葛西嘉資の発言 (厚生委員会)
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○政府委員(葛西嘉資君) 東京の災害地においでを頂きまして、実際に御覧になつての御意見有難く拜聽いたしましたのでありますが、藥が届いておらんということでございますが、非常に急な場合でありますので、或いはそのルートを間違えたりなんかしたようなことも実際私共も見て参つておりますが、最近は大分又秩序が回復いたしまして、どさくさがなくなりましたので、大分思う所へ届いているように思います。これらは地方災害対策委員会というものがこの法律によりましてございまして、平素からそういうふうな準備をしておりまして、こういう場合にはどういうルートを通じた物が流れるのだというような準備をしておく、都で持つておりますものは都で流す、いよいよ足りなくなれば中央に要請をして参る、中央が決めたものはすぐ都へやる、都へやりますと予め準備計画を立てておりましてそのルートによつてずつと流して参る。今回は誠にそういうようなことで若干の混乱のあつたことはよく承知しておりまして、申訳ないと存じておりますが、平素から協議会を作りまして準備をいたしておりますれば、そういうふうな混乱もなく行けるのではないかというふうに考えております。
第二に御質問になりました避難所と避難民とのあとの点でございますが、こういう非常な際に收容する場所と申しますと、或いは公会堂とか、寺院とか学校ということが考えられます。それぞれ本來の使命を持つたものを使うより外、ちよつと急に建てるといつても間に合わんものでございますから、殊に收容します場合には、現在のところでは、先ず学校が一番多数收容できまするし、やれるものでございますから、先程私御報告に申し上げました東京都の二十万人の罹災者の收容というものも、主に学校を狙いにしておるのでございます。学校は申すまでもなく教育をやるべきところではございますけれども、やはりこういう際でございますので、暫くそつちの方の御面倒願つて、こつちの方でも成るべく早く水を引かせまして、避難所に居らねばならんような状態にいたしませんで、利根川の堰止め工事、或いは中川堤、櫻堤というようなものの堰止め工事も御承知のようにやつております。そうして排水ポンプもやつて成るべく一日も早く水を引かす、干水をさせるということにいたしまして罹災民が帰つて行けるようにする、そうすれば順次学校もできて行く。それからこれは埼玉縣の北部の決壊地区の大越村という所がございますが、あそこにも千名、段々減つておりまして一昨日くらいは七百名くらい收容をしておると思いますが、これらも段々親類縁者に行くとかしてはけて参りますれば、或いは二部教授というようなことで教育の方もやつて参らなければならぬのじやないか、併し行く先のない者でございますので、暫くそつちの方も我慢を願わなければならんのじやないかというように思つております。
それから最後にお述べになりました行く先のない者がここがいいからといつて居坐つたらどうするかという点でございますが、これは実は全般的な住宅拂底の現在の模樣から申しますと、実に困つた問題でございます。今回の災害につきましても資材は非常に不足でございます。併しこの少い中を割きまして戰災復興院におきまして数千戸の住宅を建てる計画、應急の住宅でございます。その計画を今立てております。これで全部賄われるかどうか分りませんけれども、そういう所へ移つて貰うというようなことにいたしまして、できるだけ速やかに避難所におることを解きまして、本來の用途に使うようにしなければならんのじやないかというふうに考えております。戰災復興院の計画は具体的に幾らになりましたか、幹事会では数千戸を建てるのだというような計画でございます。具体的には大藏省と打合せをして数字が決まることと思います。資材等が非常に不足で思うように参りませんが、これは優先的に作るのだということでございます。
第三の赤十字の点でございますが、赤十字社はやはり本來なかなか活動ができんのじやないか、保健所或いは開業医というようなものが熱心にやつて頂いておるということでございますが、赤十字も活動しておらんのじやございませんで、実際は相当やつております。まだ併しなかなかこの法律が期待しておるような十分な活動ができない状態でありますことは、これは率直に認めなければならんと思います。赤十字の当局におきましてもその点は実に残念だというふうに申しておりますが、御承知のような赤十字も先ず資金を集めなければならんというようなことで苦慮もいたしております。それからそういうふうないろいろこの線に添う計画も今準備をしておるところにこの災害が出たのでございますから、十分なことが行かないのは大変遺憾なことでございます。保健所或いは開業医の方が活動しておられること、御説の通りでございます。私共も見て参りました。保健所或いは開業医というようなものがどういうふうに活動するかと申しますと、これは府縣知事がやはり保健所を管理いたしております。府縣知事が保健所をこういう災害の時に活動させること、これは当然のことでございます。こういうときこそ活動して貰わなければならんのでございます。全面的に保健所というものを活用して医療救護或いは防疫に万全を期さなければならんというふうに思つております。その際に先程申し上げましたように、赤十字が段々と成長して参りますれば、漸を逐うて赤十字の本來の使命が果して行けるのじやないか、將來に期待をして頂きたいというようなつもりでございます。