物価問題等に関する特別委員会
○野口参考人 ただいま御紹介いただきました野口でございます。本委員会にお呼びいただきましたことを大変光栄に存じております。 本日のテーマは、サラリーマンが住宅を取得できるかということでございますけれども、これに対する答えは「率直に言ってノーであるというふうに言わざるを得ないと思います。少なくとも首都圏においてはそうであるというふうに考えざるを得ないわけであります。 国土庁が行った調査によりますと、一九八六年に首都圏の近郊で一億円
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発言数 49件
初発言日: 1978-03-27 / 最新発言日: 1988-12-06 / 1 ページ目 / 全体 3ページ
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○野口参考人 ただいま御紹介いただきました野口でございます。本委員会にお呼びいただきましたことを大変光栄に存じております。 本日のテーマは、サラリーマンが住宅を取得できるかということでございますけれども、これに対する答えは「率直に言ってノーであるというふうに言わざるを得ないと思います。少なくとも首都圏においてはそうであるというふうに考えざるを得ないわけであります。 国土庁が行った調査によりますと、一九八六年に首都圏の近郊で一億円
○野口参考人 所得税の減税の問題は、それ自体として重要な問題であるかと思いますが、残念ながら日本の住宅問題の現状は、所得税減税をいかに行ったとしても、それで解決できるような段階ではないのではないかと思います。特に、例えば最近の数年間で生じた地価上昇というものを考えてみますと、首都圏では住宅を持っていれば数千万とか数億というような資産価値の上昇があったわけでありまして、これをたかだか数万あるいは数十万といった程度の毎年の所得税の減税で是正
○野口参考人 政府の住宅建設五カ年計画に最低居住水準、それからさらにそれより望ましい水準値として誘導居住水準という概念がございますが、私はこれが一つの目標になると考えております。ただ、この目標は世帯のタイプごとに住宅の広さを規定しているだけでございますけれども、広さだけでは不適切であって、まず一つはどのぐらいの通勤距離にあるかという場所の問題、それからもう一つはそれが幾らであるかという価格の問題、これについても目標を定める必要があると思
○野口参考人 家賃の支出負担は低い方が望ましいという考え方もあるかと思いますけれども、他方において、生活水準が高まってきますとより高い居住水準を求めるという要求もあるわけでありますから、その意味では、質の向上を伴うものであれば、家賃もそれ相応に高いということがむしろ望ましいという判断もできます。事実、生活水準の向上に伴って、家賃支出の比重は上昇していくというのが統計的な事実であります。したがって、そのようなことを考えますと、どこが適当な
○野口参考人 歴史的な経過については私それほど詳しくございませんけれども、今の御指摘の件に関して一言申し上げたい点は、土地の所有権を人々がどのくらい重視するかということは、土地に対する課税によって非常に大きく変わるということでございます。 今の御指摘のように、地租を取る便宜として所有権を確定したというお話がございましたが、御承知のように戦前の地租というのは大変重い税でありまして、収益還元価格の三%程度の非常に重い税であったわけです。
○野口参考人 御提案には全面的に賛成でございます。土地の所有権あるいはそれに伴う利益と土地の利用ということを切り離す、そのための一つの手段として土地の証券化を用いるという方向は賛成でございまして、私自身もいろいろなところでそういうことを主張しているわけでございます。 それから、御指摘のように当面は旧国鉄の所有地についてこれを行う、第二段階として可能ならそれをもっと広げていく、この方向にも賛成でございます。とりわけ旧国鉄用地に関しては
○野口参考人 地価がどのような条件を備えるべきかという御質問でございますけれども、これに対する私の答えは大変単純でありまして、それはどういうことかと申しますと、地価というのは地代の割引現在価値でなくてはいけないということであります。それはどういうことかといいますと、地代というのは、日本の場合には市場地代としてあらわれておりませんけれども、オフィスの賃貸料とかマンションの家賃から推察できるわけですが、土地を利用するコストであります。その土
○野口参考人 地価上昇の原因になったいわゆる土地転がしというのが一部の不動産業者によるものではないかという御指摘は、私もそのとおりではないかと思います。 ただ、現実の土地の取引件数の統計を見てみますと、例えば昭和六十一年度に世田谷区では全体で約五千五百件の土地の取引がありましたが、その中で三千二百件は個人によるものでありまして、件数から見れば個人の土地取引が半分以上を占めております。ただ、これらの人たちがどういう動機で買ったかという
○野口参考人 私は、午前中の意見陳述におきまして三つの施策が必要であるということを申しました。固定資産税を中心にする土地税制の是正、それから土地の証券化、三番目に地価監視制度の廃止、この三つの点を申し上げたわけでありますが、御質問にお答えして当面緊急な措置と中長期的に必要な措置というふうに仕分けをしてみますと、私は、当面必要なことは地価監視制度を廃止するということであると思います。中長期的に必要なこととして、土地税制の是正とそれから土地
○野口参考人 政策のいかんによっては、私は十分可能であると考えます。例えば、イギリスとかアメリカを見てみますと、固定資産税あるいは保有税が非常に高い水準になっておりまして、アメリカの場合ですと、市によって違いますが、時価の一%とか三%、それよりももっと高いところもございます。イギリスの場合もやはり同じくらいの率になっております。時価の三%ということは、いわばそこで例えばオフィスを建てた場合のオフィスの賃貸料に匹敵するくらいの保有税の負担
○野口参考人 先ほどもちょっと申し上げた点ではございますけれども、土地の証券化は必ずしもあめということにはならないかもしれませんが、固定資産税の引き上げを可能にする条件をつくり上げると思います。つまり、御指摘の点は、平均的なサラリーマンをとれば住民税の減税との抱き合わせで有利になるけれども、大規模な土地所有者が反対するではないかということではないかと推察いたしますが、その点は確かに御指摘のとおりだと思います。この場合に、大規模な土地所有
○野口参考人 営農農地の相続税免除措置を停止すべきではないかという御提案、あるいは先ほどの日経連の提案には私も基本的に賛成でございます。理由は、これまでも皆様御指摘のように、日本の都市においては土地が絶対的に不足しているのではなくて、土地はある、ただそれが使われていない、そのかなり大きな部分が農地にあるからだと考えるからであります。 ただ、幾つか申し上げさせていただきますと、第一番目に、日経連の御提案に対しては、これは現実の政治の中
○野口参考人 御意見に私は全面的に賛成でございます。この問題につきましては、恐らく議論の段階というよりは政治的にそれをいかに実行するかという段階ではないかと思いますので、皆様方のこの点についての御努力を今後期待したいというふうに考えます。 ただ、一つだけつけ加えさせていただきますと、現在農地を保有している農家が、農地を保有できなくなってそれを手放すということをした場合に、どういう形の資産でそれを運用するかという問題があります。この場
○野口参考人 私がこの考え方を発表しましたのはもう七、八年前のことになりますけれども、そのとき以来いろいろの議論はございます。国会の委員会でも一時御議論いただいたことがございます。 問題点は幾つかございますが、主として重要な問題点は、私は技術的な問題点だと思います。特に、地価にスライドすると言っても一体どの地価にスライドするのか、土地というのは千差万別でありますし、その地価の決め方も御承知のようにいろいろな決め方があるわけですから、
○野口参考人 地価高騰の要因が何であったかという御質問でございますけれども、私は三つの要因を指摘、区別することができると思います。 第一番目は、経済の実体面の変化でありまして、日本の経済構造が変わっていく、情報化という言葉に代表されるような変化があったわけであります。このような変化を背景にして、東京への人口、産業の集中がまた再び始まったわけでありまして、そのように経済構造が変わって土地スペースに対する実際上の需要が強まったということ
○野口参考人 二つの点を申し上げたいと思いますが、第一番目は、金融機関から不動産に対して融資が流れた背景には、先ほど申しましたようにマクロ経済的な要因があったということでございます。つまり、為替レートの安定を目的にして金融が非常に緩和されたということがあったわけです。しかも、金融が緩和された他方において、国内に高い収益率をもたらすような投資対象がなかったということですね。したがって、金融機関からの融資が不動産に流れたという背景があったと
○野口参考人 私も原理的には先買い権あるいは先取り権という考え方は賛成でございますけれども、果たしてそれが現実の政治的な状況の中でうまく機能するのかどうかということについて疑問を持っております。例えば、成田空港の事例を見ても、少数の地主の反対のために公共的な事業が進まないということを考えますと、そのほかの事業の場合にも類似の問題が生じてしまう可能性があるのではないかと思います。 それからもう一つは、やはり地主から土地を買い上げる場合
○野口参考人 開発利益を公的主体に吸収する必要があるという御意見には私も賛成でございます。 それを実現する手法は、原理的に考えれば大変単純、簡単でありまして、それは土地の保有税を強化すればよいわけであります。開発によって土地の利用価値が上昇すれば自動的に公共主体に吸い上げられる税金がふえるということになります。これは、例えばイギリスのようにオフィスの賃貸料とほぼ同じくらいの保有税がかけられている場合を想像していただきますと容易にこの
○参考人(野口悠紀雄君) ただいま私が常々申しております地価インデックス債構想につきまして、きわめて適切な御理解の上に御質問をいただいたわけでございます。 二点ございましたが、まず最初に、外国で例があるかどうかという御質問でございますが、インデックス債ということ自体は外国ではかなり実行された例はございます。これは、ただし地価にスライドするというわけではございませんで、一般物価水準にスライドするとか、あるいは金の価格にスライドするとい
○参考人(野口悠紀雄君) 野口でございます。本委員会におきまして意見を述べる機会をお与えいただきましたことを、光栄に存じております。 私は、次の二点について意見を申し述べさしていただきたいと思います。 第一は、今回その改正が御審議中でございます土地税制の問題でございます。それから第二番目は、やや一般的な問題ですが、インフレーションのもとでの課税原則の問題ということについて、意見を申し述べさしていただきたいと思います。 まず最