吉岡俊男の発言 (電気委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○説明員(吉岡俊男君) その外の月は、大体去年程度ぐらいになつておるわけであります。こういう供給力からこれをどのように各需要に配当して行くかということでありますが、先ず進駐軍用の需要は優先的に取られるわけでありますので、これを眞つ先に想定して差引いたわけであります。昨年の十一月から三月での実績きは二億二千八百万キロワツト・アワーあつたのでありますが、今年は進駐軍の家族の住宅が非常に増加いたしておりますので、その増加状況を考えて約倍近くの四億五千万キロワツト・アワーというものを想定したわけであります。
電燈でありますが、これは本年は從量電燈につきましては、或る一定の基準で以て配当をすることを考えておりますので、まだ細かい基準が確定いたしておりませんから、はつきりした数字は申上げられませんが、一應ここに十五億二千二百万キロワツト・アワーとして想定してございます。これを昨年と比較いたしますと、昨年は十三億四千百万キロワツト・アワーであつたのでありまして、昨年よりも約一三%程度余計に見込んでおりますが、これは一つは定額の電燈需要家が相当増加いたしまして、これらはメーダーがないわけでありますので、送電時間は電燈をつけるという想定で一應予想したわけであります。
電熱需要でございますが、これが今度の家庭燃料綜合対策によつて決められた数字でありまして、これは決定した数字でございます。十一月が一億五千万キロワツト・アワー、後十二月から三月まで毎月一億キロワツト・アワーというものを予定しております。これは各種燃料、特に薪炭の家庭に対する需給状況から、最近限度この程度のものは必要であるという要求に基ずいて想定したわけであります。十一月が特に多いのは、十一月で割合豊水期でありまして、水力発電が多いという関係と、尚十一月以降配当制度になるわけでありますが、その過渡期においては各家庭においてなかなか十分なる準備ができなかろうという二つの点から、十一月は特に多く見込んで、後十二月から以降はエネルギー的に考えまして、火力発電を焚いてまで電熱を送るということは非常に不経済であるという見地から、極力圧縮した関係であります。これを昨年の実績と比較して見ますと大体毎月別に申上げて見たいと思いますが、十一月が一億三千百万キロワツト・アワー、十二月が一億四千万キロワツト・アワー、一月が一億二千八百万キロワツト・アワー、二月が一億二千万キロワツト・アワー、三月が八千八百万キロワツト・アワー、五ヶ月の合計が六億七百万キロワツト・アワーとなつております。從つて去年よりも九%減となつておりまするが、これは正規のルートを通しての配当数字であります。從つて擅用、つまり料金を拂わずに家庭が使つておる擅用電力はここに含んでいないわけであります。
序ででありますが、擅用電力でありますが、最近戰後都市の住宅が燒けまして、その後にできた住宅は大部分メーターを持つていない定額需要なのであります。從つてそういう需要家ではどうしても黙つて、つまり配電会社との契約をせずに電力を使われる傾向があるわけであります。これを極力抑えるようには努力いたしておりますが、何分配電会社の方にも手が足りないし、それからメーターがないという関係でうまく行つていないわけでありますが、昨年の実績は、十一月から三月までの合計において約十億一千百万キロワツト・アワーという厖大なものがあつたわけであります。それでこれが全部家庭用に、或いは又電熱用に使われたわけではないと思います。
尚この擅用の想定につきましても、いろいろ想定方法に疑義があります関係上、これがすべて本当に盗まれた電氣だとは言えないとも思います。というのは、この擅用の出し方は、実際各需要家が使つたメーターに出たキロワツト・アワーは、変電所で送つた電力量に損失を考えて、これくらい需要家が使つただろうと思われる電力量との差を取つたのでありまして、この損失の考え方によつて、この擅用電力は非常に変つて來るわけであります。併し各需要家、特に家庭等の電力需要が非常に増加しました関係上、各配電線路の送電損失は非常に増加しております。ですからその損失の見方が十分であれば、この擅用の数字は低くなつて出るわけでありますし、その損失の見方が少なければ擅用が多くなつて來るという関係から、必ずしもこれは正確な数字として申せないのであります。が、併し一應の配電会社の計算によりますと、十億一千百万キロワツト・アワーという大きなものがあります。この中、家庭で使われた電力はどれくらいであろうかということは非常にむずかしいのでありますが、大体七割から八割くらいは家庭の電熱器として使われておるのではなかろうかというような工合に推定しております。
今度はこれを今囘の綜合燃料対策によつて、各家庭の必要とする燃料は確保するということになりましたので、いわゆる割当外の擅用電力というものは、十分取締らなければならんし、又取締つてもいいものであろうと思われます。それでは私共はこれを非常に抑えて、今年はこれを半分程度にまで持つて行きたいというような希望を持つております。それがためにワツトアワー・メーターとか或いはカレント・リミツター等法増産を計画を立ててやつておるのでありますが、これが思うように行きません関係上、予定通り行くかどうかは疑問でありますが、併し極力配電会社の協力を得て抑えたいと思つております。
次は、大口電力でありますが、大口電力は日発又は配電会社から五百キロワツト・アワー以上受電しておる大口需要家をいうのであります。これは当然今後の生産計画によつて内容が変つて來るわけでありますが、一應全体の枠が押えられておる関係上、この程度になるという数字であります。これを昨年の実績と比較して見ますというと、十一月から三月までの合計におきまして、昨年は四十三億二千六百万キロワツト・アワー、從つて大口に送れる電氣は約二・九%減となるわけであります。併しこれは決定したわけではありませんから、今後変るかも知れませんが、一應こういうことになります。小口電力は五百キロワツト以下の電力でありますが、これも昨年の数字と比較いたしますと、昨年は十一月から三月までの合計において十五億三千三百万キロワツト・アワーでありましたから、今囘の配当計画によりますと約八%減となります。併しこの大口にしろ小口にしろ配当し得る電力が減つたから、直ちに生産が減るというようには考えられないのではないかと思います。御承知のように戰後水力が非常に余つておるということで、電力の消費を奬励した時もあります。從つて大口乃至小口電力の中には、相当電氣製塩とか電氣ボイラーとかを使つておる需要家があります。從つて或いは相当電力を無駄に使つておる需要家もあるのではないかと思います。從つてこういうものを或る程度締めるということは、むしろ電力使用の合理化を促進することになるのであつて、必ずしも生産の減退になるとは考えられないと思います。このようにして想定いたしましたものの合計がここにある数字でありますが、これを昨年と比較いたしますと、昨年の合計が八十億三千五百万キロワツト・アワーでありますので、僅かながら昨年よりは増加するという結果になつております。
以上まだはつきり決定した数字でございませんのですが、一應現在考えておる供給見込量につきまして御説明申上げました。