一松定吉の発言 (厚生委員会)
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○國務大臣(一松定吉君) 十二條並びに十三條の規定が憲法違反の嫌いありという御意見でありますが、これは成る程運用の如何によりましては、お説のごとく憲法違反の嫌いがあるではない、憲法違反になる場合があると私は思うのであります。併しながら特に法文に明記してありまするように、「特に必要があると認めるとき」、「特に」とあつて、誰にも彼にもこういう強権発動をするものじやありません。即ち生産する者だとか、集荷している者だとか、販賣者だとか、配給者だとか、保管若しくは輸送を業とする者に対してそういうことをする、特定の者に対して、而も特に必要のあるときにこの法文によつてこの仕事をして、そうして災害救助の備蓄をさせよう、こういうのであります。これを一々具体的にこれこれのものこれこれのものというように書くということはこれは大変な数に上りまして、到底それは法律においてそういうものを一々具体的に品目を挙げるということはできますまい。むしろこういうように生産とか集荷とか販賣、配給、保管若しくは輸送、こういうものに対して必要な物を保管を命ずる、若しくは收用をする、こういうことの方が運用において善処妙用ができようと思うのであります。若しその運用をするときに、いわゆるその範囲を越え逸脱して必要でないようなことをやつたという時分には、当然その者が責任を負わなければなりますまい。それらの責任は誰が糾彈するかということは、國家の最高意思である國会がこれを糾彈すればよろしいのであります。又そういうような逸脱した者は、自分からその責任を当然取らなければならん、國家公共のために自分が責任を負うてやるのですから、その責任を負うてやつたことが若し公共の福祉に反するようなことであれば、当然それらの者は追及をされ、処断をされ、責任を取らなければならん、かように私は考えておりますから、それらのことに対しましては、國家最高の機関である國会において、それらの責任を追及しなければならんし、又これらを運用する立場にある者は、それらのことを十分諒知して、而もそれは國民の幸福であるという立場において、それは國民から非難されないような仕事をするということが正しい官吏道の行いである、私はかように考えております。でございますから、これを一々具体的に、いやセメントは幾ら、何は幾らということは、これはできません。
それから私が、今囘の問題についてセメントであるとかいうことを申上げた、これに対して社会局長が助け舟を出して云々。これはセメントなんかというものは、当然助け舟も何もありません。十二條の中の緊急措置に必要な物資であります。而もそれは今あなたのお示しのように、いわゆる二十四條に明らかに、土木建築工事関係者を総動員してこの業務に從事させることができるという、これらの規定の半面解釈から御覧になりましても、今私の申上げまするように、いわゆる土木工事について必要な物資を緊急止むべからざるものとしてこれを備蓄するということは当然のことであります。而してそのことは先刻援用いたしました第二十三條のいわゆる「前各号に規定するものの外、命令で定めるもの」が即ち救助の種類の中に入つて、この中にそういう救助に必要なことは当然含まれなければならん、こういうように私は考えているでございます。さように一つ御了承を賜りたいのであります。
尚この法文が今あなたのお示しのごとく、これはいかん、欠点があるということならば、御職権に基いて十分これを御修正賜われば、私共はそれは当然だということについては、自分から進んで御賛成を申上げるところの雅量を持つております。どうかそういう意味において、この法文を國民の福祉に副うように一つ十分に御審議を賜わりたいということが私の念願とするところであります、政府といたしましては神ではありませんから欠点も沢山あります。改めることは快く考えをいたして改めて御意見に從う、こういうような襟度を持つております。そういう意味において御審議を賜わりたいことを特に私は切望申上げて置きます。
予算の点につきましては、それから今囘これを活用したかというような点につきましては、事務当局からお答えさして頂きます。