文部科学委員会
○須網参考人 早稲田大学の須網でございます。 私は、法科大学院ができてから十五年間、一貫して法科大学院で教育に携わってまいりました。きょうは、そういう現場の教員という立場から御意見を述べさせていただきます。 皆様御存じのように、数日前に、法科大学院を含む司法制度改革について大変御尽力いただいてきた自民党の保岡興治先生が亡くなりました。私、司法制度改革審議会のころから保岡先生に御指導いただきまして、今回の法案については少し保岡先生
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発言数 30件
初発言日: 2002-11-26 / 最新発言日: 2019-04-23 / 1 ページ目 / 全体 2ページ
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○須網参考人 早稲田大学の須網でございます。 私は、法科大学院ができてから十五年間、一貫して法科大学院で教育に携わってまいりました。きょうは、そういう現場の教員という立場から御意見を述べさせていただきます。 皆様御存じのように、数日前に、法科大学院を含む司法制度改革について大変御尽力いただいてきた自民党の保岡興治先生が亡くなりました。私、司法制度改革審議会のころから保岡先生に御指導いただきまして、今回の法案については少し保岡先生
○須網参考人 ありがとうございます。 もちろん、この法案が通れば、法学部と法科大学院は綿密に連携していかなければいけないわけですね。 一つ考えなければいけないことは、今、いわゆる法科大学院協会という組織があって、そこに法科大学院しか入っていない。つまり、法学部は、法曹養成をきちっと、議論に参加する制度的な枠組みがないということなんですね。今回、実は、この3+2それから在学中受験、どちらの話題についても、必ずしも法学部が十分に議論
○須網参考人 大学が法曹養成に対して責任を負うというのは、これは世界の恐らく事実上のスタンダードなんだろうというふうに思います。そういう意味でいえば、以前の日本のシステムというのはそのスタンダードからかなり外れたところにあったわけで、今回こういう法科大学院ができることによって、大学が責任を持って法曹養成を担うということで、ある種、スタンダードに追いついたわけですね。ですから、そのことの意義をどういうふうに考えるのかということは、恐らくま
○須網参考人 果たしてこの法案で志願者が回復するか、こういう御質問をいただいているわけですけれども、恐らく、この問いに対して、必ず志願者は回復する、そういう確信を持っている方というのはどなたもいらっしゃらないんじゃないでしょうか。むしろ、確信はないけれども予備試験との競争を考えてできることはこれぐらいしかないのではないか、そういう考え方のもとで恐らくこの法案はずっと進んできているのではないかなというふうに思います。 というのは、なぜ
○須網参考人 これもまた難しい御質問でございますけれども、時間短縮で充実できるのか、教育がと。法案の提案理由には法科大学院教育充実のためというふうに書いてあるわけですが、現在の司法試験がそのままであることを考えれば、普通はできないですよね。同じことをより短時間でということなので、これは普通に考えればできないだろうと思います。 それだけではなくて、今御指摘にあったように、受かった人間とそうではない人間が一つのクラスの中で混在する、それ
○須網参考人 ほかの参考人と同じように、学部の法曹コースの定員自体が果たして何人になるのか、そして、その法曹コースを経てロースクールに進学する学生が果たして何人出てくるのか、これは全て今の時点では全くわからないわけですね。ですから、全体の数の予測をすることはちょっと困難だと思います。 ギャップタームについて、多くの合格者にとっては逆に長くなるのではないかと。おっしゃるとおりだと思います。ただし、この法案は予備試験との競争しか考えてい
○須網参考人 受験資格を撤廃すれば、恐らく、私は受験者自体はふえるんじゃないかなというふうに当然思います。 しかし、問題は、そういうふうにしていいかどうかということですね。もちろん、大学が法曹養成に関与していくということはもとに戻るわけですので、そういう旧司法試験時代のような状態に戻してよいのかどうなのか、そこは一つの価値判断だと思いますけれども。 私は、確かに受験資格を撤廃すれば少なくとも今より受験者自体がふえることは、恐らく
○須網参考人 やはり、先ほどの最初の意見陳述でもお話しさせていただきましたけれども、司法試験という一回のペーパー試験で基本的に必要な能力が全てはかれるんだ、そういう前提を認めれば、先生のおっしゃるようなストーリーになるんだろうなというふうに私は思います。 しかしながら、それ自体が果たしてよいのかどうなのか、それは無理なんじゃないかということでこの法科大学院の制度というのは始まっているわけで、ですから、私はそちらの方に自分としては賛成
○須網参考人 ありがとうございます。 制度が始まったころの非常に熱い雰囲気、私も今でもよく覚えております。 なぜロースクールのこの制度が機能不全に陥っていったのかというのは、いろいろな原因があります。 まず第一番目に、やはり合格率。制度当初の合格率が、審議会の意見書が発表していた七割、八割という水準に達しなかった、しかも人為的に抑制されたということ。 それから第二番目に、先ほどもお話ししましたけれども、弁護士会がもう増員
○須網参考人 司法制度改革審議会、ちょうどもう二十年前になりますけれども、随分重要なことを議論した審議会だったと思います。やはり、法律家の日本社会における役割を広く拡大していこうということが、司法制度改革審議会の意見書の大きなポイントだったと思うわけです。 日本の社会は、裁判所は別なんですけれども、それ以外の場所では資格を持った法律家がいなくても基本的に回っていくような社会になっているわけですけれども、それを変えていこうというアイデ
○須網参考人 簡潔にお話しします。 現在の教育への影響ですけれども、一つは、ロースクールがなぜ独立して、学部と切り離されたかというと、他学部出身者を平等に扱うということだったわけですね。ですから、当然、この点が変わります。 それから二つ目は、クリニックとか臨床系科目の件のことを言われましたけれども、それ以外の先端系の科目への影響ですね。いわゆる将来の専門化した日本の法曹を育てる、その種になる一定の基礎を、当然、法科大学院の中で学
○須網参考人 今、伊藤参考人のお話をお聞きしていて、もし伊藤参考人の塾が市場を支配していなければ、もしかしたら法科大学院制度は生まれなかったのかなとか思っていたんですけれども。 先ほど三澤参考人のおっしゃったことに加えて、当時の批判は、伊藤先生のような塾の本だけ読んで法律書を読まない、そのために、やはり基礎から物事を組み上げていくところに能力的に不足があるのではないか、こういうことは言われました。それがどれほど客観性を持っていたのか
○須網参考人 どのように問題を回避するかという御質問でしたけれども、答えは、一つの試験にどれだけの負荷をかけるのかということなんだろうと思います。つまり、一つの試験だけに圧倒的な負荷をかけるシステムを維持すれば、問題点は回避できないだろうというふうに思います。 これは、きょう話に出ておりませんけれども、現在の法科大学院は、実は進級したり卒業したりするというのは決して容易なことではありません。毎年、一定の学生が進級ができず留年していく
○須網参考人 現状の評価ですけれども、私、恐らく二〇〇三年だと思うんですが、やはり参議院の委員会で参考人として、法科大学院の件ですけれども、呼んでいただいてお話しさせていただいたことがあるんですけれども、そのときに考えていた私のイメージからすれば、現状は失敗でしょうね。 ただし、恐らく、客観的に見るとかなりプラスの部分が多いんだろうというふうに思います。というのは、以前は法曹養成ということを自分たちの仕事ではないと思っていた大学の認
○須網参考人 合格率の低迷の原因という御質問ですけれども、もし司法試験が資格試験であればそういう質問でいいんだと思うんですけれども、これは競争試験ですので、合格率は初めから低迷するように合格者の数が設定されていたということなんだと思います。 これは毎年の合格者を見てみればわかるわけですけれども、ほとんど大体同じような数字になっているわけで、できが悪かったから少ないというよりも、もともと大体合格者はこの程度にしておこうということで合格
○須網参考人 予備試験に合格するような学生にとっては、この3+2ができたからといって、法科大学院に進学しようというふうに判断する学生は余りいないのではないかというふうに思います。これは言うまでもなく、法科大学院の学費は無料ではありませんので。 実は、今奨学金が非常に充実していまして、本来の法科大学院の学費を払っている学生というのは、どの法科大学院でも少数になっております。しかし、それにしても、学費を払わなければいけない、しかも授業に
○須網参考人 魅力的なカリキュラムというのは、やはり司法試験の科目だけではなくて、よりもっと深みのあるというか、幅の広いカリキュラムをきっとつくっていくということなんだろうというふうに思います。 学生の人たちには、現場に触れてもらい、また、社会の中で困っている人たち、それから、例えば海外でトラブルに遭って困っている企業とか、こういう人たちの声を聞きながら、法律家というのは社会の中でどういう役割を果たしていくべきなのか、そして、法律家
○須網参考人 法科大学院設置当時は、実は設置の準備をしていた途中にいわゆる教員についての基準を緩めて、みなし専任というような類型を認めたりしたために多くの法科大学院ができてしまったということは事実なんですけれども、恐らく、法科大学院の募集停止が続いているような状況の中で、なかなかこの制度が好循環を生み出していくというのは非常に難しいだろうというふうに思います、現実的に。要するに、募集停止があるということは、その業界というのはもうだめな業
○参考人(須網隆夫君) 早稲田大学の須網でございます。 お手元に一枚レジュメが行き渡っているかと思いますが、これに沿ってお話しさせていただきます。 最初に、法科大学院を含めた司法制度改革の問題についてこれまで発言してまいりまして、また所属大学における法科大学院の設立にも関与してきた者といたしまして、こういったような場で意見を述べる機会を与えていただいたことを大変に光栄に存じます。また、感謝申し上げます。 私は、結論から申し上
○参考人(須網隆夫君) 今の司法試験が厳し過ぎるんじゃないか、難し過ぎるんじゃないかと、これはどなたもそういう問題意識を持っておられると思うんですね。じゃ、これを今のままで緩和することができるだろうか、例えば今の司法試験のままで合格者を増やすことができるだろうかというと、これがやはりまたできないというのがこの法科大学院の議論の出発点だったろうと思うんですね。 つまり、現在、新しく養成されてくる法曹、つまり司法試験を通って、それから研