葛西嘉資の発言 (厚生委員会)
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○政府委員(葛西嘉資君) 重ねてのお尋ねでございますが、預貯金の方は、多分これは聽き誤りがあれば訂正さして頂きますが、郵便貯金の場合は、二百円以下の郵便貯金の拂出しについては、取敢ず通帳は不要ということに……、一世帶五千円以下の自由支拂というものを、大藏省関係では罹災者については認めるというふうな措置を執つておるというふうに、これは今係員が記憶しておる点を申し上げます。それから、そういうふうな預貯金の拂出しというふうな問題を救助の種類に入れるかどうかというふうな御質問であつたように思うのでございますが、これはそういうふうに申しますといろいろなものがあるわけでございます。これはやはり緊急措置としまして、協議会で決める救助の実体の預貯金の拂出しとは少しく違うように思いまして、救助の種類からは、この拂出しということを除いたわけであります。ただ併し先程申しましたように、中央でありますれば、第四條にありまするような、委員会で直ぐそういうものを決める。或いは決まつておりますものでありますれば、例えば運輸省関係の罹災地に対しまする運賃の減免というふうな問題は、もう例になつておりますので、委員会を待つまでもなく、災害が起きたら直ぐそういう措置を執るということもあろうかと思います。当然そういうふうになるべきものと思います。それから医療救助の第二の点でございますが、これは医療救助の実体は都道府縣知事が全部責任を持つてやることになつております。ただ日本赤十字社というものが、これは各國の赤十字社の例とでも申しましようか、万國の赤十字社の申合せでも、各國の赤十字社はこういうことをやることを目的としてやるのだ、こういう申合せがございます。その中にも災害救助というような点に非常にやるということが書いてございます。戰爭がなくなりました後の日本赤十字社としては、当然罹災救助というふうなことをやるべきでありまして、すでに本年の初に日本赤十字社は、御承知のように定款を改正いたしまして、みずから災害の救助をやつて参るというふうなことを謳つてあるのでございます。今回この法案におきまして、日本赤十字社は各方面で災害救助で民間の團体として取り上げました所以のものは、そういうふうな國際的な点を考えまして、或いは又救助というふうなものを迅速にやつて参ることになりますれば、万國的な、世界的な、特にアメリカの赤十字社というふうなものからも、人的或いは物的の援助というふうなものも得られることが期待できるというふうに思うわけでございます。そんなふうなことから、現在の日本赤十字社は、御承知のようにまだ非常に弱体でございまして、とても大きなことは期待できないと思います。併し赤十字社自体が、殊に戰爭がない日本におきまする赤十字社の行く道、或いはこれを活用するというようなことから申しますれば、相当な責任を負わせまして、そういうふうな線に沿うて、向うの方でも努力して貰うということがまあ適当じやないかというふうなことで、各條文に現れておりますように、或いは事業の委託をするとか、或いは直接なこの救護の民間活動に対する連絡統制の責任を負わすとかいうふうなことをやつた……、責任を負わしたわけであります。殊にこの委託の事業というようなものにつきましては、赤十字の組織が相当完備されることを待つて委託をするというふうなことでなければならんと思います。取敢ず法律が御決定になりましたあとにおきまして、委託をいたしたいと思つておりますものは、医療救護の仕事を府縣知事が全部やります。府縣知事みずからやるものもございます。或いは民間の只今仰せになりましたように医師会の援助でやるのもありますし、それと絡んで日本赤十字社にも仕事を委託してやらせる。知事の監督の下にやらすというのが三十二條の趣旨でございます。漸を逐いまして、いろいろな事業も委託して参りたいというふうに思つておりますが、これは組織が整備されることを待つてでございます。御承知のようにアメリカ等の赤十字におきましては、災害が起きましたときに、第一線で一番すぐ働きますものはアメリカ赤十字社というように、すぐ働くような機構になつておるそうでございます。お互い罹災民を助けて行こうというふうなことの、博愛の精神を持つた赤十字社が行つて参るというような方向については、是非そういうふうにして行きたいものだというふうに考えております。これは今すぐとてもあの赤十字じや賄いかねることはよく承知でございますが、そんなふうに政府でも援助いたしまするし、或いは國会の方々、或いは民間の方々あたりからも御援助を願つて、その方向に参りまして、やがては國際赤十字社の列に加わつて、相当幅をきかして行く赤十字にして参りたいというふうに考えております。