交通安全対策特別委員会
○田尻参考人 私は、二十二年間海上保安庁に在籍しまして、いろいろな事故を扱ってまいりました。特に四日市の石油港湾では本当に冷や汗の出る思いもいたしました。その生身の体験から、ここにおられる参考人もいろいろ立場は違うと思いますけれども、私自身は、やはり安全を守るということは、よほどのシステムあるいは法律、法的な規制というものが整備されていないと、個々の注意に依存したりあるいは個別の単なる指導に寄りかかっていては防げないという実感を得ました
日本の国会議事録 全文検索
発言数 59件
初発言日: 1975-03-04 / 最新発言日: 1988-11-02 / 1 ページ目 / 全体 3ページ
発言データをコピーしてAIに貼り付けると思想・価値観・主義主張などの分析ができます
※AIによる分析結果は必ずしも事実とは限りません。正確な判断はご自身でお決めください。
○田尻参考人 私は、二十二年間海上保安庁に在籍しまして、いろいろな事故を扱ってまいりました。特に四日市の石油港湾では本当に冷や汗の出る思いもいたしました。その生身の体験から、ここにおられる参考人もいろいろ立場は違うと思いますけれども、私自身は、やはり安全を守るということは、よほどのシステムあるいは法律、法的な規制というものが整備されていないと、個々の注意に依存したりあるいは個別の単なる指導に寄りかかっていては防げないという実感を得ました
○田尻参考人 私どもの反省を申し上げますと、東京湾の問題といいますと、従来ややもすると汚れの問題を中心にしてまいりました。しかしながら、東京湾の海の安全という問題が最近非常に大きく叫ばれるようになりましたが、東京湾の海の安全といいますのは、何といいましても、タンカーが一たび事故を起こしたならば油で覆われて爆発火災に至るおそれがある、そういうことを考えますと、東京湾のもう一つの問題がほとんど見忘れられていたのではないかという反省をしており
○田尻参考人 率直に申し上げさせていただきますと、当初、東京湾横断橋といって全部橋をかける計画が建設省の監督のもとに発表されました。そのときに、私たち海事関係と言ってもいいと思いますが、ほとんどがこれに対しては大変な危惧を持ちました。これは単に海事関係者が危惧を持っただけではございません。私たち非常に驚きましたのは、昭和四十九年に監督官庁である関東地方建設局の報告書「東京湾船舶航行調査報告書」の中に、一言だけ申し上げますと、東京湾の船舶
○田尻参考人 私は大変困ったものだと思います。もう既に四つの基地をつくってしまいましたのでさほど名案というのはございませんけれども、一つだけ端的に申し上げたいことがございます。 それは、LNGタンカーが荷役中に、タンクが半載の状態になったときに、もしも台風や暴風がやってきまして沖合に避難をした、そしてそこで船が動揺した。そのときに、学問的にはまだはっきりしていない部分もございますけれども、ロールオーバーといって爆発が起こるということ
○田尻参考人 私、四日市海上保安部におりましたときにこの点は大変苦労いたしました。といいますのは、消防法は各石油企業の岸壁まででございまして、そこから突き出した桟橋とか海上の桟橋には及ばないのでございます。したがって、法的には消火器も備える義務がないということで、この点の指導を大変苦労しました。特に石油港湾の中でタンカーが事故を起こしましたときに、受け入れ企業であっても消防船を持たないわけですね。海上保安庁の船だけではどうしようもないわ
○田尻参考人 野呂さんと違ったことを言うつもりはありませんが、現場の行政官としては行政指導というのは歯がゆいですね。なぜかというと、企業の責任者によっては行政指導と法の規制とを明確に区別して、行政指導は守る義務はないんだ、一応の指導だから、そういう受けとめ方をするという企業も結構ございます。私は、四日市ではそれで苦労しました。例えば、行政指導の一つとして石油桟橋の安全距離というのがございます。これは行政指導でございまして、海上保安庁の内
○田尻参考人 海上保安庁におりましたOBとして感じますことは、海上保安庁に対して余りにも負担が大き過ぎるということは言えます。といいますのは、単なる交通規制とかあるいは事故が起こってから駆けつけて始末をするという段階を東京湾は通り越していると思うのです。とにかくでっかい船がどんどん入ってきて錨地も足りないような状況で、そして港はどんどんつくられて、島はこれからあちこちにつくられるというような状況の中で、ただ交通規制だけで事故を防げという
○参考人(田尻宗昭君) 東京湾の危険の状況についてまずお尋ねですが、例えば日本海難防止協会という大変権威のある海の専門機関がございます。ここの報告書の中に、浦賀水道は幅が七百メーターである、しかしながら年々タンカーが大型化してきまして、その七百メーターの幅に現在のタンカーの操船能力は超えていると。 例えば二十万トンタンカーでは、かじをいっぱい切りましても一千メーターの旋回幅が要ります。例えば、ラッシュ時には前後にもう船がひしめいて走
○参考人(田尻宗昭君) 私の感想としましては、ただいまの谷先生の御意見は、それはそれとして一般的には私は同感できる部分がございます。しかしながら、それには条件があると思うんです。例えば非常に制約されていないかなり余裕のある水面で航路障害物に逆に交通の流れを、例えば中央分離帯と言えば非常によくわかると思いますけれども、道路の中央分離帯のような役目をさせて、そうして北へ行く船と南へ行く船を右側通行させるというようなことはあり得ると思うんです
○参考人(田尻宗昭君) 海上保安庁二十二年間の経験をもとにいたしまして、若干の御説明をさせていただきます。 東京湾の現状は、御存じのとおり京葉、京浜二大コンビナートが立地いたしまして、日本の工業出荷額の約三割、日本の原油輸入量の四割という大きなシェアを示しております。当然のことながら、こういうような工業地帯に入ってくる船が大変過密になってまいりました。我が国最高の過密と言っても過言ではないと思います。例えば昭和五十七年、浦賀水道の出
○参考人(田尻宗昭君) 私は、基本的には、もうこれ以上東京湾の水面を減少させるような計画には原則的には賛成できません。しかしながら、比重が全然違います。といいますのは、東京湾の中で、さっき谷先生もおっしゃいましたけれども、川崎、横浜の沖合が最も過密でございます。これはもう圧倒的にあそこに集中している。なぜかなれば、川崎港は日本でも恐らく最高に油の受け入れの多いところでございます。横浜港は日本で神戸と並んで最も国際的にも大きな港、つまり京
○参考人(田尻宗昭君) 大体承知しております。 しかしながら、四十九年の報告書は、一部修正はされたものの基本的には非常に正しいと思っております。なぜかなれば、それぞれに使われたデータは建設局の報告書が独自に打ち出したものではなくて、その前から日本海難防止協会がつくったようなデータ、例えば船が走錨して乗り上げることを防ぐためには、いかりを入れる場所はそういうような湾岸や橋から二マイル、つまり三・六キロ離しなさいというようなデータ、ある
○参考人(田尻宗昭君) 評価はしておりますけれども、根本的なことは変わっていない。つまり、東京湾の避難錨地が現在でも足りない、それを減少させるという点は変わっていないということを申し上げております。
○参考人(田尻宗昭君) 東京湾というところは船舶の避難錨地としては、数を減らしてそしてそこに入ってくる船舶の大型船舶に一つの歯どめをかけるならば、東京湾は非常に静かなところでございます。したがって、錨地としては必ずしも悪いとは申しません。 しかしながら、非常に大事なことは、東京湾は南風が非常に強く吹くという特性を持っておりますから、船舶はともすればいかりだけで台風や暴風雨には頑張っているわけですけれども、そのいかりというのは現在必ず
○参考人(田尻宗昭君) 同感でございます。ただ、一言申し上げるならば、そういう東京湾の海の安全対策の総合化、総合対策の確立ということは、言うべくして非常に私は難しいと思います。私は海洋人の一人として、残念ながら日本は海洋国家としては恥ずかしいほど海洋政策はおくれておると思います。 これはもう時間がありませんから一々申し上げませんけれども、私たちは現場でそれを痛感し続けてまいりました。その意味では、この東京湾の海上の総合安全対策を確立
○参考人(田尻宗昭君) 大体そのようだと思います。 もう一つつけ加えますと、今まではようやく船舶同士はかわしていたんですが、そこへ一つの航路障害物ができることによってその流れがどこかにやっぱり圧迫をされます。そこで心配するのは、大型船と小型船が同行、並行して走る場合に、吸引作用と言いまして小さい船の方がぐっと引きつけられるということがあります。ですから、そういう現象が起こらないような配慮をしなければいけない。恐らくそういうことは危険
○田尻参考人 私は、前職の海上保安庁の現場の体験を通じまして、巨大タンカーが一たん事故を起こして大量の油を出したならば取り返しがつかないという問題につきまして、その問題点を若干申し述べてみたいと思います。 現在、海上保安庁では海洋汚染防止法とかあるいは海上交通安全法で懸命にこのタンカーの油の対策を立てておりますけれども、何分にも海洋汚染防止法は不法排出を規制する、あるいは油が出た後の処理をする、また海上交通安全法は限られた航路の中の
○田尻参考人 ただいまの御質問の趣旨は、災害が発生した場合の船長の責任はどうかというお尋ねだと理解しましたが、よろしゅうございますか。(田畑委員「はい」と呼ぶ) 船舶が海上において事故が発生したならば、申すまでもなく第一義的に船長の責任であることは論をまたないわけです。たとえば、先ほど申しましたアモコ・カジス号事件でも、刑務所に入れられているのは船長であります。 しかしながら、先ほど私が申し上げたのは、船の海難の原因というものは
○田尻参考人 私、四日市の海上保安部で一番苦労したのがこの点でございます。といいますのは、消防法は海岸線から内陸だけにしか適用できません。したがって、非常に端的に言いますと、海岸線から海に突き出した桟橋にはもう消防法が適用できないわけです。したがって、極端に言いますと、この桟橋に消防設備がなくても違法ではないわけです、もちろん行政指導でそんなことはやらせないとしても。 あるいはまた、港の中で船舶に火災が生じまして、企業の従業員を応援
○田尻参考人 いまバラストあるいはスラッジあるいはビルジの発生量についてどのくらいかというお尋ねと思います。よろしゅうございますか。(薮仲委員「スラッジだけで結構です」と呼ぶ) 〔委員長退席、関谷委員長代理着席〕 これは非常にむずかしゅうございまして、たとえばスラッジも油の質によって不純物の度合いが違いますし、どのくらいたまるかということについて正直言いましてまだ一定の目安はございません。 ただ、ビルジなんかについては、