法務委員会
○田上参考人 本日は、刑事補償法の改正につきまして、政府案とそして社会党の方が出されました議員提出の法案につきまして、簡単に、考えておりますことを申し上げたいと存じます。 初めに、憲法十七条と四十条の事柄でございますが、十七条は国家賠償に関する規定でありまして、四十条が本日の刑事補償に関する規定でございます。この二カ条は、ともに法律の定めるところによって刑事補償あるいは国家賠償の請求権を認めるという規定でございまして、法律によってど
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発言数 119件
初発言日: 1955-07-01 / 最新発言日: 1973-04-13 / 1 ページ目 / 全体 6ページ
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○田上参考人 本日は、刑事補償法の改正につきまして、政府案とそして社会党の方が出されました議員提出の法案につきまして、簡単に、考えておりますことを申し上げたいと存じます。 初めに、憲法十七条と四十条の事柄でございますが、十七条は国家賠償に関する規定でありまして、四十条が本日の刑事補償に関する規定でございます。この二カ条は、ともに法律の定めるところによって刑事補償あるいは国家賠償の請求権を認めるという規定でございまして、法律によってど
○田上参考人 三つの場合分けておっしゃいましたが、まず無罪の場合、裁判官が無罪の判決をした場合でありますというと、これは、私は御提出になっております法案のように、非拘束の期間についての補償に反対ではございません。ただ問題は、そうなりますと、やはりちょっと、条件ということなんでございますが、たとえば被告人の側で不当に訴訟を遅延させたような場合はどうか。最近は必ずしもこれは被告人というわけではなくて、あるいは弁護人ということではなくて、裁判
○田上参考人 御指摘のように、第一点の外国の憲法は私も正確に調べてまいったわけではございませんが、非常に少ないというふうに聞いております。ただ先ほど申し上げましたことに関連いたしますが、四十条の刑事補償並びに十七条の国家賠償の根拠規定になるものはいずれも基本的人権の保障とは関係がないというのが憲法学のほうの通説でございまして、これは人類普遍の原理であり、いかなる時代、いかなる国家においても本来認めらるべきものというのが人権の考え方でござ
○田上参考人 私は、いまの具体的な御質問に対しましては、確かにBさんといいますか、最高裁判所で無罪になったその被告人につきまして、補償がAと同じであるということは、少しバランスがとれないような感じもするのでございますが、しかし結論は、非常にむずかしくなりますけれども、初めに具体的には、だから金額どうこうということもございますが、私の補償についての見方を若干先ほど申し上げたわけでございまして、一つは、精神的な損害という、苦痛ということが、
○田上参考人 私がそれをうっかり申してしまいましたのでたいへん失礼になったと思いますが、私が先ほど申し上げましたように、民事訴訟の場合でありますと、原告が勝てば被告が訴訟費用を負担する、被告が勝つといいますか、原告が敗訴になれば今度は原告のほうで訴訟費用を負担するという形のものがございます。 これを刑事訴訟のほうに当てはめてみますと、確かに無罪になったということは国、検察官側が負けたということでありまして、そういう意味では、検察官が
○田上参考人 そういうことを申し上げました。その意味は、繰り返しになりますが、つまり憲法四十条というものの性格が、そういう中で、社会生活保障のような生存権的な基本権でないという判断でお答えを申し上げたのでございます。
○田上参考人 なるべく簡単にという御指摘でございますし、私も率直に申しますと、ただいまの裁判が非常におくれた、私は、これは刑事事件に限らない、民事、行政事件についても同様の問題があると思うのであります。これは全体として重大問題であって、もし裁判を受ける権利が憲法で保障されておりましても、実際に裁判が確定するまでに非常な期間がかかるということになりますと、憲法三十二条の権利もほとんど無意味なものになってしまうのみならず、これは人権の一般の
○田上参考人 私もその点はそのように考えます。ただ、これはまた長くなって恐縮ですが、その補償請求権は故意過失を問わず認められる、こういうことを考えているのでございますが、いまのお話でありますと、裁判官が具体的に補償金額をきめるときの裁量として一つの判断の参考にする、参考というか、基準の一つに数えているということでありますと、ちょっとこれは補償を請求すること自体とはまた別の次元ではないかと思うのですけれども、私はそのいまの御指摘の条文は削
○田上参考人 御指摘のとおりでございますが、私が生活の保障の意味でないと申し上げたのは、直接の違法な行為によって、加害行為によって損害を受けたその損失の補てんというだけでなくて、生活となりますと、直接の損害は少なくても将来その人がまともに社会生活を営むために必要な費用、それがちょうど生活保護のような含みがございまして、そういうものまで補償するかどうかという点で、そこまでは考えないということを申し上げたわけでございます。 御指摘の財産
○田上参考人 私のお答え方が少しことばが足りなかったと思いまして、その点はおわびいたします。 私が申しましたのは、憲法に書いてある抑留または拘禁を受けた者がその後に無罪の裁判を受けたときには補償を請求することができるという、その限度においてはむろん憲法の要求でございまして、なぜ世界にあまり例のない規定が憲法に入ったかといえば、御指摘のように過去の経験から考えられるわけでございます。 つまり、過去においてそういう刑事補償の必要が御
○田上参考人 これも私のことばの足りないことをおわびいたしますが、結論はいま御質問になったとおりで、私も同じ意見でございます。つまりもう一度、訂正になるかどうかわかりませんが、私の先ほど申しましたのは、普通の民間人、私人の行為であれば、われわれがそれを犯罪として抵抗することができる場合であっても、公務員の公務の適法な執行であれば、つまりそれに対しては抵抗できない。端的に申しますと、刑法の九十五条、公務執行妨害罪は合憲であるという程度の意
○田上参考人 そのとおりでございます。つまりそういう意味におきましては、最後の、だれが犯人であるかというふうなことは、実は人間として正確に判断する自信はだれも持っていないと思うのでございますが、それでは答えになりませんので、憲法の答えは、御承知のように、裁判官が訴訟の審理を尽くした上で判決をすれば、それが、再審というような問題もございますけれども、それでもまだ誤判、誤った判決もあり得ると思いますが、しかし、一応われわれ国民としてはそれに
○田上参考人 お答えをいたします。 第一点の三万円の罰金でございますが、今日は過料のほかに行政上の――秩序罰ということばは、学問的にはことばづかいがいろいろございまして、過料ということを秩序罰というふうに、内容ではなくて、むしろ刑罰の罰、処罰の形式についてそういうことばを使う場合があります。しかし、私どもは、先ほどから御質問もおそらくそのように伺っておるのでございますが、実質的な違法性よりも、形式的な手続の上において渡航先を追加しな
○田上参考人 これは、先ほどから申しておりまする旅券の制度が、憲法十三条の国民の権利、生命、自由その他の権利を国家が尊重しなければならない、最終的に国民の生命、自由保護の責任を負うということから、条約を結んでおる国々の場合には、比較的にその責任を果たすことが容易であり、相手国との間の条約上の権利義務がございますから、そのほうからこの保護についての裏づけができるわけでございます。また、承認関係国との友好を促進するというふうなことも、これも
○田上参考人 御下命によりまして、旅券法の改正法案につきまして、簡単に意見を申し上げたいと存じます。 第一は、旅券とは何か、旅券の法律学的な意味でございます。これは国家による自国民の国籍の証明ということが第一の意味でございますが、同時に、在外邦人、海外にある国民に対しまして国家の一般的最終的な保護の責任がある。この保護をするために、必要な限度において海外渡航に規制を加える、こういうものでございます。この点は、憲法第十三条に、一般的に
○田上参考人 御質問、まことにごもっともでありまして、私が承認関係国、未承認国と申しましたのは、たぶんそうなるだろうというふうなことで申し上げたのであります。別に法案に書いてあるわけではないと思います。 ただ、ただいまの御質問にお答えしなければなりませんが、海外渡航の自由、あるいはこれは広い意味において旅行、居住移転の自由にも結びつくものでありまして、人権の一つであることは当然でございます。しかし、その人権であるがゆえに無制限、いか
○田上参考人 順序はちょっと正確でございませんが、最後に御指摘になりました、裁判所の救済、訴訟上の救済があるから拡大解釈もそれほど問題にならないというふうに申し上げたといたしますと――そういう意味でお聞きいただいたといたしますと、直すことをお許しいただきたいと存じます。 むろん、法律学の議論として、権利の乱用は違法である。でありますから、乱用にわたってならないことは当然でございます。あとになって裁判所が判決で取り消せば、それで関係当
○田上参考人 お答えをいたします。 ただいまの御指摘の事実は、私よく存じません。で、もしそういう事実であるとすれば、私もはなはだ不合理があるというふうに考えるものでございます。一つは、先ほどちょっと私申しましたように、この罰則はむしろ秩序罰的な、秩序犯というか、行政上の秩序犯ということであって、つまり、届け出を怠った。あるいはいろいろなほかの許可制の場合にも、許可の手続をとらなかった場合、実際に実質的には社会の一般公衆に不利益を与え
○田上参考人 その申請を受理しないということは違法でございますが、ただ、私もその点細目の規定を存じませんけれども、その申請にあたって、添付すべき資料なり文書が――むろんそれはおそらく外務省令か何かの規定にあると思うのでございますが、それが発給の審査に必要な限度、無用、無意味な多数の書類、同じようなものを何通も出すということは理解しがたいのでございまして、審査に必要な限りにおいて申請者がその書類を用意すべきである、かように見るのでございま
○田上参考人 私もどうもそういう点の知識がないものですから……。おっしゃるようにできるだけ――先ほどもお答えいたしましたが、国益あるいは公安を害する方というようなことが法文にございますが、審査をするのに必要な書類、手続ならばやむを得ないと思いますが、そうでない限りは――そうでないというのはおかしいですけれども、特に必要でなければ、できるだけそういう書類なり手続は簡単にして、すみやかに旅券を出す、あるいは出さない――出さないという場合もご