九・五兆円と、共に過去最高となりました。観光を地域の活性化、日本経済の発展にとって重要な産業として持続的に発展させていくために、国際観光旅客税も活用し、過度の混雑、マナー違反対策や、様々な観光コンテンツの造成、鉄道、航空等の交通ネットワークの機能強化による地方誘客の推進を通じたオーバーツーリズム対策の強化を始めとするインバウンドの戦略的な誘客と住民生活の質の確保との両立、休暇の分散、旅行需要の平準化等による国内交流、アウトバウンド拡大、そして多様な国・地域からの誘客促進や生産性向上等による観光地、観光産業の強靱化に向けて取り組んでまいります。また、こうした内容を盛り込んだ新たな観光立国推進基本計画を策定してまいります。
地域交通は地域の繁栄の礎であり、交通空白の解消は待ったなしの課題です。私を本部長とする国土交通省「交通空白」解消本部の下、令和九年度までの集中対策期間で、国の伴走支援や官民連携プラットフォームを通じた幅広い連携に加え、地方公共団体の主導による地域の多様な関係者を巻き込んだ輸送資源のフル活用を推進するための制度的枠組みの構築等により、交通空白解消の取組を一層加速させます。さらに、ローカル鉄道の再構築のほか、地域交通のDXプロジェクトの推進、自動運転の事業化の推進などを通じ、地域交通のリデザインを全面展開してまいります。
通行空間の整備や交通安全の確保、サイクルツーリズムの推進、地域交通や観光地域づくりとの連携等を通じ、自転車の役割拡大及び更なる活用推進を図るため、新たな自転車活用推進計画の策定に取り組んでまいります。
誰もが安心して暮らせる豊かな住生活の実現に向け、良質な住宅確保への支援や空き家対策、住宅セーフティーネット制度の着実な実施、老朽化マンション等の管理、再生の円滑化、住宅取得を望む方が安心して住宅を確保できる環境の整備を進めてまいります。
外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策に基づき、マンションの取引実態の把握に加え、統一的な考え方による地下水採取の実態把握や地下水の適正な保全と利用の仕組みの検討などに取り組んでまいります。
今の時代のニーズに合った町づくりを進めていくことも重要です。そのために、コンパクト・プラス・ネットワークの強化や、地域経済を牽引する都市再生、持続可能なエリアマネジメントの促進、地域の再生に向けた景観、歴史、文化の積極活用、都市の防災・減災対策の推進により、人々が笑顔で行き交い、集い、語らう、ぬくもりのある町づくりを進めてまいります。
国土形成計画の下、新時代に地域力をつなぐ国土を目指します。
その実現に向け、シームレスな拠点連結型国土の構築を図り、二地域居住等の促進による関係人口の拡大により新たな人の流れを創出、拡大するとともに、地域生活圏の形成を通じた持続可能な地域づくりなどを推進してまいります。
また、北海道について、北海道総合開発計画に基づく、食や観光の一層の強化、地球温暖化対策を先導するゼロカーボン北海道の実現、デジタル産業の集積促進、安全、安心に住み続けられる強靱な国土づくりや、ウポポイへの来訪を通じたアイヌ文化の復興、創造等を促進してまいります。
離島、奄美、小笠原、半島、豪雪地帯などの条件不利地域の振興に取り組んでまいります。
土地の持続可能な利用、管理の実現を図るため、土地基本方針に基づき、土地の円滑な利活用や適正管理の確保等に着実に取り組むとともに、所有者不明土地対策を推進するほか、早期の災害復旧等に役立つ地籍調査を進めてまいります。
以上、三本の柱に掲げた各施策についてしっかりと取り組んでまいります。
次に、特定複合観光施設区域、IRの整備に関する事務を担当する国務大臣として、私の所信を申し上げます。
IRの整備促進は、滞在型観光の促進に資するなど、観光立国の実現に向けた重要な施策であり、依存症対策などの弊害防止対策に万全を期した上で、IR整備法に基づき必要な対応を進めてまいります。
以上、私の所信を申し述べました。
今国会におきましては、ただいま御説明した重要政策を確実に推進するための関連法案を提出し、御審議をお願いしたいと思います。
委員長、委員各位の格別の御指導をよろしくお願い申し上げます。
この発言だけを見る →第二百二十一回国会における御審議に当たり、国土交通行政の諸課題について、私の所信を申し述べます。
今年の一月一日で、能登半島地震の発生から二年となりました。私は昨年、国土交通大臣就任後に、直ちに能登半島の被災地へ行ってまいりました。能登半島地震、また東日本大震災を始めとする被災地のにぎわいと笑顔を一日も早く取り戻すため、国土交通省を挙げて、単なる復旧で終わらせるのではなく、創造的復興を力強く進めてまいります。
地球温暖化の影響もあり、自然災害の激甚化、頻発化が世界的課題となっています。国民の生命、財産を守るという国土交通省の極めて重要な使命を果たすべく、令和の国土強靱化を強力に推進します。
また、安全で安心な国民生活には交通の安全確保が必要不可欠であり、国土交通省及び交通事業者の極めて重要な使命です。事業者や施設管理者などにおける安全管理体制の強化も含め、対策に万全を期してまいります。同時に、防衛力の抜本的強化を補完すべく、海上保安能力を一層強化し、平和で美しく豊かな海と人々の命を守ります。
そして、日本列島を強く豊かにするための国土強靱化対策を始めとする危機管理投資、造船を始めとする先端技術を花開かせる成長投資に力を入れ、日本の成長につなげていきます。
さらに、各地域が持つ伸び代を生かして、地方に活力を取り戻し、そこに暮らす住民の皆様の暮らしを守っていくため、二地域居住等の促進、地域生活圏の形成、観光地の高付加価値化、移動の足の確保などを進め、地方への人の流れを拡大し、地方でのにぎわいづくりや雇用の拡大を促してまいります。
国土交通行政は、国民の命と暮らしを守り、我が国の経済や地域の生活、なりわいに直結しています。私は、地域の繁栄なくして国の繁栄なしという考えの下、徹底した現場主義で地域の生の声と本音の声を聞いてまいりました。国土交通大臣として、引き続き、こうした現場の声によく耳を傾け、国民の皆様のニーズにしっかり応えるとともに、災害や事故などの有事の際は機敏に対応することを含め、全力で任務に取り組んでまいる所存です。
続いて、国土交通行政において重点的に取り組む三本の柱について申し上げます。
一つ目は、国民の安全、安心の確保です。
国土交通省では、能登半島地震などからの早期の再建に引き続き全力を尽くすとともに、当省の現場力、総合力を生かし、国土強靱化の取組を強力に推進してまいります。
昨年六月には第一次国土強靱化実施中期計画が閣議決定され、その事業規模については、昨今の労務費や資材価格の高騰等を踏まえ、今後五年間でおおむね二十兆円強程度を目途とすることが示されました。
国土強靱化の取組は、自然災害から国民の生命、財産、暮らしを守るとともに、ライフラインの強靱化等を通じて力強い経済成長を実現するものです。国民の安全、安心を守る国土強靱化の取組は待ったなしの課題であり、国土交通省としても、第一次国土強靱化実施中期計画の内容等を踏まえ、引き続き、対策に必要かつ十分な予算を毎年度しっかりと確保し、防災・減災、国土強靱化の取組を全力で進めてまいります。
特に、高度成長期に整備されたインフラの老朽化が加速度的に進んでおり、インフラ全般の老朽化対策は喫緊の課題です。AI、ドローンなどの新技術の導入や、複数自治体のインフラを群と捉えて対応する地域インフラ群再生戦略マネジメントの取組などによって、予防保全型メンテナンスへの早期転換を図るとともに、点検や対策にめり張りを付けるなど、より効率的、効果的な維持管理について引き続き議論を進めてまいります。
災害発生に備え、テックフォースの増強や民間企業、学識者など専門性を有する多様な方々との連携強化を進めます。また、トイレコンテナ等の配備の促進、発災時における道路啓開や港湾の施設利用についての事前の取決め、地方公共団体が行う災害対応や適切な管理等に対する国の直接支援を行ってまいります。
災害対応の支援強化に向け、次期気象衛星やレーダー等の観測機器の整備等を通じて、線状降水帯や台風などの予測精度の向上を着実に進めます。さらに、洪水や高潮の予測を高度化し、新たな防災気象情報を本年出水期から提供してまいります。
加えて、地震、津波、火山噴火に関する観測・監視体制の強化を進め、気象台における地域防災支援体制の充実にも取り組みます。
上下水道については、能登半島地震や八潮市の道路陥没事故を踏まえ、上下水道一体の耐震化を計画的、集中的に進めるとともに、診断基準の法制化や構造基準の見直し、事故発生時に多数の地域住民に重大な影響を及ぼす管路の更新、複線化への支援、道路管理者との連携強化等による老朽化対策を着実に推進してまいります。
また、広域連携や官民連携、DX技術の実装による事業運営の基盤強化を進め、強靱で持続可能な上下水道システムの構築を図ってまいります。
気候変動の影響を踏まえ、流域のあらゆる関係者が協働して取り組む流域治水の加速化、深化を図ります。また、流域治水に加え、渇水対策等の水利用、流域環境に一体的に取り組む流域総合水管理を推進してまいります。
港湾については、災害時の輸送拠点としての機能を確実かつ迅速に確保するための取組や、気候変動に対し関係者が協働して施設を防護する取組の促進などにより、その機能の保全及び円滑な利用の確保を図ってまいります。
輸送の安全は、運輸事業者にとって最も基本的であり、かつ、最も重要な使命であるという考えの下、その確保に着実に取り組んでいく必要があります。
羽田空港航空機衝突事故を踏まえ、航空の安全を確保するための対策を推進します。船舶の安全・安心対策についても、知床遊覧船事故の教訓等を踏まえた取組を着実に実行し、万全を期してまいります。
また、自動車運送事業の更なる安全性向上を図るため、運行管理の高度化や監査体制の強化等の取組を進めてまいります。
さらに、鉄道分野においても、近年の輸送障害等を踏まえ、安全・安定輸送に向けた施策に取り組んでまいります。
こうした対応に加え、運輸分野におけるモード横断的な安全対策にも取り組んでまいります。
交通安全については、生活道路等の面的対策に加え、データや新技術を活用し、世代別の事故特性を踏まえた中高生の自転車通学中の事故対策等の交通安全対策や、自賠法に基づき、一般会計から全額繰戻しも踏まえて、自動車事故被害者支援や事故防止をより一層充実させ、被害者などが安心して生活できる社会、事故のない社会の実現に取り組んでまいります。
誰もが安心して参加し、活躍することが可能な、若者、女性を含む共生社会の実現を図ることが必要です。
公共交通機関、建築物などにおけるバリアフリー化、心のバリアフリーなどのハード、ソフト両面における取組や、障害を理由とする差別の解消に向けた国土交通分野における取組を推進します。また、公共交通機関などにおいて、子供、子育てに優しい社会づくりに向けた意識改革に取り組んでまいります。
海上保安能力強化に関する方針に基づき、巡視船等の増強、更新、国内外関係機関との連携とともに、人材の確保、育成、勤務環境や処遇の改善など、海上保安能力の一層の強化を進めてまいります。
また、総合的な防衛体制の強化等に資する公共インフラの整備や国民保護に資する取組も推進してまいります。
経済安全保障の確保のため、日本商船隊や国内船主の国際競争力の強化を通じて、国民生活や経済に不可欠な国際海上輸送の安定的な確保に取り組んでまいります。また、現下の中東情勢に鑑み、海上輸送の安全が一層求められているところ、関係省庁等と緊密に連携し、対応に万全を期してまいります。
二つ目は、力強い経済成長の実現です。
造船業は、経済安全保障の確保に寄与するとともに、経済や国民の生活を支える重要な産業であり、日本成長戦略本部で掲げられた十七分野の重点投資対象にも位置付けられております。昨年十二月には造船業再生ロードマップを策定し、二〇三五年に建造量を倍増させるという目標の下、必要となる設備投資や研究開発、人材育成、国際連携等の施策の全体像を示しました。造船業が強い日本の一翼を担う成長分野となるよう、私を座長とするワーキンググループでの議論を通じて、官民投資の具体的な方向性を打ち出してまいります。
また、同じく十七の戦略分野に位置付けられた港湾ロジスティクスについて、本年一月に立ち上げた私を座長とするワーキンググループでの議論を通じて、今後、官民投資ロードマップを策定してまいります。
また、我が国の力強い経済成長のため、半導体等の戦略分野に関する国家プロジェクトの推進や地域の産業立地促進に必要なインフラの整備について、全国のニーズを総合的に勘案して、迅速かつ集中的に推進してまいります。
加えて、国内投資の拡大、生産性向上、災害対応力の強化等に資する社会資本整備も不可欠です。第六次社会資本整備重点計画を踏まえ、ストック効果の高い社会資本整備を戦略的、計画的に推進してまいります。
その際、労務費確保の必要性や近年の資材価格の高騰の影響等を考慮しながら適切な価格転嫁が進むように促した上で、必要な事業量を確保するとともに、遊休公的施設を利活用するスモールコンセッションや、上下水道分野における民間活力の活用を推進してまいります。
また、新しい技術も積極的に活用しつつ、高規格道路、整備新幹線、リニア中央新幹線、港湾、空港などの整備により、国土形成計画に掲げるシームレスな拠点連結型国土の構築を進めてまいります。
新幹線ネットワークについては、北海道、北陸、西九州の各整備新幹線の着実な整備やリニア中央新幹線の全線開業に向けた環境整備等の取組を進めてまいります。
高規格道路は、力強い経済成長や安全、安心な生活を支えるインフラであり、未整備区間の整備等を進めてまいります。さらに、我が国の経済成長を支える観点から、本州―九州間の連携等について議論を進めてまいります。
成田空港については、国際競争力の強化、インバウンドの受入れ、国際物流ネットワーク構築の観点から、滑走路の新増設等を行う更なる機能強化を着実に推進してまいります。
また、都市の国際競争力強化の観点から、より質の高い都市鉄道ネットワークを構築するため、空港アクセス鉄道や地下鉄等の整備を着実に進めてまいります。
地域を支える基幹産業を活性化していくためには、担い手の確保に向けた賃上げ等の処遇改善の実現や、生産性の向上が不可欠です。
二〇三〇年度までの物流革新の集中改革期間におけるトラック運送業の取引環境の適正化や物流の生産性向上に向けて、改正物流法とトラック適正化二法の着実な施行を進めるとともに、トラック・物流Gメンの活動による是正指導の強化、多重取引構造の是正、物流拠点の整備やトラックドライバーの負担軽減と輸送力の確保の両立に向けた中継輸送を促進するための支援措置を講ずる制度の創設、省力化投資の促進、陸海空の新モーダルシフトの促進、自動物流道路構想の早期実現等を図り、これらの内容を盛り込んだ次期総合物流施策大綱の策定を進めてまいります。
また、バス、タクシーやトラック、鉄道の担い手確保や経営力強化に向け、早期の賃上げや人材確保、養成の取組、経営効率化に向けた投資への支援を推進するとともに、特定技能外国人の適正な受入れ等を進めてまいります。
海事分野では、造船、海運の事業基盤や競争力の強化、生産性向上、人材の確保を図るとともに、船員養成ルートの強化や就職ルートの拡大等による船員の確保等を進めてまいります。
さらに、建設業の担い手確保に向け、昨年十二月に全面施行した第三次担い手三法に基づき、適正な賃金支払の原資となる労務費の確保と行き渡りを図る取組の徹底や、建設技能者の経験や技能を登録、蓄積する建設キャリアアップシステムの利用拡大により、処遇改善を進めるとともに、工期の適正化等による働き方改革を推進してまいります。また、ICTを活用した建設業の生産性向上を推進してまいります。
航空分野では、国内航空の構造改革に向けて、会社間の協調や競争環境の在り方などについて議論を進め、航空ネットワークの維持や利用利便の向上を図ってまいります。また、DX化を含む空港業務の体制強化を進めるとともに、脱炭素化を推進してまいります。
世界の旺盛なインフラ需要を取り込むとともに、災害の頻発を始めとする諸外国の課題解決に貢献するため、あらゆる機会を通じて各国・地域のニーズを把握しつつ、政府全体のインフラシステム海外展開戦略二〇三〇に基づき、質の高いインフラシステムや防災技術の海外展開を重点的、戦略的に推進してまいります。
二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向け、あらゆる分野でGXの推進に総力を挙げて取り組むことが必要です。
暮らしや町づくりの分野では、建築物のライフサイクル全体での脱炭素化の取組や住宅、建築物の省エネ基準の引上げに向けた環境整備の取組を進めてまいります。また、都市緑地の質、量両面での確保やエネルギー利用の効率化等による都市の脱炭素化を推進してまいります。
運輸の分野では、次世代自動車の普及やSAFの導入促進、ゼロエミッション船等の開発や国内生産体制の整備等を進めるとともに、国際海運分野の温室効果ガス排出削減に向けたルール作りを推進してまいります。
インフラの分野では、令和八年一月に策定したグリーンインフラ推進戦略二〇三〇で目指す社会の実現、洋上風力や再生可能エネルギーの導入促進、カーボンニュートラルポートの形成、道路の脱炭素化、ハイブリッドダムの推進、上下水道施設の配置の最適化を進めてまいります。また、下水汚泥資源の肥料利用の拡大や、港湾を核とする広域的な物流システムによる資源循環ネットワークの形成を図ってまいります。あわせて、藻場、干潟や多様な海洋生物の定着を促す港湾構造物など、ブルーインフラの保全、再生、創出、建設リサイクルの高度化にも取り組んでまいります。
社会全体のデジタル化の推進に向け、国土交通分野におけるDXの推進が必要です。
建築、都市の三次元情報化、不動産ID、地理空間情報の充実や高度活用、国土情報基盤の整備、更新、建設現場の自動化、省人化、データ活用や標準化を進める地域交通DX等、各分野におけるDXを推進してまいります。
成長戦略でも取り上げられているドローンと空飛ぶ車等に関しては、必要な制度整備等を通じて、社会実装を一層推進します。行政手続のデジタル化や、産官学連携によるイノベーション創出も視野に、国土交通省等行政が保有する様々なインフラ、交通分野等のデータのオープンデータ化、利活用を進めます。あわせて、所管事業者を含むサイバーセキュリティーの確保にも取り組んでまいります。
特に自動運転については、私を本部長とする国土交通省自動運転社会実現本部を立ち上げ、AI技術を活用した高度な自動運転車の開発、普及の後押し、一人で複数車両を監視するなど先進的な取組への重点的な支援、事故原因究明体制の構築に向けた検討などの取組を強力に推進してまいります。また、自動運航船の実現も進めてまいります。
一年後に開幕が迫った横浜グリーンエクスポについては、一千万株の圧倒的な花と緑の中で、自然の価値を見詰め直し、日本の最先端の環境技術、グリーンインフラ、世界の食等を幅広く体験できるよう、万全の準備を進めてまいります。
三つ目は、個性を生かした地域づくりと持続可能で活力ある国づくりです。
国内外の観光需要は力強い成長軌道にあり、昨年の訪日外国人旅行者数は初めて四千万人を超え、消費額は約九・五兆円と、共に過去最高となりました。観光を地域の活性化、日本経済の発展にとって重要な産業として持続的に発展させていくために、国際観光旅客税も活用し、過度の混雑、マナー違反対策や、様々な観光コンテンツの造成、鉄道、航空等の交通ネットワークの機能強化による地方誘客の推進を通じたオーバーツーリズム対策の強化を始めとするインバウンドの戦略的な誘客と住民生活の質の確保との両立、休暇の分散、旅行需要の平準化等による国内交流、アウトバウンド拡大、そして多様な国・地域からの誘客促進や生産性向上等による観光地、観光産業の強靱化に向けて取り組んでまいります。また、こうした内容を盛り込んだ新たな観光立国推進基本計画を策定してまいります。
地域交通は地域の繁栄の礎であり、交通空白の解消は待ったなしの課題です。私を本部長とする国土交通省「交通空白」解消本部の下、令和九年度までの集中対策期間で、国の伴走支援や官民連携プラットフォームを通じた幅広い連携に加え、地方公共団体の主導による地域の多様な関係者を巻き込んだ輸送資源のフル活用を推進するための制度的枠組みの構築等により、交通空白解消の取組を一層加速させます。さらに、ローカル鉄道の再構築のほか、地域交通のDXプロジェクトの推進、自動運転の事業化の推進などを通じ、地域交通のリデザインを全面展開してまいります。
通行空間の整備や交通安全の確保、サイクルツーリズムの推進、地域交通や観光地域づくりとの連携等を通じ、自転車の役割拡大及び更なる活用推進を図るため、新たな自転車活用推進計画の策定に取り組んでまいります。
誰もが安心して暮らせる豊かな住生活の実現に向け、良質な住宅確保への支援や空き家対策、住宅セーフティーネット制度の着実な実施、老朽化マンション等の管理、再生の円滑化、住宅取得を望む方が安心して住宅を確保できる環境の整備を進めてまいります。
外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策に基づき、マンションの取引実態の把握に加え、統一的な考え方による地下水採取の実態把握や地下水の適正な保全と利用の仕組みの検討などに取り組んでまいります。
今の時代のニーズに合った町づくりを進めていくことも重要です。そのために、コンパクト・プラス・ネットワークの強化や、地域経済を牽引する都市再生、持続可能なエリアマネジメントの促進、地域の再生に向けた景観、歴史、文化の積極活用、都市の防災・減災対策の推進により、人々が笑顔で行き交い、集い、語らう、ぬくもりのある町づくりを進めてまいります。
国土形成計画の下、新時代に地域力をつなぐ国土を目指します。
その実現に向け、シームレスな拠点連結型国土の構築を図り、二地域居住等の促進による関係人口の拡大により新たな人の流れを創出、拡大するとともに、地域生活圏の形成を通じた持続可能な地域づくりなどを推進してまいります。
また、北海道について、北海道総合開発計画に基づく、食や観光の一層の強化、地球温暖化対策を先導するゼロカーボン北海道の実現、デジタル産業の集積促進、安全、安心に住み続けられる強靱な国土づくりや、ウポポイへの来訪を通じたアイヌ文化の復興、創造等を促進してまいります。
離島、奄美、小笠原、半島、豪雪地帯などの条件不利地域の振興に取り組んでまいります。
土地の持続可能な利用、管理の実現を図るため、土地基本方針に基づき、土地の円滑な利活用や適正管理の確保等に着実に取り組むとともに、所有者不明土地対策を推進するほか、早期の災害復旧等に役立つ地籍調査を進めてまいります。
以上、三本の柱に掲げた各施策についてしっかりと取り組んでまいります。
次に、特定複合観光施設区域、IRの整備に関する事務を担当する国務大臣として、私の所信を申し上げます。
IRの整備促進は、滞在型観光の促進に資するなど、観光立国の実現に向けた重要な施策であり、依存症対策などの弊害防止対策に万全を期した上で、IR整備法に基づき必要な対応を進めてまいります。
以上、私の所信を申し述べました。
今国会におきましては、ただいま御説明した重要政策を確実に推進するための関連法案を提出し、御審議をお願いしたいと思います。
委員長、委員各位の格別の御指導をよろしくお願い申し上げます。
辻
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