法務委員会
○和島参考人 通算しないということは、法律の明文は知りませんが、法務省の何か内規というようなものではないでしょうか。
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発言数 53件
初発言日: 1954-04-27 / 最新発言日: 1979-06-05 / 1 ページ目 / 全体 3ページ
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○和島参考人 通算しないということは、法律の明文は知りませんが、法務省の何か内規というようなものではないでしょうか。
○和島参考人 従来の再審の取り扱いは、新規、明白な証拠というのは、新たに発見した証拠だけで無実だというはっきりした証拠でなければいけないというのが、これまでの裁判の実際だったわけです。 ところが白鳥決定では、これまでの証拠と新たに発見した証拠とをあわせて総合的に判断すれば新規、明白な証拠になるという程度でいいんだ、それも合理的な疑いを差しはさむ程度になればいいのだというのが、白鳥決定の本筋だと思うのです。その範囲でいいと思います。
○和島参考人 伝聞という専門用語が出ますと、ちょっと議論が複雑になって、簡単には答えられないのですが、しかし先ほど申しましたように、これまでの証拠と新たに発見された証拠とを総合して、一つの新規、明白と思われる証拠になればいいのだということになると、ある程度情況証拠も入っていいということだと思うのです。ですから新規、明白の意味が、白鳥決定で言うように、これまでの証拠と新たに発見した証拠とを総合して、無実と思われることが合理的な疑いを提出す
○和島参考人 和島でございます。 およそ世の中に、無実の罪に泣く人ほどの悲惨はないと思います。弁護士として多年再審事件に関与してきました私は、あの人、この人のことを思い浮かべながら、このことを痛感せずにはおれないのであります。 昭和の巖窟王と喧伝された吉田石松翁は、五十年目に再審が認められ、無罪となりました。この五十年の彼の人生はどうであったでありましょうか。 また、これは私も直接弁護人として関与した事件でありますが、一昨年
○和島参考人 見込み捜査はいかぬ、自白中心はいかぬというのは、表の看板にすぎないと思います。 私は、約五十年近く特に刑事裁判に関与してまいりましたが、弁護士として一番問題になるのは、この科学捜査が実際には行われておらない。見込み捜査に始まって、捜査官が、わしの勘であいつだと思うとなると、ひたむきに自白を追及する。これは自白を追及することが捜査の第一の要請だということは、現職の検事が法務委員会なんかで、たくみな言葉ではありますが検事を
○和島参考人 先ほども申しましたが、科学捜査でなければいけないというのが、今日の社会的な共通の理念だと思いますが、残念ながら現実は、いま指摘されましたような見込み捜査が横行しておる。それから、捜査には自白が第一だということで、まず自白をさせて、そしてその自白の裏づけを捜す。憲法では自白は証拠にならぬという理念、刑事訴訟法が現に具体的に自白についての証拠価値を否定する明文を備えておりますが、現実はそうでないということが一番大きい問題だと思
○和島参考人 ここでは細かな法律論を闘わすより、まず実際の問題から御考察願いたいと思うのでありますが、現在、冤罪事件で再審になったり再審開始されたりする事件の大半は、別件逮捕を理由にしております。 御承知のように、刑事訴訟法では二十日以上の勾留は許さないのでありますが、現に問題になっております重大な事件で、先ほど言いました財田川事件の場合を見ますと、強盗傷人事件、これは素直に認めて起訴されて裁判が進行しておったのでありますが、この問
○和島参考人 いまの御質問の趣旨は、数字でこれだけの裁判官はどうというようなことは証明できない数字であります。 しかし、私は二つのおもしろい例を皆さんに申し上げて、後は皆様の御判断に任せたらいいと思うのです。 戦争中私は、尊属殺人、戦時強盗殺人という、親を殺したという事件で起訴された事件を担当しましたが、これは無罪になりました。それは控訴できない時代で、上告しかできぬという時代で、大審院へ上告しましたが、大審院でも事実審理をやり
○和島参考人 未決の実情というものを考えると、御指摘のように、当然通算さるべきものだと私は考えております。 これは法務省の解釈はいまだしでありますが、国民的の良識といいますか、そういうものからもってすれば、当然通算さるべきものだと思うのです。これが控訴したり、いろいろやって裁判が長引いておれば、確定したときからでないと通算できないということになりますから、不服があっても控訴しない、上告しないということを心理的に強制することにもなりま
○和島参考人 まず、白鳥決定というものは、簡単に再審理由が広がったというふうに理解されておりますが、そのとおりだと思います。 しかし、あの内容をよくよくごらんになると、余りにも常識的なことなのです。これまで出ておった証拠と新たに出た証拠とを総合して、新規、明白と思われる証拠であれば理由になるという、これは皆さん、法律家でなかったらあたりまえなことじゃないかとおっしゃるような内容なのです。それから、再審についても疑わしきは罰せずの法則
○和島参考人 御指摘のとおりだと思います。 これも抽象論じゃなしに、実際問題として検察官というものは、法律家、学者の本を読むと必ず公益の代表者だというふうに言われております。しかし、その公益の代表者が果たして公益の代表者として行動しておるかということになると、ただいま指摘のようなことになります。 私が経験したことで一番極端な事例は、先ほど意見陳述の際に引用しました加藤新一翁の事件のときに、再審が開始されて公判になってから、私たち
○和島参考人 現在、その問題で一番痛烈な問題になっておるのは財田川事件、これは死刑が確定しておる事件で、恐らくあさっての決定は再審開始決定になるのだと思っておるのでありますが、一々内容を御紹介できませんが、その財田川事件で高松で再審の証拠調べをやっておるのです。 ところが、裁判所は、証拠調べに本人を立ち会わすことを承認したのでありますが、法務省の方では、移監する手続法がないから高松へ連れてくることはできぬというので、本人不在のまま証
○和島参考人 これも実際の例から申し上げますが、いま私たちがやっておる徳島事件で、いろいろ裁判所も中へ入って検察官と交渉しましたところ、膨大な未提出記録、これまで弁護人、被告人側に見せなかった膨大な記録が出てきまして、これが非常に有力な再審の材料になっております。 これが物語るように、記録というものは、無実を立証する再審の理由になる非常に有力な材料であります。しかし、これはどんな事件でも永久に、無限に保存しておけというのは言うべくし
○和島参考人 私は、いまの白鳥決定の範囲、また今日私たちもいただきましたが、広げる範囲は、いまの御提案の範囲でいいと思っております。 その範囲で運用していけば、画期的に再審問題が前進するんじゃないか。これを基礎に、すべての手続規定を整備すればいいというのが私の考えです。その意味では広げることになるかもしれませんが、理由としては原案のとおり賛成です。
○和島参考人 その問題について、私の実際に経験した実例から申し上げます。 現在、問題になっておる徳島事件というのに、第三次でしたか、第四次でしたか、朝日放送の記者が設営して、刑務所から出てきた富士茂子と決定的な証言をしている二少年を、大阪のある旅館で面接さしたのです。そしてその席上で二少年は、奥さん、わしは間違ったことを言うてえらい目に遭わして済みませんと謝ったのです。これを理由に再審請求したのです。ところが現行法にありますように、
○和島参考人 手続としては、証拠調べは公開の席でやるのがいいと思います。しかし現在の考え方では、再審制度には、刑事訴訟法上明文で公判手続を準用するという規定はないのです。それで書面審理だから、非公開でやるのが原則だという考え方が、現在の運営の実情です。 しかし、いやしくも証拠調べをするということの性質から考えると、公判の場合でも、公開の法廷で証拠調べをやることが、国民の審判に触れて非常に公正が担保されるわけですから、やはり再審におい
○和島参考人 実際、実務をやっておる観点から言いますと、誤判の一番の根源は、捜査官の法律無視だと思うのです。 先ほどもちょっと触れましたが、財田川事件で、目に一丁字とまではいかぬが無学文盲に近いと言われるような被疑者に、七千字にわたる手記を書かせておる。これは調べてみると本人は全然知らぬ。筆跡鑑定を求めても、これは本人の字でないというような結論が出ておるのです。だから、捜査官の捜査の方をはっきりというか、捜査の結果をチェックできるよ
○和島参考人 現在の控訴審は事後審ということになっておるのは御承知のとおりであります。 平たく言いますと、事後審というのは、一審にあらわれた証拠、記録にあらわれたところだけで判断する、きわめて特別の場合、限定的に証拠調べをやるというのがいまの法解釈、法の内容だと思います。しかし、実際は無実、無罪を主張するような事件では、控訴審ではある程度この証拠調べを認めております。認めておりますが、やはりいま言いましたような規定から見て、きわめて
○和島参考人 まず限度は、現在原案となっております程度には最低限度広げるか合理化しなければいかぬというのが根本だと思います。 そこで、先ほど言われました法的安定というのは、先ほどの意見でもちょっと言及しましたが、再審をなるべくやらぬという方向の人たちを理論的にバックアップしているわけなんです。そうやたらに確定した判決を動かすのは、法的安定を害するのではないかということにあるのでありますが、この法的安定というのはそもそも何かということ
○和島参考人 徳島事件の例はさっき申しました。 それから徳本事件の場合も、先ほど触れる余裕がなかったのですが、徳本事件の場合は、その真犯人が同じような事件を同じ時期に同じ場所でやっておるという、そういうことを一切無視して、ひたむきに真実発見の方向に進まずに徳本を真犯人に仕立て上げるために狂奔しておる。これは具体的に、いまちょっと資料を持ってこぬと無責任には言えませんが、この事件にかかわらず、筋としてそういうことが言えると思います。