農林水産委員会
○八木参考人 議長、ありがとうございます。東京大学の八木信行です。 まず、今回の水産政策見直しには、私は賛成をしております。自国の水産政策を定期的に見直すのは国際的にも普通の行為で、例えばアメリカはマグナソン・スティーブンス漁業保存管理法を、またEUも共通漁業政策を、それぞれ何年か一度改定をいたします。この過程で政策課題が再認識され、関係者がお互いの考えを理解し合うというプロセスが生じます。今回の法律案をめぐっても、既に衆議院本会議
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発言数 22件
初発言日: 2011-05-26 / 最新発言日: 2018-11-26 / 1 ページ目 / 全体 2ページ
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○八木参考人 議長、ありがとうございます。東京大学の八木信行です。 まず、今回の水産政策見直しには、私は賛成をしております。自国の水産政策を定期的に見直すのは国際的にも普通の行為で、例えばアメリカはマグナソン・スティーブンス漁業保存管理法を、またEUも共通漁業政策を、それぞれ何年か一度改定をいたします。この過程で政策課題が再認識され、関係者がお互いの考えを理解し合うというプロセスが生じます。今回の法律案をめぐっても、既に衆議院本会議
○八木参考人 御質問ありがとうございます。 今回の法律案の評価につきましては、私は、バランスがとれたものであるという評価をしています。 バランスをとるというのは、環境と経済効率のバランス、また社会的な公平性と経済効率とのバランス、こういうバランスをとるのが難しい状況にある中で、法律案はそれをうまく調整していると思います。 例えば、環境と経済ですが、沖合漁業などで船舶ごとの漁獲割当てを行う、それは環境に貢献する、保全に貢献する
○八木参考人 御質問ありがとうございます。 準備が整うかどうかという御質問ですが、二つの側面があると思います。 一つは、科学的な情報、科学的な準備が整っているかどうかというところにあると思います。このために、一定の漁獲があり、そして科学データが集まっている、こういう条件があって、かなり正確に漁獲可能量が算出できる、こういったところがまず一点条件になるかと思います。 もう一つは、それを、漁獲枠を利用する漁業者側の準備ができてい
○八木参考人 ありがとうございます。 漁獲量を制限をしながら漁家の所得を向上するということには、魚価、浜で水揚げされる魚の単価の向上が必要です。 これはなかなか難しいポイントだと思います。ただ、三つか四つぐらいやり方が存在していると考えます。 一つは、製品価値を、品質を向上させるということです。 例えば、静岡県の駿河湾のサクラエビは、漁獲管理を厳しくしておりますが、同時に、冷蔵、温度の低い場所でサクラエビを陸揚げ後保存す
○八木参考人 ありがとうございます。 御質問の趣旨は、労働力の移動ですとか、あとは市場の側面が今回の法律案でどのように改善されるのかという御趣旨だと思いました。 この労働力につきましては、はっきり言いまして、漁業だけの側面で対応するのは限界があるように思います。ただし、今回の法律案では、沖合の船を大型化させる、そういったことも規制の緩和の一環として盛り込んでおりますので、居住環境が向上して、若い船員が集まりやすくなるという効果も
○八木参考人 ありがとうございます。 御指摘の点は、二つ論点があると思います。漁獲規制をしていないので海の魚が減っているという論点が一つと、海の魚が減っているので漁獲量が下がったという論点と、その二つがあると思います。 まず前者です。 これは、魚の量が減るのは、漁業だけではなくて、そのほかの要因もあります。例えば、鯨が食べる魚の量は漁獲の量よりも多いという論文があります。それに対する反論もありました。この反論は、鯨が食べる量
○八木参考人 適切であるかどうか、有効であるかどうかといった言葉は、国際交渉をした際の合意文書などでもよく使われる言葉です。その際は、各国は良識に従って、問題が生じた場合は誠意を持って解決するということになっております。これは国内の法律でも同じではないかと考えております。 具体的に今回の法律案では、沿岸漁業、免許の申請があったとき、あとは海区漁場計画を作成する際、こういった際は都道府県知事は海区漁業調整委員会などの意見を聞くことにな
○八木参考人 私は、日本の漁業の強みは、官民が一体となった共同管理であると考えております。 改革が漁業者の意見を十分に踏まえる必要があるという点は賛同いたします。この点で、プロセスが拙速ではないかという御意見があるのも承知しています。確かに、時間をかければ更に議論も深まり、現場の声も反映される可能性が高いというふうに考えております。 ところが、現在の法律案の第百八十八条には経過措置に関する規定もありますから、この点は配慮されてい
○八木参考人 ありがとうございます。 これは技術的なことも重要なんですが、それ以上に、信頼関係ですとかそういったことが重要だと思うんです。それで、適切かつ有効がうまく定義されていないと何か悪い状況が起こるのではないかという仮定は、それは信頼関係が余りないことを想定した議論じゃないかと思うんです。そういう中でどうやって信頼関係を醸成するかということが、議論といいますか、課題になると思います。 これは先ほど来、皆さん、きのう漁業者と
○八木参考人 今実施しないと何か不都合が生じるかどうかという御質問だったと思います。 私は欧米の研究者と議論する機会が多いんですが、その際に、日本の水産資源の管理の目標は何か、書いたものが見当たらないのでよこしてくれという質問がよくあるんです。今回の法律案では、農林水産大臣が資源管理の目標などを含めて資源管理基本方針を定めることになっています。こういう外国人の研究者の質問にも的確に返答できると考えています。 そうすると、例えば、
○八木参考人 ありがとうございます。 消費者がおいしく、安く、安定して水産物を消費できる、あとは、漁業従事者が安心して従事できる、こういうことは大変重要なことだと思っております。これは、何のために漁業を行っているのかという重要な問いかけにもなっているんだと思います。 そういったことをしっかり踏まえながら今後とも政策を行っていただく必要があると思うんですが、今回の法律案につきましては、例えばIQ、個別割当て制度などを導入しておりま
○八木参考人 遠洋漁業というのは、日本の漁船が外国の漁場に入って行うものですから、今回はちょっと省いてお話をしたいと思います。 沖合漁業は、日本の二百海里内あたりで操業するものです。そうしますと、すぐ日本の二百海里の外に外国の漁船が最近たくさん来て操業をしている状況があります。ですから、資源管理を行うにしても、資源の状況を科学的にしっかりと情報を得て、それで管理を日本国内でして、その同じ状況を外国にも求めていくという対応が必要になる
○参考人(八木信行君) 沿岸漁業の場合は比較的浅いところで行いますので、ですから、瓦れきの撤去も面積の、湾内ですとか湾の外の比較的狭いようなところかと思います。ただし、沖合漁業はかなり沖合に出まして、トロール船、底引き網で魚を捕る漁業があるんですけれども、そういう漁業をいたします。その操業海区というのは非常に広い海域に及んでおります。ですから、全てを含めますと、とても一年ですとか二年などでは済まないんだと思います。三年又はそれ以上の期間
○参考人(八木信行君) 協業化ですとか、そういった議論がございます。私はそれは肯定的に受け止めております。 例えば、漁船を公的な資金で建造したものをリースをする、漁業者が建造するのに資金を渡して、それを漁業者が使っていく、そういったもの、スキームですとか、あとは、漁業を行うためにいろいろなコストが掛かりますけれども、その立ち上げのコストにつきましても協業化のような中で負担を国がしていくというような仕組みはこれは効果があると思います。
○参考人(八木信行君) おはようございます。 東京大学の八木信行でございます。着席させて、続けさせていただきます。 私は、大学で日本や外国の水産業を対象に、その経済などを研究をしております。その際、人間の活動には、経済面、社会面、環境面、それぞれに関心を払う必要があるというふうになっておりますが、この三つはあちらを立てればこちらが立たないというような関係になりがちでございます。例えば経済に力を入れ過ぎると環境保全がおろそかになっ
○参考人(八木信行君) ITQといいますのは譲渡可能な個別の割当てでございまして、その割当てを漁業者個人又は漁船個別に配分をすると。それを売り買いをすることで効率の悪い漁業者はその場から退場して効率のいい漁業者だけが残り、そういうメカニズムを通じまして競争力のある産業になると、そういう議論がございます。 ただ、私が今回申し上げましたのは、経済だけではなくて、社会、環境、この二つの要素、合わせて三つのトリプルボトムラインと呼んでおりま
○参考人(八木信行君) 特区をつくりまして何を規制を撤廃するかというところが焦点になるかと思っております。例えば、これが漁業権を撤廃して、そして民間企業をそこに参入しやすくするというような話でありますと、やはり先ほど私が申しましたITQの議論に通じるところがございます。経済効率を求めようとしますと、社会の公平性、そういったものが失われるという、そういう、あちらを立てればこちらが立たないという状況に陥りがちでございます。 したがって、
○参考人(八木信行君) ただいま鶴保先生が御紹介していただきましたマーシャルの件ですけれども、これ、実は私、存じ上げておりません。 ただ、一般的に申しまして、マーシャルだけではなくてよその国の、EEZと申しまして、経済水域と呼んでおりますけれども、その二百海里水域のことでございますが、ここに入るためには入漁料を払いながら入漁しているという実態があります。ですから、その入漁料を免除するというようなオファーがあるということは大変有り難い
○参考人(八木信行君) 私は直接聞いておりません。私のところによく入ってくる情報はまだ初期段階の情報で、日本は大丈夫かですとか、どの程度の被害があるのかという日本の被害状況を聞くような問合せはかなり来ておりますけれども、日本に対して損害賠償をするというような話は私には届いておりません。
○参考人(八木信行君) モニタリングを的確に行いましてその情報を隠さず伝えるということは、風評被害を防止する上でも大変重要だと思っております。 それで、モニタリングの体制なんですが、私が聞き及んでいる限りにおきましては、この放射性物質を研究する研究者の数自体が日本で足りないと、特に水産に関係している研究者でそれを専門とする人は余り、数えるほどぐらいしかいないという状況であります。そういう中で今回の事故が起きまして、その研究者はモニタ