草葉隆圓の発言 (厚生委員会)
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○草葉隆圓君 只今の問題の中で、恩給法の改正について出ておりますることについては、さほど質問申上げる点はありません。ただこれに関連して、恩給法を改正されるについての全般の問題として一二の問題をお尋ね申したいと存じます。それは現在の恩給法の中で從來の傷痍軍人、いわゆる傷病者に対する問題についてであります。これはいわゆる憲法の第十三條なり第二十五條の趣旨から考えますると、昨年の九月現在における五項症以上の重傷の傷痍者と認められる者が四万数千人あるのでありまするが、その中で殆んど九十%は失職又は無職であります。然るにこれらの者と交官との恩給の比較を考えますと、これらの者の、從來の兵に相当する者が僅かに月に五十三円程度の恩給を貰つておつて、それに対照いたしまして、文官の月に三百円余りの月給を貰つておる者ですら約五千円近い恩給と相成つておるのであります。これを考えますと、すべて國民は法の下に平等であつて、或いは社会的身分等によつて差違がないと憲法に保障しておりますことにむしろ悖るのではないか。片一方が大変恩給の虐待を受けており、片一方文官の方はその七倍半以上、或いは場合によると九倍半以上の恩給の高率を貰つておるということ。もう一つは、同じ傷痍者におきましても、尚從來の官等級により差違を生じておる。例えば以前の大將と兵との相違は、大將でありますと年四千円の恩給を受け、兵であるために年六百四十円の恩給を受ける。こういう状態にある。これはこの恩給法を御改正になるなら最も速かに改正すべき要点ではないか。然るにこういう点に触れずにおいでになるのは、近い將来にお触れになる予定であるかどうかということが一つであります。
もう一つは、自分の子息を失つて、老後氣の毒な状態で生活しておる、いわゆる戰死者の遺族、又は夫を失つて子供を擁しながら、悲痛に生活しておる戰死者の未亡人の遺族こういう者も一つの公務者として考える場合においては恩給法の対象になるのではないか。これに対して現在の恩給法を改正して、その悲痛なる人たちに対して相当の恩給の付與をお考えになつておるかどうか。勿論生活の援護については、生活扶助法によつて致すことは当然でありまするが、その点について伺いたいと存じます。