葛西嘉資の発言 (厚生委員会)

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○政府委員(葛西嘉資君) お答へ申上げます。第一に御質問になりました三十二條の点でございますが、日本赤十字社に委託をして参りたいと考えておりますそのことでございますが、軍がなくなりました後の日本赤十字社の使命ということに鑑みまして、日本赤十字社におきましても先般すでに定款の変更をいたしまして、みずからこういう災害救助の仕事をやろうということにしているわけでございます。と申しますのは、御承知のように万國赤十字社が、大低軍備を持つております所は、戰時になりますれば、軍の救助に切り替えるのでございます。そうでない場合におきましては、平時でも赤十字社というものが相当な組織を持つておりまして、災害救助をいたしておるのが現状でございます。アメリカ等におきましても、殆ど災害というものに対する訓練がすでにできまして、アメリカ赤十字社がこれを取扱つておるというのが、大体進んだ國の赤十字における実例のように承知いたしております。日本赤十字社もそれに倣いまして先般みずから定款を変更しておることだと思うのでございます。こういうようなことから万國赤十字の例に倣い、日本におきましても災害救助というようなものが、漸次日本赤十字社を強化することによりまして、そういうふうなことをやらして参るということが適当ではないか。そうすればこれは日本赤十字社がやがては万國赤十字に繁がることにもなりますし、又現在の日本の情勢から申しますれば、日本赤十字社が救助をいたしておるというふうなことでありますれば、外國の赤十字社からのいろいろな方面の援助も受け易いような恰好にもなりますしこの法律におきましては、先程大臣が仰せられましたように、第一條にも、日本赤十字社というふうな文字を特に明らかにいたしまして、この方と協力して、政府が赤十字社或いは團体、國民一般と協力して災害救助に当たる、こういうふうにいたしたのでございます。そこで特にこの法律で日本赤十字社の部面というものをはつきりと浮び上らせまして、御指摘になりました三十二條の外に、或いは救助のところでも特に日本赤十字社をしてやらせるようなことがございます。そんなようなことをやらせまして、政府と一緒になつてやらすということにいたしたのでございます。
 三十二條の点におきましては御指摘のように「救助又はその應援の実施に関して必要な事項を日本赤十字社に委託することができる。」こういうことを法律でお決め願いまして、救助自体、これは現在の赤十字社は大変微力でございまして、そういう大役を負わせると背負い切れなくなる虞れがございますので、漸次整備をいたして参つて、救助自体の仕事を委託するということもいたしたいと思うのであります。或いは救助の應援の実施というようなものも、日本赤十字が各府縣にずつと組織を持つておりますから、そういうふうなことでやらして参りたいというふうなことでございます。只今お尋ねになりました物資というような点は、只今のところではとても日本赤十字社に背負わせることはちよつとむずかしいのじやないか、只今法律が決まりましたら日本赤十字社に委託をしたらと思いますのは、赤十字社が持つております医療の組織、あの組織を利用いたしまして、実際の救助事務をまず委託するということにしたらどうかというふうに考えております。
 それから第二のお尋ねでございますが、こういう場合にはいろいろ沢山の方に働いて頂くのでございます。大変有難いことでございますが、そういう場合に何か連絡統制をいたして強力な組織となつて、一体となつて活動する必要があるのじやないか、誠にお説の通りだと思つております。今囘も現地へ大臣もお出でになりました。私も行つて参つて見たのでありますが、やはりそういう点も痛感されるのであります。何か統制をする適当な機関があることが必要だと思いまして、この法律でも第二十一條の第二項に政府の指導監督の下に、救助に関するいろいろな團体、私人でございますが、公共團体等はこれは別でございます。政府の系続で行きますから、その外の團体、或いは個人のなす協力というものにつきましては、日本赤十字社をその方の連絡調整の機関にいたしまして、或いは義捐金の募集をいたしますとか、或いは現地におけるいろいろな活動にいたしましても、日本赤十字社というものにそういうことをさせる。そうして日本赤十字社がばらばらにいろいろなことをやつてしまいますと、そこに弊害がございますので、先程大臣もお述べになりました中央対策委員会或いは地方対策委員会、それに日本赤十字社も当然委員会に加わつて頂きまして、強力な組織、先程三木委員からお尋ねになりました強力な組織という中にも、日本赤十字社というものに入つて頂きまして、そうしてそれらと連絡をとりながらやつて参りたい。今度の災害等を見ましても、縣應は非常に多忙でございまして、殆ど民間の連絡、統制というようなことまで手を伸ばすことはもうできないような実情にあるように見て参りました。そういうふうなときにおきましては、日本赤十字社というものを漸次強化いたしまして、強力なる日本赤十字社がやることが適当だ、こういうふうに認めました。こういうことに第二十一條の第二項があるわけでございます。

発言情報

speech_id: 100114237X01719470922_022

発言者: 葛西嘉資

speaker_id: 25628

日付: 1947-09-22

院: 参議院

会議名: 厚生委員会