米窪滿亮の発言 (労働委員会)
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○國務大臣(米窪滿亮君) これは先程山田さんにもお答えしたと同じ考えを政府は持つておりまして、いわゆる問題は職業紹介事業がどの一點で中立性が破られるか。又職業紹介を行なつた結果が、例えば違つた部門に紹介をしたその求職者がスキヤツプになるような危險が起り得るかどうか、こういうことであります。この點は日本の經營者の常識、或いは經營の運用、勞働者のやはり認識、心構えということがはつきりしておれば、この二項を置いておいても差支ない、私はそう考えます。ただ先程から問題になつておるのは、日本の勞働運動、或いは狹く言えば、勞働爭議が起つた實情において、果して經營者が違つた部門に紹介をした同じ事業所において、違つた部門に紹介した者を、爭議の起つておる部門に、これを爭議のいわゆる裏切者と言いますか、つまり休んでおる者の代りにこれを使うようなことが果してあり得るかどうかという、その認定によつて決するのでございます。從つてこれはそういうことが起り得ないという場合においては第二項はここに置いておいてもなんら障碍にならない。併し日本の今までのやり方から見て、そういう危險が起り得るという場合になるというと、第二項は、これをここへ設けることが問題になる。こういう工合に私共は考えております。政府はいわゆる職業紹介の勞働爭議に對する不介入性というものと、そうして勞資双方への不偏性というもの、即ち中立性というものを維持する上において、明らかに爭議をしておる部門と、爭議をせざる部門とがはつきりしておる場合において、爭議せざる部門に職業紹介をしてもいいではないかという意味において入れたのでありますが、皆樣におきまして、これが現實問題として、いわゆる障碍を起すと、こう御認定になれば、政府としても皆樣の御意見に從う考えであります。