憲法調査会統治機構のあり方に関する調査小委員会
○広井参考人 御紹介いただきました広井でございます。 このような機会を与えていただきましたこと、大変光栄に感じております。 それでは、私のお話は、お手元にございますかと思いますが、「日本の社会保障をめぐる課題」というレジュメに沿ってお話を簡潔にさせていただければと思います。 社会保障ということでございますけれども、きょうも年金の審議が始まったということで、この社会保障ということが、今、国民にとっての非常に大きな関心事になって
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発言数 30件
初発言日: 1997-04-22 / 最新発言日: 2004-04-01 / 1 ページ目 / 全体 2ページ
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○広井参考人 御紹介いただきました広井でございます。 このような機会を与えていただきましたこと、大変光栄に感じております。 それでは、私のお話は、お手元にございますかと思いますが、「日本の社会保障をめぐる課題」というレジュメに沿ってお話を簡潔にさせていただければと思います。 社会保障ということでございますけれども、きょうも年金の審議が始まったということで、この社会保障ということが、今、国民にとっての非常に大きな関心事になって
○広井参考人 まさに、今御質問にもございましたように、高度成長期の手段の選択という、ある意味では官僚主導の政策決定に比較的合った時代から、低成長の中で価値の選択という時代になっているかと思うわけでございますけれども、価値の選択の具体的な中身といたしましては、私は大きく二つの次元があると思っております。 一つは富の分配にかかわるもので、単純に言えば、高福祉高負担か低福祉低負担か。諸外国で、二大政党制の一つの基本的な対立軸になっている富
○広井参考人 憲法に寿命があるかというのは、非常に重要なといいますか、興味深い視点だと思うんです。 私も、その点について考えたことがあるわけではないんですが、基本的には、碓井先生も言われましたように、憲法だけが独立した形で社会、世の中に存在するわけではなくて、社会構造の変化といいますか、そういうものが基盤にあって、その上にそれを踏まえた形で存在しているものだと思いますので、憲法の寿命いかんというのも、それ自体で議論できる点というより
○広井参考人 これは私がお答えできるかどうかという内容の大きなテーマであろうかと思いますけれども、やはり政治のレベルでまず税の問題を回避しないといいますか、増税というようなことは、国民にといいますか、余り人気のよい提案にはならないわけでありますけれども、税の問題を、私自身は、例えば一定の福祉の充実のためには増税が必要だというようなことを受容できる市民、国民の意識といいますか、そういう成熟もかなり進んでいるのではないかと思いますので、そう
○広井参考人 二点ございましたが、後の社会保障と憲法とのかかわりについてまずお話しさせていただきますと、私、憲法の専門家では全く、それ以前に法律学の専門家でもございませんので、社会保障の視点からの発言になりますけれども、今の憲法というのは、これは言うまでもなく戦後アメリカの影響下につくられたもので、基本的な思想としまして、リベラリズムといいますか、個人の自由なり人権というのを基調に組み立てられている。ただ、二十五条という生存権、社会権と
○広井参考人 二点ございましたけれども、一点目の、レジュメの五ページにかかせていただきました図、私の時間配分のミスで飛ばしてしまいましたが、これは実は、先ほど、価値の選択は何かという永岡先生からいただいた質問と重なる、関連するものでございまして、これまでの、特にこれはヨーロッパを念頭に置いておりますけれども、政治の二大政党の対立軸というのは、ここの横軸といいますか、大きな政府か小さな政府か、積極的な財政政策、大きな政府か、市場にゆだねる
○広井参考人 先ほどもちょっとお断り申しましたように、憲法の専門家ではないので、なかなか的確なお答えとは言えるかどうかということで、社会保障の視点からのものになりますけれども、やはり私は、先ほど憲法とのかかわりということで一度お話し申し上げましたように、二十五条というのは、ある意味では両方解釈がとり得るといいますか、すなわちリベラリズム的な思想をベースに、今の憲法の体系が、積極的な社会国家、福祉国家というところまではうたっていない。片や
○広井参考人 基本的にそうでございます。つまり、一定以上の生活を平等に保障するという部分に公的な社会保障は力点を置くべきではないか。そういうことを考えますと、例えば、今、国民年金というのは、満額でもちろん六万六千円ではありますけれども、平均ですと、男性五・五万円、女性四・五万円というようなことで、これはあくまで平均ですので、かなりそれを下回る層がいるわけですが、そういった意味では、私はこれは非常に不足していると。むしろ基礎年金は税をベー
○広井参考人 まず、前半の消費税のことですけれども、私は、消費税が唯一の選択肢ではないにしろ、一つ社会保障の有力な財源ではないか。逆進性の問題は、生活必需品について非課税その他低減するなりして対応するべきであろうかと思いますけれども、一つの選択肢にはなる。かつ、例えば国民年金の保険料というのは定額ですので、逆進性は消費税以上に高いわけですから、それよりはむしろ改善されることにもなる。 企業負担につきましては、これは、法人税の水準とい
○広井参考人 教育に関してでございます。 これは、まず、社会保障との関係が非常に強くなっていて、社会保障と教育を区別すること自体がもう困難になっているという状況かと思います。 イギリスのブレアが、改革で重要なものを三つ挙げろといって、教育、教育、教育と言った話が知られていますけれども、社会保障というのはこれまで主に人生の後半にかかわるもので、教育は人生の前半というようなことで区別されて考えられてきたわけですけれども、今や失業率が
○広井参考人 これも、私も碓井先生以上に、恐縮ですが、十分なこの点についての知見を持っておりませんので、むしろちょっと課題として受けとめさせていただければと思います。
○広井参考人 今の点は、恐らく社会保障のあり方を考えるに当たって一番根底にある点だと思うんですが、私も実はその点をずっと疑問に思っておりまして、二年ほど前、一年海外研究に行ったときも、その点を一つ課題にしたんです。 やはり社会保障のあり方というのは、その国の文化や歴史に依存する部分がかなり大きくて、例えば、私がスウェーデンに感じたのは、文化という意味では、宗教的な背景、例えばスウェーデンの場合は、中世に教会などがやっていた事業、プロ
○広井参考人 まさに、御指摘されましたように、スウェーデンは九〇年代に非常に悩んで改革を進めて、これは、大きな枠組みで見ますと、先ほど各国の社会保障が接近ということを申しましたけれども、最も厚い公的な社会保障、福祉国家をやっていたスウェーデンですらといいますか、すべてを公的にというのではなくて、一定の効率性とか市場原理というようなものを社会保障の中に取り入れていく、そういう改革であるというのが基本であるかと思います。 そういう意味で
○広井参考人 このいわゆる空洞化というのが非常にゆゆしき問題であるわけですけれども、私はやはり、一番大きな理由は、基礎年金、国民年金の性格が余りはっきりしていない。三分の一税金で三分の二保険料というのは、つまり、これは保険なのか、若いときに積み立てたお金が年をとったら戻ってくるようなそういう制度なのか、それとも、今いる高齢者のために国民全体が税金で負担している制度なのか、その制度の趣旨が非常にあいまいであるというのが基本的な原因だと思い
○広井参考人 レジュメの二ページのところでございますが、これがやはり基本論になるかと思います。 やはり日本は、これまではBグループ、共助、やはり日本は文化的にも、家族や共同体、それから、会社も社会保障的な役割を果たしたと申しましたけれども、共助的なものを基本に置いてこれまでやってきたと思います。 ただ、これまではうまくやってこれたわけですけれども、会社も終身雇用というのから崩れて、さらに家族も三世代同居というようなことではなくな
○参考人(広井良典君) 先ほどの質問とは。
○参考人(広井良典君) 広井でございます。 私は、社会保障全体の今後のあるべき姿、そういった視点から今回の年金改正法案についてお話しさせていただければと思います。ほぼお手元にございますレジュメに沿ってお話をさせていただければと思います。 最初に、我が国の社会保障というものを全体として眺めますと、幾つかの特徴があろうかと思います。ここでは二点ほど指摘させていただければと思います。 一つは、混合型モデルとでもいうような社会保障と
○参考人(広井良典君) このアメニティーは、ちょっとこれは誤解を招きやすい図で、これは医療についてのお話でして、非常に広い個室であるとかそういった部分については医療の場合すべてを公的に賄う必要がないという意味で医療に関して使っている言葉ですので、差し当たって年金とは直接関係はございません。
○参考人(広井良典君) 発表のときにも申し上げましたように、まず現在の基礎年金水準は低きに失しているということが確かに言えるのではないかと思います。六万七千、四十年加入の場合はそうですけれども、平均すると五万円前後で、半数以上の人が五万円未満の年金ということでかなり過不足の不足の部分に該当すると。 それから、既にお話もありましたように、特にひとり暮らしの高齢女性が急増しているというような現状の中で、基礎年金をしっかりさせるというのは
○参考人(広井良典君) 二点に分けてお話ししたいと思いますけれども、まず現在の三分の一税、三分の二保険料ということ自体が非常に国際的に見ても奇異な、特殊な姿であります。これはどうしてこうなったかといいますと、基礎年金制度ができましたときに、当時は増税なき財政再建ということで、国民年金が破綻しかかっていたのを増税は一切しないで厚生年金の保険料で国民年金を救済する、こういうことで三分の一税、三分の二保険料という形がとられたわけで、老人保健制