憲法調査会
○武者小路参考人 武者小路でございます。きょう、参考人としていろいろ発言させていただきますことを、とても名誉に存じております。 忌憚のない話をというお話なので、かなり忌憚のない、もしかするととげのある話をするかもしれませんが、その点はあらかじめお許しいただければと思います。そうはいっても、そんなに乱暴なことは申しません。ただ、尊敬する幾人かの先生方のお名前を出して、それでわかりやすい話にさせていただきたいと思います。 きょうは、
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発言数 69件
初発言日: 1981-04-24 / 最新発言日: 2001-11-29 / 1 ページ目 / 全体 4ページ
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○武者小路参考人 武者小路でございます。きょう、参考人としていろいろ発言させていただきますことを、とても名誉に存じております。 忌憚のない話をというお話なので、かなり忌憚のない、もしかするととげのある話をするかもしれませんが、その点はあらかじめお許しいただければと思います。そうはいっても、そんなに乱暴なことは申しません。ただ、尊敬する幾人かの先生方のお名前を出して、それでわかりやすい話にさせていただきたいと思います。 きょうは、
○武者小路参考人 とても大切な御質問で、私なりにお答えさせていただきたいと思います。 このダーバンの会議には、日本国を代表して外務省の丸谷政務官が御出席になり、それで発言をされました。その御発言については、幾つかNGOで不満なところもございましたが、しかし、非常に立派な発言で、その趣旨の一番中心にありましたのが、先ほど申しました人間の安全保障ということでございました。人間の安全を保障するために日本はあらゆる努力をするし、ほかの国にも
○武者小路参考人 おっしゃるとおり、すべての国は自己中心的なところがございます。ですから、日本だけが悪いということは全くございません。ただ、すべての国は、それぞれの歴史的な事情の中で、やはり自国中心主義を乗り越える必要があると思います。 御指摘のように、日本人の労働者の生活を脅かされないようにすることがとても大事だと思います。しかし、その場合に、どこから脅威が来るかと申しますと、これはいわゆる不法入国労働者が脅威をもたらしているので
○武者小路参考人 意見はそれほど違わない、私の表現の仕方がまずいということかと思います。 私が、和が大事だということを申し上げましたが、まさに第二次大戦後の日本は、和をとうとしとしまして、そして同和対策というのは、まさに同和という、和をもってその中に部落民を入れよう、溶け込ませようという努力をしてきました。これは、日本の政府そして地方自治体も非常に努力をした。これはやはり和の精神、人間安全保障の精神というものが生きた一つの例で、私は
○武者小路参考人 おっしゃるように、日本人は今精神的バックボーンをもう一回立て直すべき時期に来ていると私も思います。 しかし、さっき申しましたように、それは昔のバックボーンそのままで、このグローバル化の中で日本人だけで固まるというバックボーンではなくて、お互いの安全を認め合う。だから、個人主義という形の人権思想ではなくて、和をとうとぶ。つまり、違う考え方、違う人種、違う民族、違う働きをしている、それをお互いに認め合って、それで和をも
○武者小路参考人 その点は、残念ながら先生と全く見解を異にしております。 私は、日本国憲法は日本だけが守るということは全くおかしい。むしろ、その主張をもとにして、国連を改革し、アメリカが一極支配的な形で安全保障をやってきている、その安全保障が非常に危険な状況にありますから、それをつくりかえるために積極的に日本が、アメリカ中心でない、地域の安全を守るための地域的な取り決めとかいろいろな措置を組み合わせる。 その出発点として、長期的
○武者小路参考人 私は、人間安全保障は日本国憲法の平和的生存権を創造的に展開した考え方であると理解しております。だから、同じだと思います、同じ枠で広がっていると思います。
○武者小路参考人 この点も先生と意見を異にしております。 それは、おっしゃるように非常に明るい面がテレビに映し出され、テレビというものは非常に偏っているという印象を持っております。つまり、今、全く泥沼にどんどん足を突っ込んで、勝った者が新しいアフガニスタンの国づくりをするといっても、ゲリラはどんどん地下に潜って、これから大変なアフガニスタンの情勢がずっと続く。それに対して日本もいろいろ援助をしなくてはいけない。だから、明るい面は表だ
○武者小路参考人 とても大事な御質問、ありがとうございます。 先生の御指摘で、私がはっきり言わなかったことをまず訂正いたします。 日本が人権でいい国であると申しましたのは、これは正確に言うと、自由権とか思想、言論の自由とか、そういう差別されていない国民にとっていい国だ。だけれども、差別がなくていい国だというのではなくて、差別が片一方ではあるということを言いたかったわけで、その差別をなくすための法律体系をつくるということはとても大
○武者小路参考人 御指摘のとおり、民と民の人権問題がとても大きくなっています。ただし、これは個人と個人ではなくて、企業と個人である場合が非常に多い。あるいは企業と関係のある人と関係のない人、あるいは大企業の人と中小企業の人、あるいは工業の人と農業の人、そういう力関係が、グローバル化とともにバランスが非常に悪くなってきて、どんどん大企業が中小企業をつぶすとかそういうことが起こっている。 そこのところで起こっている人権問題というのは、こ
○武者小路参考人 おっしゃるとおり、国家安全保障はその背後に力がありますから、人間はそんな力がないから、やはり力があるものが勝つ。 その場合に、しかし、国の安全保障といっても、結局は国の中で一番力のあるアメリカの安全保障というものが全世界の安全保障の中心に今なってしまっています。それを小さい国がみんな認めるのか、あるいは日本みたいな割に大きい国が認めるのか。そういう国家安全保障同士の折り合いをつけるときに、人間というものを出して、そ
○武者小路参考人 私も先生と全く同意見です。国家安全保障と人間安全保障を対立させるということは全く無意味だと思います。むしろ、人間の安全ということを基準にして国家安全保障政策を立てる、国家安全保障の基準に人間を中心にするということが大事だと思います。 人間といってもいろいろな人間集団でありまして、結局、アフガニスタンの問題も、国家の安全ではなくて、タリバンがいなくなった後のいろいろなエスニック集団の安全、人々がどういうふうに自分たち
○武者小路参考人 反テロ戦争は非常に複雑な戦争で、幾つもの原因、結果が組み合わさっていると思います。 その中の一つとして、アメリカがタリバンとあそこの石油のパイプラインについて秘密交渉をずっとやってきていたのが、七月ごろに決裂して、それでアメリカはタリバンをやっつけるという決定を七月ごろから下していたという話が、これはフランスの新しい本に出ていますけれども、そういう側面もある。だからといって、テロがいいというわけじゃ全くありません。
○武者小路参考人 とても大事な御質問でございますが、広げた方がいいか厳しくした方がいいかということではなく、両方組み合わせるべきではないかと私は思います。 その一つの具体例で、今研究していることですけれども、例えば、フィリピンからの女性の移住について、エンターテイナーとしての資格を持てば、その資格で日本に来て六カ月あるいは一年間滞在して仕事ができることになっています。これは、一九七三年にマルコス政権ができて、それでやっと、アメリカが
○武者小路参考人 今、一番極端な例を申し上げてしまいました。 おっしゃるように、いわゆる不法入国者もいれば、いわゆる不法滞在者もいれば、いろいろな形で日本で仕事をしている人たちがいる。その場合に、二つのことをちゃんとはっきり分けて考える必要があると思います。 つまり、その本人をどう取り扱うかというときに、幾らいわゆる不法に入国をしても、その人は、基本的な人権は人間である以上みんな持っている。だから労働権も持っている。ですから、労
○武者小路参考人 確かに、紛争が起こってしまったところで、命を失いそうな人たちの命を守ることは人間の安全保障の一番大事なことだということは、先生のおっしゃるとおりだと思います。 ただ、政策として申しますと、なぜ紛争が起こるのかという、その紛争を未然に防ぐ、そういう意味での社会発展ということが大事で、例えば戦後の復興の問題になりますけれども、アフガニスタンでこれからもゲリラ活動が出てきまして、村人が脅威にさらされる、それをどうするかと
○武者小路参考人 人権は絶対的です。ただ、人権政策をどうするかというときにはいろいろな別の要素が入ってくる。 ですから、私は、部落差別が部落を一番下に置くという形で起こった、これは研究者として、歴史的にそうだったということを言っているので、それは人権としてよかったとは全く思っていません。ただ、それを普通の日本人は全然意識していない。意識していないけれども、やはり下に人がいるから自分たちは中産階級だということで天皇のもとでまとまる、そ
○武者小路参考人 先生の御指摘は、日本が単一国家であるというお話は、単一国家であると日本国民の大部分が信じ込んでいるという意味での単一国家であって、本当は単一国家ではない。そこに矛盾があって、そこのところに差別の問題が生ずるし、そこのところにNGOで多文化探検隊が出てくる。だから、そこのところで、単一だと思い込んでいることをどう乗り越えるかというのが日本の課題。 アメリカにはそういう課題はない。だから、むしろアメリカの方がずっと日本
○武者小路参考人 今の先生の御指摘、とても大事なので、一つだけつけ加えさせていただきたいと思いますけれども、人間の安全保障というときに、日本では豊かな人たちの安全をどう守るかということの方が大事になっているところもありまして、そうではなくて、一番安全を脅かされているところから安全を守るというのが人間の安全保障の非常に大事な原則だと思います。 その場合に、やはり御指摘のように、アフガニスタンの弱い立場にある人たちの問題があります。その
○武者小路参考人 かなり乱暴な意見を持っているので、乱暴な意見を申し上げます。 アメリカがテロ対策あるいはテロ戦争をやっているのが本当に人間のためになるのであれば、私は、日本は全面的にそれに賛成し協力すべきだと思います。しかし、アメリカがやっていることは、本当は、自分の国の利益とか自分の経済が危うくなってしまったことをどうにかバランスをとろうとか、それは、やるのは国益の立場から当然ですけれども、そういういろいろな計算があるということ