服部教一の発言 (厚生委員会)
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○服部教一君 先程から兒童の牛乳のことについていろいろ論議されております。これは誠に兒童のために結構なことであると思うのであります。私は一つここで当局のお方にお伺いしたいと思うことは、多年玄米食の運動が日本に余程行われておるのでありまして、二木謙三博士や或いは矢追秀武博士だとか、まあその外沢山な特殊な研究者が研究いたしまして、又廣く実行されておるのであります。日本の医学博士会においても、その有効を決議されておるのであります。その説によると、子供は牛乳の代りに玄米の重湯を拵えて飲ませ、又やや長じた子供には玄米の粥、それから玄米の摺粉を飲ませれば、牛乳はなくとも完全に発育するということを主張されて、これを廣く実行されておるのであります。私がかく申すのは牛乳を排斥するという意味じやないのです。私はそれ程の科学者でありませんから、まだ牛乳を廃していいというようなことは全く知りません。併し私のここ十年余り研究しておるところ、又見聞するところによりますれば、又多くの人の研究したところによれば、今申しました玄米の重湯、摺粉、粥というようなものが、非常に兒童の発育にはいいということは、私はこれを実驗して知つておるのであります。然るに今日その知識が普及せぬがために、私の親戚においても、知り合いの所においても、母親が乳が出ませんので、重湯を拵えております。何の重湯かというと、白米の重湯を飲ませております。私はそれに対して、そういうことをされておつたら、きつとこの子供が死にますよ。直接その母親の前で言うたのです。いやこの頃肥つて参りました。大変肥つて参りまして、よく育ちます。こういうことをその母親が答えました。私が研究するところによれば、それは肥つたかも知れないけれども、その子供の発育はよく行かないので、それは多くの学者の説、書いた物を読み、その講習を聽き、又多くの所で実驗されたところによると、白米の重湯では、子供が育たないということになつておるということを、その時言うたのであります。ところがそれから一年程経つて行つて見ましたら、やつぱりその子供は死んでいる。私は実に可哀そうに思うのです。そういう知識を厚生省あたりが、もつと科学的に研究して、なぜ全國に普及されないのであるか。私はまだいま忙しいから、一々厚生省に行つて、そういう研究について詳しいことは伺つておりませんけれども、実に不愉快に思つたのです。追い追いこれからその点は盡力するつもりです。今外に忙しいところがあつて、そういうところに向つての議論をし、お伺いする時間がないために、誠に申訳ない、怠つてはおりますが、今丁度兒童福祉について牛乳の話が出ましたから、その点を親切に答えて貰いたい。私は当局者を攻撃するつもりでない。これだけ忙しい時に、これだけの委員の人が此処に來ておるのです。これを厚生省が利用して貰いたいのです。厚生省でも何百人もの專門家を置くわけもなし、そんな金もないのですから、共々に厚生省の專門の方と、又我々がこの忙しいところを費やして、こういう委員会を作つておつて、共々に御相談するのでありますから、知らんことは知らんと言い、それから研究がないことはないと言い、あることはあると言い、今日答えられなければ今日答えんでもいいのであります。お互に一つになつて、この日本の兒童の福祉のために盡したいと思うのです。それだから一つこれを、私は厚生省に行つて聞きたいと思いますが、丁度見えておりますから、伺うのであります。それでここにその專門のお方がいなければ、帰つてよく調べるとか、ただ議論をするだけの問題ではない。これを実行して、日本の兒童を助けなければならん、こう思つておるのですから、そういうふうにして、無論私がこういうことを要求せんでも、皆さん方はそのお考えは勿論のことであると思いますけれども、ややもすると、これまで議会における政府との間にただあら拾いをしてやる、一方はいい加減なごまかしをして、ずつと議会を通つておるというようなことが多いと思うのです。そういうことのないように厚生委員会の方においてはやりたい。こう私は思つておるのですから、余計なことではありますけれども、ちよつとついでに申上げて置きます。今の点についてはつきりと、どの程度まで科学的に、そういうことが研究されておるとか、まだそこには着手しておらんということをはつきりして、それからまたその專門家が、皆さんも御承知の通り民間にも沢山あるのですから、それを一つ研究して貰いたいのです。ちよつとこの点をお尋ねいたします。