河田五郎の発言 (国土計画委員会)
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○説明員(河田五郎君) 私から御説明申上げます。経済効果につきましては、昭和十二年以來第二期森林治水事業をやつておりまして、それが十年ほど経つておりまして、その結果を本年各地方から実績を取りまして、それに基きまして、荒廃地を復旧した場合どういうふうな好影響を及ぼしたかという具体的な数字を各縣から取りまして、その数字を平均いたしまして、今後この事業をやります場合、大体これくらいの効果が出るという見通しの下にこの数字が出たわけでございます。
具体的に申上げますと、山地治山施設を予定量やりますと、第二期計画は昭和二十七年で終るが、二十七年で終つてから十年目においてはどういう結果になるかという、そういう意味において昭和三十七年と一應決めたわけでございます。それで、この事業をやりまして昭和三十七年になりますと、十年生乃至十四年生の新らしくできた森林ができるわけでございます。そうしますと、そこへできました森林の蓄積といいますか、材積といいますか、それが大体ここに書きました九百七十二万六千七百十九石の新らしい森林資源が造成されたことになります。
それから次に出ております新らしく耕地化されてできるもの、これは治山事業或いは海岸砂地造林事業、これを行いますと、從來山が荒れておりましたために、その麓にあります比較的平坦な耕作可能の土地も、上から出て來ます土砂や、或いは泥流とかそういうもののために、耕作ができない状態でありますが、その荒れた山が安定して來ますと、その麓の所は自然耕作地となり得るわけでありまして、そこに耕作をした場合、大体ここに書いてあります通りの食糧の收穫ができるというわけでございます。
それから海岸砂地の造林をいたしますと、そこに森林ができますと同時に、森林の後方の砂地には新らたに畑、或いは場合によりましては水田が新らしく開墾できますので、そこの土地におきましてこれだけの收量が取り得るということになります。
次は災害防止林であります。この仕事は暴風とか、或いは津波の防止とか、或いは雪崩の防止、そういうために設けます林帶でございますが、その林帶ができましたために、その後方の日頃被害を受けておつた土地は被害が非常に軽減して來ますので、そのためにそこに新らたに耕作地ができることになりまして、その結果これだけの食糧が新らたに收穫できる、そういうわけでございます。
次に事業によりまして減産防止される耕地、これは從來から耕地として利用されていた所でありますが、その上方の所にありますように、荒廃地から出て來る砂や土のために、或いは豪雨がありましたために、多大の水が出て來ますので、そのためにいろいろ災害を受けて、その土地自体の生産力よりも少ない量の生産しかできない。常に減産状態にあるというような耕地が、その上方の山地が固定したためにこれだけの土地が安定しまして平年作の收量が期待できるそういう意味であります。
もう一回申上げますと、五ケ年計画ができました結果、九千七百二十六万石の新らしい木材資源ができまして、新らしく耕地を作りましたために、米にしまして百五十八万石、麥にしまして百六十四万石、それだけの新らしい増産が期待できるわけであります。
それから次に、この事業をやりましたために、從來の耕地の減産を……災害を受けることがなくなりまして減産するということがなくなります土地が合計二十七万三千町歩、それだけが期待できるという計算であります。